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【くちコミ情報】
一つの時代の終わりと、これから始まる富の破壊
今年読んだなかで最高の本だと思う。 先月5月出たばかりの本をこのタイミングで読了できたことは嬉しい。 内容は前半と後半に分かれ、 前半は彼持論のReflexivityの展開で、 人によっては退屈に感じられるかもしれない。 後半は戦後から今年3月に掛けての世界の金融界の軌跡で、 彼の実体験に裏付けられた話は躍動的だ。 ここにきて初めてReflexivityの重要性がわかる。 NewYo kTimesの書評で、一つの時代の終わりとこれから始まる富の破壊、 と紹介されていた。この二つの謎が本書を読み進む中で解明される。 また、言葉にはしていないが、彼はデカップリングを支持していることが明確に読み取れる。 身銭を切って投資するなら、インド(中国よりも長期的に有望)、 中国(但し2012年位まで、資産バブル崩壊のタイミングを掴む必要あり)、 中東、ブラジル、豪州(後の3つは資源ブーム)。 アメリカと欧州は富の破壊の格好のターゲットになるというのが、 私の解釈を交えて単純化した結論だ。
マルクス主義と市場原理主義の同根
なんとも不思議な作品です。ルポルタージュでもなければ、理論書でもないし、といって詳細な回顧録でもない。ましてや投資指南書でもない。一言で言うと、ソロスの全体像が不思議な融合を示した作品です。今回の危機を目にしたソロス自身、コメントせずにはいられなかったのでしょう。しかし本書は今回の危機の具体的な解明自体を直接の対象とはしていません。今回の危機の特徴と全体的な位置づけについては、mo isのmeltdownをソロス自身がこの作品の中で薦めているくらいですから。ここでは、ソロスらしく、 eflexivityという概念枠組みが提示され、それにより現在の経済学そして市場原理主義の根本にある啓蒙主義人間観と世界観が完膚なきまでに否定されます。題材とされるのは、彼が参加してきた金融市場の過去の歴史です。そこから彼が導き出したのは「誤謬」とその連鎖という命題です。 adical falli ilityというテーゼは魅力的です。「全員が無知で間違っており、本質的に人間はそうならざるを得ない存在だ」という世界認識です。この世界認識は説得力のあるものです。この認識にたどりついたものにとって、「金儲け」という行為そのものは、もはや本質的な意味はありません。むしろその行為に狂奔する人々、そしてその行為の正当性を「アカデミック」に弁護する人々の「思考装置」の理解こそが、主要な関心となってきます。そして出てくるのが、ソロス独特の「哲学」への傾斜です。demons of ou own design, lack swanなどの著者は、皆、金融市場という市場原理主義の世界の中での「成功者」たちですが、皆そのキャリアの終わりには、ソロスと同じように市場原理主義のイデオロギー性と虚妄さとその非現実性を指摘するようになったというのは、意味深な現象です。これこそが20世紀後半の危険な知的遊戯だったのでしょう。いまどき「金融立国」なんていう時代遅れの遊戯に国の知性を動員して取り組もうとしている日本は「愚者の楽園」です。
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【くちコミ情報】
一つの時代の終わりと、これから始まる富の破壊
今年読んだなかで最高の本だと思う。 先月5月出たばかりの本をこのタイミングで読了できたことは嬉しい。 内容は前半と後半に分かれ、 前半は彼持論のReflexivityの展開で、 人によっては退屈に感じられるかもしれない。 後半は戦後から今年3月に掛けての世界の金融界の軌跡で、 彼の実体験に裏付けられた話は躍動的だ。 ここにきて初めてReflexivityの重要性がわかる。 NewYo kTimesの書評で、一つの時代の終わりとこれから始まる富の破壊、 と紹介されていた。この二つの謎が本書を読み進む中で解明される。 また、言葉にはしていないが、彼はデカップリングを支持していることが明確に読み取れる。 身銭を切って投資するなら、インド(中国よりも長期的に有望)、 中国(但し2012年位まで、資産バブル崩壊のタイミングを掴む必要あり)、 中東、ブラジル、豪州(後の3つは資源ブーム)。 アメリカと欧州は富の破壊の格好のターゲットになるというのが、 私の解釈を交えて単純化した結論だ。
マルクス主義と市場原理主義の同根
なんとも不思議な作品です。ルポルタージュでもなければ、理論書でもないし、といって詳細な回顧録でもない。ましてや投資指南書でもない。一言で言うと、ソロスの全体像が不思議な融合を示した作品です。今回の危機を目にしたソロス自身、コメントせずにはいられなかったのでしょう。しかし本書は今回の危機の具体的な解明自体を直接の対象とはしていません。今回の危機の特徴と全体的な位置づけについては、mo isのmeltdownをソロス自身がこの作品の中で薦めているくらいですから。ここでは、ソロスらしく、 eflexivityという概念枠組みが提示され、それにより現在の経済学そして市場原理主義の根本にある啓蒙主義人間観と世界観が完膚なきまでに否定されます。題材とされるのは、彼が参加してきた金融市場の過去の歴史です。そこから彼が導き出したのは「誤謬」とその連鎖という命題です。 adical falli ilityというテーゼは魅力的です。「全員が無知で間違っており、本質的に人間はそうならざるを得ない存在だ」という世界認識です。この世界認識は説得力のあるものです。この認識にたどりついたものにとって、「金儲け」という行為そのものは、もはや本質的な意味はありません。むしろその行為に狂奔する人々、そしてその行為の正当性を「アカデミック」に弁護する人々の「思考装置」の理解こそが、主要な関心となってきます。そして出てくるのが、ソロス独特の「哲学」への傾斜です。demons of ou own design, lack swanなどの著者は、皆、金融市場という市場原理主義の世界の中での「成功者」たちですが、皆そのキャリアの終わりには、ソロスと同じように市場原理主義のイデオロギー性と虚妄さとその非現実性を指摘するようになったというのは、意味深な現象です。これこそが20世紀後半の危険な知的遊戯だったのでしょう。いまどき「金融立国」なんていう時代遅れの遊戯に国の知性を動員して取り組もうとしている日本は「愚者の楽園」です。
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【くちコミ情報】
経済・投資に関する本ではない
タイトルから今日世界が一層グローバル化して行く中での ソロス氏の経済・投資に関する本かと思いましたが違いました。 内容は同氏が取り組む慈善活動に関してWTO、IMF、世界銀行 の現状と改善案についての本でしたが、上記の機関に関しては 義務教育で教わった程度の知識しかないので現状が同氏の言う通り なのか、その対策や解決策はどれだけ有効なのか分かりません。 ただやはり色々な問題があるにせよ先進諸国はより一層発展途上国 に対して、衣食住および教育などの援助をしていかなければならないと この本を読んで感じました。
スーパー実業家の改善提案
著者の哲学と実務経験から現在のグローバル資本主義の抱える課題を分析し、「オープンサソイエティー」を基本理念とした解決策の方向性を提言しています。 文書として書かれていることはなんとなく理解できるのですが、非金融業に従事する小生には本書で扱われているグローバル金融の知識が乏しいこと、背景にある三十年戦争・ウェストファリア条約などの西洋史の知識が全くないことから、著者の論点をつかみきれませんでした。 しかし金融をテーマとしながらも、Nation Stateの形成過程や今後の展望など歴史的・政治的な領域まで内容が広がっていることには興味を覚えました。一流といわれる人ほどこうした包括的な世界観、哲学を有しているのでしょうか。
SDRに関するソロスの提案は間違っている!
SDRを途上国にばら撒くという提案は、政府が赤字国債を日銀に買い取らせて日銀から受け取ったお金を地域にばら撒く政策と同じである。ソロスの提案はその国際版に過ぎない。途上国に援助を与えるというのならば、正々堂々と先進国の国民にそのための増税を提案して審議すべきものである。それを、政治家と役人が国民または世界の人々に増税だとは分らないようにSDRという通貨を増刷して援助するというのは世界の人々を騙すことになる。ソロスが自分の富を使って途上国に援助するというのならば話は分るが、自分の金を使わずに先進国の国民からの税金を使って援助する、しかも税金とは分らないようにSDRを使って援助するという提案は偽善そのものである!
改革者としてのソロス
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金融市場の寵児によるアメリカ、そして世界の未来への処方箋
金融市場で巨額の利を得たジョージソロスの自伝。ユダヤ人としてハンガリーに生まれ、ナチスドイツの圧政から生き延び、そして現在までに至る過程を衒いなく記している。 経済的困窮の中、ロンドンで哲学に出会いながら、本書の中心テーマとなるOpen Societyの概念に出会うところからスタートする。現在のアメリカの外交政治姿勢を厳しく問うととも、Open Societyが目指す、人間が人間らしく生きる世界を願う氏の思想と行動記録に溢れている。 余談であるが、2006年発刊の本書の中で、現在のアメリカ経済を揺るがしているサブライム住宅ローン破綻を的確に予言している。その中にも、氏の合理的思考の一端が垣間見れる。
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米国金融問題を25〜30年周期の中で捉える考え方もそれなりに納得感のあるもので、且つ今後の中長期的な問題の把握には役に立つものであると思う。 ただ、証券化が進展した現代の金融の在り方に関しては、循環的な問題だけではなく、エージェントの問題として捉えた議論の方が重要だと思う。 直接金融にしろ、間接金融のしろ、信用を作り出す主体がそのリスクを自分のものとして評価しない、つまりリスクを負う主体が複雑に分断されている現代の金融の在り方が非常に問題であり、サブプライムに発した現代型金融危機の本質であると思う。 本書はその構造的な問題を経済学などで扱われるAgentの問題の観点から論じている。この視点は頭の整理には非常に役に立つ。 本書が書かれた時点ではまだ問題の全容が明らかにされていない(今日時点でもまだであるが)ので、その処方箋的な記述の内容に関しては、必ずしも的をえていないと思えるものもあるが、今後数年の状況をきっちりと把握する上での基本的な事項の整理にはなる。 取り上げられている数字にはあまり囚われる事無く読むことが必要かと思います。
いつも時代遅れのシナリオを実行することになる日本
最近出版された作品です。最新の情報が満載です。でも最新の情報はその瞬間に古くなるわけで、それ自体はどうでもいいわけです。この作品の特徴は、1980年代前半に銀行の経営陣だったというold time による戦後アメリカの金融史の振り返りです。ユニークなのは、今回の信用市場の崩壊をアメリカの歴史のサイクルの変わり目と位置づけた点です。この考え方自体は、a thu schlesinge の「アメリカ史のサイクル」を参考としたものです。20−30年周期でアメリカ政治の傾向は内向き(int ove t)と外向き(ext ove t)にガラッと変わるという傾向を持つというわけです。この考え方の今回の危機への適用は魅力的なものです。ヴィエトナム戦争の後遺症から抜け出した1980年以降のアメリカは金融自由化のイデオロギーにすっかり洗脳され、挙句の果てにはそのイデオロギーを普遍的モデルとして海外にまで輸出することにその情熱と知性を傾けてきました。そういう意味では1997年のアジア金融危機も軍事力を使わない戦争だったのかもしれません。しかしいつもながらこれは明らかにバランスを失したところまで行き過ぎたようです。余りにも金融が肥大化してしまったようです。そしてその陰画としての公的セクターの果たすべき役割の余りもの低下です。今後アメリカで始まるのは e- egulation, e-inte mediationの長い道のりです。かなりの抵抗はあるでしょう。でももう方向転換はなされたのです。考えてみれば、1980年以降金融危機がない時代なんてはたして何年あったのでしょうか、いつも世界のどこかで金融危機が起きていたような気がします。他国の金融危機は自国の商売の種だったわけですが、とうとう最後にやってきたアメリカの金融危機については、創造的破壊と褒め称えることは無理なようです。ところで、この時代遅れのシナリオをこれから実行しようという日本はいったい何なんでしょうか。
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