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カスタマーレビュー数:4
【くちコミ情報】
だだひたすら映像を追っていたい美しいカルトB級フィルム
オーソン・ウェルズ監督の『黒い罠』と並んで本国アメリカでもヨーロッパでも高い再評価を受けている奇妙なフィルムが『狩人の夜』です。イギリスの名優チャールズ・ロートンが生涯唯一度だけメガホンをとった作品としても知られています。そしてこれは非常にユニークな雰囲気作りに成功している好例でもあり、同時にこれだけの独自性を持ちながらそれに見合うほどのありあまるインパクトとまとまりをいま一つ持ち得なかった点でもユニークな作品です。 怪優ロートンが演出した作品らしく、独特の不思議で捻じ曲がった雰囲気を持つフィルム。ホラー、フィルムノワール、、コメディ、児童劇が複雑にブレンドされています。そこはなるほど、『ハリウェル・フィルム・ガイド』の「いままでにはない雰囲気作りに成功した作品」という批評通りの独自さがあります。“ロバート・ミッチャム扮する自己中心的な悪徳牧師の魔の手が、お宝を隠し通す子供たちに迫る!”こうしたプロットライン上の一つ一つのシーンも実験精神あふれる映像で極めて記憶に残る奇妙で面白みのあるもの。光が差し込む暗い部屋で月明かりに照らされながら凶行に及ぶ牧師、水の中を水草とゆらゆら揺れる死体の髪の毛、子供たちの小船による決死の逃避行、どれも悪夢のように幻想的で刺激的です。このあたり、悪徳牧師が夜な夜な「頼れ、頼れ」と反復する不気味な歌声と併せて妙に心に残ります。 しかしながら、こうしたシーンの数々のつなぎとめ方と進め方がいささか性急過ぎて粗雑な感じがしてしまうところが難点。もっとじっくりと展開させたほうがインパクトが出てくると思われるシーンがあるのにもかかわらず、それらがしばしばカットバックで邪魔され興ざめしてしまうところが多し。前半部分、悪徳牧師に狙われた家族のエピソードでは、お菓子屋の老夫婦の会話がところどころ乱暴に挿入されていたりして、一つ一つのシーンがじっくり描けていないような印象を受けます。もっと悪徳牧師がじんわりと家族を侵食していく恐怖感が描写されていたらフィルム全体にさらなる奥行きが付け加わったのではと思うのですが、そのあたりの演出がいささか淡白すぎて薄味になってしまっているのです。そんな編集力と演出の弱みが、前半と後半の雰囲気の著しい違いに表れてしまっているのも事実。前半はサスペンス、後半は児童劇と整合性のとれないアンバランスさが作品のインパクトを少し弱めてしまっていて残念だと思います。この点は本編の熱烈な信望者であるフランスの映画監督フランソワ・トリュフォーも「映画的文体の不統一」という言葉を用いてコメントしています。もっとも、それがこの映画の“新しさ、奇抜さ”であるといえばそれもまた正なり。しかし、さらに多くの場面の演出のタイミングがぎくしゃくして俳優の熱演が邪魔されているようなところも見受けられます。特に、後半でミッチャムの悪徳牧師がギッシュの家を訪れ、あろうことか彼女の目の前で目当ての子供たちを強引に捕らえようとして追い出されるシーンなどいささか素っ頓狂でタイミングをはずしているように見え、そのせいで迫力不足になってしまいインパクトに欠けてしまっています。 普段はリラックスした雰囲気をかもしだすロバート・ミッチャムも、かなり力の入った不気味な演技を見せます。まるで悪人であることを楽しんでいるかのようです。思えばこの人、『恐怖の岬』で見せた邪悪なキャラクターを演じると本当にうまい。ただ、この悪徳牧師が偽の涙を見せるシーンなどは少し演技が陳腐になってしまっていて、やはり演技の上の演技となるといささか技巧的には力量不足だったようです。くわえて、編集のせいなのか悪徳牧師の怖いキャラクターがいささか弱まってしまったのも残念。出演者のなかで一番の功労者といえば、やはり後半の立役者である孤児たちの老いた里親を演じたリリアン・ギッシュでしょう。小さな体から発せられる大物のオーラが子供たちを邪神から守ってくれるかのようです。彼女が出てくるだけで作品にしまりと格調が出てくるのが不思議。彼女に対しても悪徳牧師は邪悪で凶暴な力をもっと発揮してもらいたかったのですが・・・。 決して興行収入を狙ったわけではないB級フィルムだからこそできた果敢なチャレンジ。チャールズ・ロートンの彼らしいひねくれた映画作りが多くのファンを魅了したフィルムであることは間違いありません。そして事実、忘れることのできない奇妙なインパクトを持つ作品であることも疑いありません。しかし、個人的には全体としてもっとよく成り得たのではないかという気持ちが残ります。そんなわけで、その賛否も悪徳牧師の指に刻印された「LOVE」か「HATE」に別れることもまた事実であろうと思われます。(最も今は圧倒的にLOVEの意見が多いようですが)しかし以上の理由から、『狩人の夜』を大胆に失敗してしまった勇気ある実験作と言い表すこともたまには許されるのではないでしょうか。
うーむ、残念。
この映画は、以前、NHKBS-2で見て感動し、非常に期待して予約しましたが、UMOZONさんもおっしゃっているように、スタンダード・サイズでないためか、はっきりいって画質が悪いです。ピントが合ってないような感じがしますが、他に買われた方はどうでしょう。NHKの放映を録画したビデオを所持していますが、米版を使用したのでしょうが、スタンダード・サイズで、あきらかに本DVDに比べ画質がいいです。せっかくの安価なDVD発売でしたが、見る気になれません。発売担当者の方は、画質の比較調査を行っていないのでしょうか?紀伊国屋版も同じということですし、カルトな名画でもありますので、20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパンには、スタンダード・サイズでの再発を一考されたいと思います。
必見ですが、スタンダードサイズ版ではない
作品自体は言うまでもなく傑作です。未見の方や、ビデオでしか見たことがないなんて人は買って絶対に損はないと思います。しかしこれは紀伊国屋から出ていた盤と同じく上下トリミングしてあるワイドスクリーン版ですので、その点はとても残念です(アメリカでMGMが出しているのは1:1.33のスタンダードサイズで、こちらが本来の形)。廃盤になって久しい紀伊国屋書店版を持っている方は改めて買う必要はないかもしれませんね。
"恐怖"と"メルヘン"が融合するアバンギャルドなスリラーの傑作。
「情婦」の弁護人役でミステリー映画ファンにはお馴染みの名優チャールズ・ロートンの唯一の監督作。強烈な白と黒のコントラストから浮き上がる薄気味悪くてナイトメアな恐怖、それでいて牧歌的でメルヘンチックなムードが融合する奇妙な世界。一度観たら忘れられない異様なイメージを放つカルト作(事実、今でも幾つかのシーンをはっきり思い出す事が出来る)。ひとくちで言うと、アバンギャルドなスリラー映画で、ダニー・ピアリーの名著「カルト・ムービー・クラシックス」でも、「博士の異常な愛情」や「ブルー・ベルベット」らと肩を並べて、しっかり紹介されている。 物語の出だしは、ざっとこんな感じだ。アメリカのオハイオの片田舎町に住む母とふたりの子供たちの元に、ある日伝道師が訪ねてくる。片側の指に"LOVE"、もう片側の指に"HATE"の刺青をした不気味なこの男は、家族と町に溶け込み、女性と結婚するが、男の目的は、ある事情で知りえた大金を奪う事、しかも、男は女性そのものを蔑視するサイコ・キラーだった、、、。 ロバート・ミッチャムが大層怖い。この人はタフガイ・スターで有名だが、今作と「恐怖の岬」、そして「さらば愛しき女よ」とノワール・サスペンス映画で傑作が多い。そして、往年の名女優リリアン・ギッシュの意外な役回りと見事な名演。子供たちの恐怖の演技を含め、映像技巧のみならず、これは俳優たちを観る映画。廉価化を機にじっくり楽しみたい。 なお、これだけの傑作を撮りながら、生涯この1本しか作品を残さなかったロートン、それは何故か?早過ぎたその実験性が不評だった事もあるが、ミッチャムによると、次作準備前に亡くなってしまったから、だそうである。
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1952年、朝鮮戦争のさなか、第2次世界大戦の勇者サヴィル少佐(ロバート・ミッチャム)が伊丹空軍基地に赴任してきた。そこで彼は、戦闘の恐怖で酒びたりとなっているアボット中尉の妻クリスと心を通わせていく。やがてアボットは壮烈な空中戦の末、地上に落下。彼を救出すべく、サヴィルは敵地に乗り込んでいくが……。ディック・パウエル監督をはじめ名作『眼下の敵』のスタッフが再び集結してお届けする戦争スペクタクル大作。本物のF‐86Fセイバー・ジェット戦闘機が大編隊で飛行機雲を巻き起こしながら繰り広げる壮大な空戦シーンはもちろん本作の白眉で、あたかも朝鮮戦争版『空軍大戦略』といわんばかりの迫力だが、その他にもアメリカ映画ならではのキッチュな日本情緒を漂わせながらのラブ・ロマンスや、クライマックスの敵地脱出など、見どころ満載のエンタテインメント作品に仕上がっている。(増當竜也)
【くちコミ情報】
お手軽価格
セーバーとミグの空中戦が素晴らしい映画です。 伊丹空軍基地ということで日本でのシーンもあるのですが、日本というより中国のようです。
空中戦シーンは大迫力!
朝鮮戦争に出撃したパイロットが書いた実録小説を、1958年製作・「ディック・パウエル監督」が映画化。ジェット機同士の壮絶な空中戦を描く傑作航空戦争作品。 【朝鮮戦争を舞台に米空軍少佐が北朝鮮軍機を相手に空中戦を展開し武勲を立てる。ある日、出撃した少佐の編隊は敵「ケーシー・ジョーンズ」の編隊と出会うが・・・・・・。】 サビル少佐(主演:ロバート・ミッチャム)搭乗のF‐86Fセイバー戦闘機と敵隊長ケーシー・ジョーンズ搭乗のMIG-15(:F‐84F扮する)戦闘機が、韓国上空で乱舞する壮絶な空中戦シーンは大迫力! また後半、激しい空中戦で被弾し敵地にパラシュートで降下した部下を救出する脱出劇も見どころ。
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【くちコミ情報】
DVD 「ライアンの娘」を見て
この度アイルランドを旅行してきた。その折り、西部のディングル半島を回ったのであるが、そこでこの「ライアンの娘」の撮影現場の海岸に立ち寄った。それまでは、身近な存在ではなかったが、帰国してから調べてみると、この映画が大変有名で評判が高いことを知り、購入した次第。何といっても圧巻は絵画のようにスクリーンに映し出される、アイルランドの自然だ。監督が「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」のデイヴィッド・リーンと知って納得。感動の作品である。
映像芸術の極致
この映画は、昔テレビで見ましたが、何の気なしに見始めて、ぐいぐい引き込まれてしまいました。一言で言って、壮大なスケールで描いた戦争を背景にした不倫映画なのですが、巻頭からアイルランドの自然をたっぷり見せられるので、そこに生きる人々の日常なり、時代の動きが、不自然でなくひとつの小説を読み進むような快いテンポで進んでいきます。何を考えているかわからないような、ロバート・ミッチャムの茫洋とした持ち味も生かされて不自然でなく、特に、妻ロージーの不倫を疑い始めたところの海辺でのシーンなど一幅の絵画のようで圧巻です。また、ロージーの初めての不倫での長いせりふも音楽も無い森の中の逢瀬のシーンは、本当に美しく映画史上に残る名シーンの一つでしょう。しかし、この映画の最大の貢献者は、マイケルを演じたジョン・ミルズだと思います。彼の演技を感じさせない名演技は、最高です。デヴィッド・リーンの映画では、「戦場にかける橋」と並び強く心に残る映画です。
共同体から浮くということ
この作品を初めて映画館で見たのは高校生か大学生のことですが、以後も機会あるごとにビデオやDVDで見てきました。デビット・リーン監督の作品は、アラビアのロレンスもドクトル・ジバゴもそうですが、世間または共同体から若干浮き上がった存在の主人公たちが、どのように生きるか、また自己形成するかというモチーフが共通しています。その中で特に、「ライアンの娘」は恋愛沙汰を通じてインテリがムラ共同体から結果としてバッシングされるストーリーですが、こうした個人対ムラという図式が成り立つこと自体、当時はいまだムラ共同体が強く意識されていたとも言え、やはり現在とは微妙に違う文化を感じます。それと、これもアラビアのロレンスやドクトル・ジバゴと共通していますが、風景描写などが非常に美しいことですよね。現在、液晶テレビでDVDを見ても実に絵になる感じがあります。
特典映像が充実している
この映画の最初の構想が「ボヴァリー夫人」ってのが面白いですね。ただの不倫話を、歴史がらみの壮大なスケールで描いたってのが見所なのに、欧米の批評家には叩かれたとか。しかし、これは名作で一見の価値ありです。
なんという美しさ
デビッド・リーン監督といえば、私にとっては“アラビアのロレンス”でも“ドクトル・ジバゴ”でもなく、“ライアンの娘”です。 特にすごいストーリーではありません。 自分の教師に恋心を抱いて結婚した若妻が、ある日行きずりの男と本能的、衝動的な恋に落ちて関係を結びます。 決して夫に愛想を尽かしていたわけではなく、若い彼女の肉体に魔がさした、としか言いようがないのですが、偏狭な村人たちの目は厳しく、彼女は夫と(夫は彼女を許します)村を去っていくーというだけのものです。 しかるにこの作品、その繊細かつ豪快な描写で、ある特定の観客の感覚をビンビンと刺激します。 不倫のシーンの美しいクローズ・アップの数々(くもの巣、タンポポ、木漏れ日など)、アイルランドの雄大な自然。 偶然横長大画面のHDテレビを買った次の日に見て、その圧倒的な美しさにしばし呆然。 詩人の八坂裕子さんがある本の中で、“彼が彼女の着ているものを一枚ずつはぎとっていくシーンは大好き、 私もああされたいー” と言って話題になった官能的な映像です。 ちょっと言葉は悪いのですが、“なんということもない不倫話を最高に美しい見世物にしてしまった”作品−と言う形容がぴったりだと思います。 どうぞお見逃しなく!
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第2次世界大戦下の南大西洋。マレル艦長(ロバート・ミッチャム)率いるアメリカ駆逐艦ヘインズ号は、ドイツ軍Uボートを発見。一方、そのUボート艦長フォン・ストルバーグ(クルト・ユルゲンス)は、敵の暗号書を本国へ持ち帰るという重大な使命を持っていた。かくして米駆逐艦と独Uボート、男と男の意地を懸けた壮絶な戦いの幕が開ける! あたかもゲームのようなスポーティ感覚で男同士の戦いを描いた戦争映画の傑作。お互いが知略を駆使しての厳粛なシーソー合戦が、実にスリリングかつダイナミック。しかもどちらも公平な視点で描いているあたりが好感の持てるところだ。好戦反戦といった思想的姿勢よりも、戦争を題材にひたすら映画の醍醐味を追求した好例ともいえよう。主演ふたりの熱演も、熾烈な戦いに拍車をかけてくれている。監督は『征服者』『追撃機』などで知られるディック・パウエル。(的田也寸志)
【くちコミ情報】
胸熱くなる終盤の展開が素晴らしい
第二次大戦下の大西洋で、アメリカの駆逐艦とドイツの潜水艦Uボートが死闘を繰り広げる戦争映画。 敵の次の動きを読み合う艦長(アメリカ側・駆逐艦長にロバート・ミッチャム。対するドイツ側・Uボート艦長にクルト・ユルゲンス)の頭脳戦。お互いの我慢比べの様相を呈してきた持久戦の息詰まる攻防。その駆け引きのスリリングな面白さ。 劣勢に立たされたUボート艦内で、「まだ、あきらめちゃいかんぞ」とばかり、レコードの音楽をかけ、自分を含めて味方の兵士たちの士気を高めるドイツ側艦長。無謀とも思えるその行動がひとつの転換点となって、両者の戦いは最終局面へとなだれ込んでいきます。 死力を尽くして戦い、勝敗の行方が見えてきた時にとった両艦長の迅速、的確な命令の見事さ。そして、死闘を繰り広げた相手に対する称賛と敬意の思いがとらせる行動の、まあ、素晴らしかったこと。最高のスポーツマンシップ精神を目の当たりにした気持ちに駆られましたねぇ。真実を捏造してでも戦争を始めたどこかの大統領や軍事・情報機関の最高指揮官に、「この映画を見てよ」とおすすめしたくなったなあ。この終盤のストーリーは、ほんと、よかった! 胸が熱くなりました。 俳優では、「海の狼」の異名を持つドイツ・Uボート艦長を演じたクルト・ユルゲンスが最高にかっこよかったです。この指揮官なら「わたし、命、預けます」って気持ちになるだろうな。その眼光、その決断、その勇気。惚れ惚れさせられました。有川 浩『海の底』の中で某登場人物が、「こういうタイプに弱いんです。厳しいけど情に篤(あつ)い、みたいな」と言ってましたね。(角川文庫 p.311) 魅力的なワン・ショットは、魚を釣るために駆逐艦の甲板から垂らした釣糸のその先をたどると、そこに海底に待機しているUボートの姿が・・・、ってところ。駆逐艦が釣り上げようとしているUボートとひっかけて、これは心憎い演出だなって。 Uボートが出てくる映画では、ペーターゼン監督の『U・ボート』もいいですよ。今回、本作品を見ながら、映画『U・ボート』はこの『眼下の敵』の影響を受けているなあと、そう感じましたね。清々しい後味の良さってことでは、『眼下の敵』が文句なし、上を行きます。でも、息詰まるドキドキ感では、『U・ボート』のほうが上を行くでしょう。いや、下に潜るのか(笑)
傑作!
CGを多用した今時の映画と比べると、シ−ンによってはショボイところもありますが、それを補って余りあるスト−リ−の良さ、面白さがあります。男ならぜひご覧あれ!
原作よりも素晴らしい作品です。
TVで見てから大学時代に原作を読みましたが、原作ではパニックに陥った乗組員を潜水艦艦長が射殺したり、両艦相討ち後に救命ボートの中で殴りあったり。パニックに陥った乗組員を諭したあとに、艦内でレコードをかけて全員で歌って士気を煽る(これ以降の潜水艦映画では定番になって「レッドオクトーバーを追え」でのソ連国歌斉唱シーンに繋がる)名シーンや「今度はロープを投げないでおこう」「いや、君はまた投げるさ」という艦長同士の最後の名せりふは全て映画オリジナルのものです。ふたりの艦長の部下への労わりやリーダーとしての決断力の表現は映画の方が遥かに上だと思います。 ちなみに駆逐艦側の先任将校(ナンバーワン、小型艦の副長)役のデビッド・ヘディンスンは60年代のSF海洋冒険TVドラマ「原潜シービュー号 海底科学作戦」のクレーン艦長を演じた人です。この番組のある回では「眼下の敵」の体当たりシーンが流用されています。
戦争を美化?綺麗すぎて退屈??冗談じゃない!
この映画を観て「綺麗に描きすぎ」との感想を持つ人は、制作された時代を分かっていない。 当時のハリウッドの描写規制は今とは比べ物にならない程の厳しさだった。ニューシネマパラダイス等に描かれているように、単なるキスシーンすら厳しく規制されていた時代。西部劇でも銃撃戦シーンで殆ど血が出ていない。 そんな時代に現在のような血しぶきが飛び交うシーンなど入れられる訳がないし、特殊メイク技術もない。また「戦争の不条理」等のメッセージ性を前面に出せるような時代でもなかった。映画=あくまでも娯楽作品としてしか制作費の出なかった時代なのである。 しかし様々な制約の中で、実際の護送駆逐艦を用いての迫力ある戦闘シーン、戦術面での知恵比べというサスペンス的要素、そして米独双方を出来るだけ公平に描写し、障害を乗り越えて解り合おうとする両者の対比をも描ききった事は素晴らしいと断言できる。娯楽性とメッセージ性を見事に両立させ、しかも上映時間は1時間半である。無駄な描写・セリフが一切無い。 本作品は間違いなく名作である。
凄い
陳腐な表現ですが、まさに「男と男の戦い」です、やれ国のためにだとか、そういう考えは抜きにして、とにかく任務を果たすため、真正面からぶつかり合います、これが世界共通の「海軍精神」、「シーマンシップ」、そして「指揮官・上司のあるべき姿」なのだと思いました。 注目すべきは、双方の描き方がまったく対等であり、よくあるナチス排斥映画や国威発揚映画では決してないことで、さらに決して戦争を美化しているものではないということです。 駆逐艦、Uボート、どちらの艦長も軍人としての使命を帯びているものの、戦争により辛い体験をしてきた身、戦争をしたがっているわけではない…戦いが終わり、お互い達成感があるわけじゃなし、やはりやりきれなさや切なさが残ります、戦争というものの現実がそこにありますが、けれどちょっぴり「救い」を見出だせる内容な気がします。 ご覧あれ。
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リオ・ブラボーの姉妹編
ストーリーの展開や保安官とその味方の性格設定等が「リオ・ブラボー」の姉妹編というか二番煎じともいえるが、そこはハワード・ホークス、手馴れているだけになかなかおもしろい。 「リオ・ブラボー」では保安官のジョン・ウェインの役がロバート・ミッチャム、助手のディーン・マーチンが今度はジョン・ウェイン、若手のリッキー・ネルソンがジェイムズ・カーン、じいさんのウォルター・ブレナンがアーサー・ハンティカットという具合にそっくりだ。 むろんストーリーには新しい工夫もある。ユーモアの量もふえている。酔っ払い保安官のロバート・ミッチャムはさすがで迫力たっぷりのアクションをみせる。ジョージ・アレキサンダーが唄う男っぽい主題歌が胸にひびく。
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【くちコミ情報】
安い
これは画質も字幕も良好で、かなりお買い得だと思います。この『過去を逃れて』に関しては、どうせ、ツタヤなどの半額レンタルでビデオ版を見るよりは、手元に置いておく方が断然賢いと思います。素晴らしい照明、撮影に支えられたジェーン・グリアのまぶしい悪女ぶりは何度も見る価値のあるものです。それから、ミッチャムのノワールは、『天使の顔』(オットー・プレミンジャー 53’)の国内初ソフト化を期待したいです。女性に車のハンドルを握られて大変な目にあうミッチャムを2本立てで見る贅沢。
すごく面白かった!
初めはジョセフ・コットンの旅愁みたいな感じかなと思ってたらガラリと変わってサスペンス調になって衝撃のラストへといくとても面白かったです。この作品がワンコインなら絶対に買いの一枚です。!こういう当たりに出会えるから、映画ファンはやめられません。!
たくらむ女、堕ちる男、フィルム・ノワールの典型。
アメリカの40年代。人々はかつての夢物語ではなく、より現実的でペシミスティックな雰囲気を持つ犯罪ドラマや異常な心理をあつかう映画を求め始めていました。フィルム・ノワール。フランス語で「黒いフィルム」と形容された数々の作品がきら星のように生まれては消えていきました。その影響力はギャング映画、犯罪映画、捕り物、恋愛ドラマ、戦争映画、西部劇とさまざまなジャンルに波及していきましたが、この『過去を逃れて』は最も純粋なフィルム・ノワールのエッセンスを湛えた名作中の名作。 ロバート・ミッチャム。一度見たら忘れられない風貌と雰囲気を持った男。その我関せずという一環した態度がタフなノワール・ヒーローにこそ似つかわしかった役者。だから、彼には計算高い巧妙な演技こそ必要なかった。「Ba y, I don't ca e・・・」と眠たい眼をしばたかせて言い放ってしまえばあとは皆彼の虜。そんなわけでスターダムには昇り詰めたのですが、それも我関せずだったのか逸品になかなかめぐり合えなかったのが悔やまれます。しかし彼には『GIジョー』がある、『追跡』がある、『恐怖の岬』がある、そして『さらば愛しき女よ』がある。そしてこの『過去を逃れて』があるからそんなことは我関せず。それほどミッチャムはこの映画にはまっています。 気にしない男、ミッチャム扮するジェフ・ベイリーはそれでも堕ちていく。ジェーン・グリア扮する女豹の爪の餌食とならんとして・・・。でもグリアは美しい。男なら誰でも一度は彼女の餌食になってしまいたい。こうした退廃的なプロットが思わせぶりかつシャープな脚本、陰影の濃いムーディーな映像、そしてヨーロッパ出身のジャック・ターナー監督の滑らかな演出によって違和感無くプレゼンされていく感じは絶妙。このフィルムのすべての情景からいつまでも観ていたいという錯覚に陥ってしまうような“けだるさ”が立ちのぼっていく、これぞノワール美学の真髄。また悪徳ボスに扮したカーク・ダグラスのどこか悲しささえ感じさせる強力な演技も印象に残ります。そしてそんな堕落と悲しみの退廃的オーラは物語の背景である田舎町、湖上の館、アカプルコを見事に均等に覆い隠します。 今でこそ、ほぼ万人に認められた作品となりましたが「技巧的には優れているかも知れないが、内容の無い作品」と一部で評されてきた本編。しかし、これは私たちに一つの芸術ジャンルであるフィルム・ノワールの定義を示してあまりある古典。「Ba y, I don't ca e・・・」と言われても、「Yes, we love this film!」なのです。
男性憎悪的な美しき悪女
暗黒街のボスを撃って、金を持ち逃げしたボスの女(ジェーン・グリア)を捜すよう命じられた探偵(ロバート・ミッチャム)の彼女と知り合ったばかりにおちいる探偵の運命を描いたフィルム・ノワールの傑作。この作品のヒロインであるジェーン・グリアは関係が深まれば深まるほど男の存在がうとましくなるのか、ボス(カーク・ダグラス)を含め、関係する男を殺害していく情無用な女。男性不信というか、ある種男性憎悪的な精神状態の美しき女。こんな悪女は昨今の作品ではなかなかおめにかかれない(でも、魅力的で悪女と知りながらも男は彼女を離せない))。 前半は、回想的にボスの女と彼女を追う探偵のラブストーリーを甘く描くが、後半は一転サスペンス色いっぱいに悪女ぶりをみせ、いっきに悲劇的な展開を描ききるのはさすが。1940年代の作品だが、今観てものめりこめるファムファタール色いっぱいの傑作フィルム・ノワールだ。 ところで、この作品は1984年に「カリブの熱い夜」として「愛と青春の旅だち」のテイラー・ハックフォード監督がリメイクしているが、ヒロインは徹底した悪女ではなく、むしろ自己犠牲の愛を描いた作品(ラストはオリジナルと異なる結末)になっていた。この作品のヒロインの母親役をオリジナルのヒロインであるジェーン・グリアが演じているのも面白い。
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ナイヴン・ブッシュ
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【くちコミ情報】
効果的なサイコ・ウェスタンの秀作
『ハイ・シエラ』、『白熱』などで見せてくれたラオール・ウォルシュ監督のスピード感と臨場感たっぷりな演出が好きです。この『追跡』はスピード感こそありませんが、なかなかどうして堂々とした臨場感を味わえます。その意味では最初から最後まで非常に見応えのある作品に仕上がっています。 訳ありの孤児ジェブにロバート・ミッチャムが扮し、トラウマに苛まれる男をクールに演じています。個人的には評判作『狩人の夜』の悪徳牧師よりも気だるくタフなミッチャム本来の味がよく出ている役だと思います。しかし、ここでの彼は通常のタフさに加え、微妙な心の動きさえ表現しようと試みていて、それが効果的に表れています。ジェブと兄弟のように一緒に育てられ、次第に彼に惹かれている乙女ソーに純情派テレサ・ライト。ミッチャム以上に繊細な心理描写を必要とする役柄をきっちりと演じています。また二人の母親を演じたジュディス・アンダーソンが素晴らしい演技を見せているので、これも大きな魅力となっています。 過去がもたらす不安と次々と襲いかかる悲劇に翻弄されるカップルの姿をウォルシュ監督は意味深な心理的面白さをたっぷり入れ込んで、単なるアクション本位の娯楽西部劇では見られない奥行きを本編に与えています。特に、トラウマに苦しむジェブの回想のシーン、復讐を誓うソーの震える姿、誤解を持ったまま夫婦となるジェブとソーの愛憎こもったやり取りの場面など、思わず息を呑むような迫力と美しさを有しています。また、フイルム・ノワール顔負けの陰影濃いカメラワークが大変美しく、特に野外の風景がまぶたに焼きつくほど印象的です。 公開当時、その風変わりさが大いに話題となったサイコ・ウェスタンですが、いささか地味だったのか忘れ去られた存在となっていました。しかし、その心理的複雑さが現代社会にマッチしたのか本国アメリカでは大いに再評価されている作品です。そんなわけで、ウエスタン・ファンとしてもスリラー・ファンとしても必見の出来栄えです。
「愛憎」 北アメリカの素晴らしき渓谷の遠景を背景に…
凄い作品がDVD化されましたね。残念ながら画像処理は良くありませんし特典もなきに等しい(スタッフ紹介すら不十分)ですが、ともかくこういう埋もれた傑作がメディア化されて人目に触れるということが素晴らしいです。この機会にR.ウォルシュという稀代の名監督の名前を知ってもらいたいです。 全体に暗い画面が続出し、まさにニューロティック・サスペンスとフィルム・ノワールの時代を反映した作り。そして幼少期のトラウマを題材にした映画としてもごく初期のものです。しかも西部劇としても見事な迫力とスピード感です(CG全盛の今日においてさえこの作品で目にする馬の疾走感を演出できる才覚・気概を持つスタッフがどれほどいることでしょうか)。そして遠景で撮影された北アメリカ渓谷の美しさ! 絶景絶品! 馬上のジェブを切り通しの上から密かにアダムが追う画面の凄いことと言ったらないです。これ一つで私は一生この映画を忘れないでしょう。 人物造形もこのレビュー内で語り尽くせないほど深遠で、人間存在の基底に触れるような迫真性があります。なぜか自らの悲惨な運命に諦念を抱いているジェブ。不貞の代償を背負いつつも決して後ろを振り返らない母親。ジェブに言いしれぬ屈折した敵愾心を抱いているアダム。執念深くかつ狡猾で、その一方どことなく優雅な感じも漂わせるグラント…。 そしてやっぱりT.ライト演じるソーが良いです。結婚を決意する時の「愛憎」としか言いようのない凄み(これが本当に素晴らしい演技なのです)。母親はエゴを貫き通したためでしょうか、愛した男達を滅ぼしていく宿命を負ってしまいました。しかし彼女はそんな後ろ暗さを持ちません。そしてこのままでは彼女が自分の二の轍を踏みそうになるその時、目覚めた母親が取った行動とは。男臭い映画を撮る監督は女性の描き方も優れているのです。大傑作。これを読んでいるあなたが映画マニアを自認するなら必見の一作です。
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カスタマーレビュー数:3
【くちコミ情報】
今の戦争映画を見慣れてしまった人には…
物足りなく思うでしょう。それなりに戦車も出てきたりもしますがどう見ても当時のアメリカ軍戦車、パンターやタイガーではない…。戦闘シーンもまったくリアリティありませんし、内容もこれと言って特筆なし。ラスト近くで「刑事コロンボ」があっけなく死んでしまったのには、ちょっとした拍子ぬけににた驚きがございました。。
いわゆる「戦争映画の大作」を期待すると裏切られる
「金のかかったコンバット」この一言に尽きる。まじめに戦争論など劇中でぶっているが、結局「馬鹿で間抜けなドイツ軍」がコテンパンにやられてハッピーエンドというお決まりの内容の戦争活劇だ。戦闘シーンも安っぽくて大作という雰囲気が全くないし、公開当時には沢山あったTV戦争ドラマののりでしかない。実際のイタリア戦線は、ドイツ軍が次々に防衛線を構築して頑強に抵抗していて、連合軍もフランス戦線の助攻でしかないので真剣にもなれず、の状態で終戦まで膠着したままであったようだ。同じ内容を扱っているが、「パットン大戦車軍団」のほうが何十倍も映画としては優れている。
金をかけるところを間違ってる…
内容自体(面白さ)は−★2つ。 【悪い点】 主人公が「何故、人は戦争をするのか?」という重厚かつ深遠なテーマを掲げてるわりには その理由が「面白いから人は戦争をする」です。 観ていて「はぁ…?」と思いました。 あと、従軍記者のくせに手練れの軍曹や伍長より大活躍というのはどういうことでしょうか? いつの間にか分隊を指揮していて、最後は将軍にまであれこれ進言してるのはやり過ぎでしょう。 主演の演技は大変素晴らしくていいのですが、この場合裏目に出て将軍より遥かにオーラを放ってます。 【良い点】 やはりオープニングの兵士数千人と艦隊を使った出港シーンと上陸シーンは圧巻です。 また、進軍中にドイツ軍との遭遇戦も圧巻。 【結論】 金をかけてるならなぜもっと戦闘シーンに…。 ヒューマンドラマ?にしては内容が軽すぎるし、薄すぎます。 なお、余談ですが、情けない将軍として描かれてるルーカス少将ですが、 微妙な作戦を上層部に立てられ、満足な兵力も十分な指示も与えられてないあの状況下では、 攻勢に出れず、守りを固めたとしても不思議ではないかと思われます。 ただ単に結果を見て“情けない間抜けな将軍”と描かれたのでは、ルーカス少将も浮かばれないことでしょう。 装備品や出来事を忠実に再現するなら、そこのところをもっと忠実に再現して欲しかったところですね。
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