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アーニー・ハー
の売れ筋最新ランキング [2010年07月29日]
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カスタマーレビュー数:131
【
くちコミ情報
】
イーストウッド最高
色々な映画見てて思うのですがアジア系の役者が出てるアメリカ映画ってどの作品もアメリカ系の役者とアジア系の役者の演技がどうしても噛み合って無い様に思えて違和感を感じてしまいます、正直言っちゃいますと当作品もアジア系の役者達の演技がちょっと・・・まあこればっかりはどうしようも無いと思いますが そこら辺の配役がもう少し違えばもの凄い超名作になったと思います 勿論今のままでもかなりの名作ですが イーストウッドの演技は集大成と言うに相応しい本当素晴らしい演技でした 最後の散り様も切なくしかも超格好良い・・・この演技の前では何かどんな言葉も安っぽくなってしまい上手く説明できません とにかく見てくれ!
贖罪と希望
主人公はかつてアメリカの繁栄の象徴だったデトロイトで自動車組立工を勤め上げたポーランド系。イタリア系の床屋やアイリッシュ系の建設業者との交友があるが、これは20世紀アメリカの繁栄の下層を支えた、WASPならぬカトリック系の貧しいヨーロッパ移民の縮図に他ならない。しかし、現代の世代たる自分の息子たち孫たちとは深い溝があり、価値観を共有出来ず、偏屈で孤独な老人となってしまっている。 主人公の「隣人となった」モン族とは、ベトナム戦争でアメリカに協力し、戦後難民となってアメリカに逃れて来た新しい移民だが、特に2世3世の男の子は社会に適合することのハードルが高く、「女は大学に行くが男は刑務所に行く」と自嘲する。さまざまな軋轢を抱えながらもアメリカ社会に溶け込もうとする彼らに、主人公は次第に共感を覚えて行く。 主人公は朝鮮戦争でアジアの若者を「13人殺した」ことが心の咎となっているが、最後の懺悔でもそのことには触れない。神に許しを請うまえに自分で自分を許すことが出来なかったのだろう。そうして、親しくなったモン族の姉弟を救済すべく、自ら「磔」となる。その、あまりにもキリスト教的な自己犠牲の精神は、しかし、一方では新たな移民を受容して活力を取り戻そうとする新たなアメリカへの展望を感じさせるため、エンディングは悲劇的な色彩ではなく、厳粛さとむしろやさしい希望の光に包まれている。 出演しているモン族の役は、中国系の俳優などではなく、オーディションで選んだ、演技経験のほとんどない全て実際のモン族移民の人たちによって演じられている。米国人には通じない彼らの言語での「おしゃべり」がとても効果的に挿入されている。 俳優としても、監督としても、クリント・イーストウッドは達観したような飄々とした空気感を醸し出し、しかし、的確にツボを押さえた展開で、観るものをこの苦い贖罪と穏やかな希望の絡んだ物語の世界に引き込んで行く。特に俳優としては、これまでの集大成とも言える見事な作品だと思う。長い余韻を残す味わい深い傑作と言いたい。
立派な男の姿というのを背中で証明してくれる
クリント・イーストウッド演じる頑固オヤジが 周囲を取り巻く人々と関っていく話。 タイトルになっている「グラン・トリノ」とは1972年ものの名車のこと。 妻に先立たれ、家族とも打ち解けない主人公は ただ車を磨いてビールを飲みながら犬と過ごすだけ。 住んでいる地域の治安は悪く、 気に食わない移民たちが次々と移ってくる。 何の話だ、と言われるとうまく説明できないが あまりにも頑固な主人公がふとしたきっかけで 少しずつ隣人と馴染んでいき、独特の父親像を表現していくのが魅力。 不器用だが、絶対に曲げられない自分の信念を持っており、 それこそが正しいと思って生きている姿に感情移入してしまう。 逆に言えば、昔はたくさんいた こういう頑固オヤジの姿が消えていることにも気づく。 取っつきにくいが、これはこれで学校では習えないことを教えてくれ、 立派な男の姿というのを背中で証明してくれる。
生きる
素晴らしい映画です。 同分野として一くくりにするなら 黒澤明の「生きる」といっしょにしたいようなテーマですね。 以下ちょっとネタばれありです。 大きな後悔をかかえ、残り少ない人生となりそれを取り戻すのはさらにむつかしくなる毎日。 そんな苛立ちの中、新たな出会いを経て 少しづつ主人公は全てを取り戻す方法に向かってゆきます。 そして主人公は最後の最後に人生を取り戻すのです。 つまりこの映画のラストシーンがアンハッピーだと思った人は まったく映画の本質を理解していないのです。 主人公の最後のようにかっこよく生きたいもんです!
また出会いたい人たち
気位の高さと戦争体験における贖罪が入り交じり、他人どころか家族すら心を開かず 孤独に生活をする老人クリント・イーストウッドが、隣人のモン族一家との関わりにより 自分を見つめ直し自ら人生を精算するといった粗筋。 アメリカならではの複雑な人種問題を、屈折した嫌みなど皆無に絶妙な表現が目から鱗 だった。 良くできている。 まったりと何度でも観たくなる作品。 映画の映像美とは、決してグラビア的ではなく作品全体から滲み出るものだと思う。 この作品からも空気感すら表現している素晴らしい映像を堪能できた。 ぱっと目綺麗な景色さえ撮れば美しい映像と考えてる無能邦画監督は、そろそろ考え直した方が 良いのではないかと脱線(苦笑)
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在庫あり。
ジャンル内ランキング:11081位
カスタマーレビュー数:22
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くちコミ情報
】
最後なのか?
当方の最高に好きな役者がイーストウッドだが、この映画を最後に俳優引退宣言したが、監督ではアカデミー賞を受賞するも、役者としてはマダなので、やり残しているハズ。後に役者引退を冗談だと語ってもいる。さてどうだろうか?ちなみにハートブレイクリッジと同じようなシワガレ声での演技だった。BDは暗い色調な映画なので鮮明さに欠けるし、セリフが多く音量が不足している。
頑固な老人なりのけじめ・・・
場所はシカゴ。イーストウッド演ずる愛する妻に先立たれた老人は、典型的な白人のブルーカラー。自分の子供はもちろん、周囲とも何かと意思の疎通を苦手とする頑固一途なタイプ。もちろん、人種偏見は骨の髄まで染みこんでいる(と、少なくとも本人は思いこんでいる)。それも、朝鮮戦争での心の傷が癒えないからだ。 そんな老人と隣家の中国南部からミャンマーにかけての少数民族モン族の青年との心の交流を描いた傑作である。 いろいろレビューを観ていて、これは生半可な気持ちでは観れない、とこの長い休暇を利用してじっくり観てみた。 なるほど、人種、宗教、親子の絆・・・いろいろ考えさせられる要素をふんだんに盛り込んだイーストウッドの問題提起の映画である。 ラスト、ヒーロー張りな活劇でも始まるのかと思いきや・・・。その前の、準備の一つとして背広をあつらえた意味がラストでわかるのだ。 久しぶりに泣ける映画に出会った。イーストウッドの熱い思いを感じ取って欲しい。 BDの映像レベル的には、白っぽく、平面的で、ざらつきも感じられる。イーストウッドの映画に効果的に使われるジャズを中心としたBGMも、最低限に抑えられている。エンドロールに続くイーストウッドの歌声が耳に残る。
俳優引退作品と聞きまして、
映画館に観に行きました、近年の監督作「硫黄島からの手紙」「ミリオンダラーベイビー」「チェンジリング」 どれも完成度が高く、そんなに、連続して面白い映画は難しいだろうと 過度の期待はしないようにと、 観ましたが、、、、、いろんなメッセージをけっこうなストレートで、ガツンと届けてくれます!! なんかもう、すごいです、つぼです、「ピカピカのフォードの名車グラン・トリノ(なかなか走らせないあたり)」 「アジア不良少年の乗るHONDA」「老人の傍にいる大型老犬」「缶ビールにジッポのライター」「凛とした音楽」 もっともこのイーストウッドの俳優引退作にこんなに感動してしまうのは、少し条件が必要なのかも、 44マグナムをぶっ放していた若き「ダーティーハリー」を痛快な思いで、 観てきた人じゃないと、感懐深さはずいぶんと違うのかとも思います。 同監督作「パーフェクトワールド」が好きな人は確実に好きそうな作品です、 にしても、カッコいい爺さんです イーストウッド こんな歳のとりかたをする人がいるのは希な事ですが、安心もします。 [Blu- ay]盤も50%offとなり適正価格になってきました、 特典映像は自分的には無くても良いと思っているので、短くて調度良いです。参考までに。
一分のすきもない「男らしさ」に感服。ラストシーンは感動的です。
ブルーレイの画質はやっぱりすごい。全体的にマットな中で空気感が伝わってくる。モン族のパーティー(?)の様子も料理や民族衣装等々、とても自然で気持ちのよい画になっている。ご自慢のミント・コンディション(ヴィンテージカーに与えられる最高のほめ言葉)のグラン・トリノのメタルの質感も見事ながら、最後に走るシーンの骨太のエンジン音もすばらしい。 で、映画の内容ですが、これまた、すばらしい。クリント・イーストウッドは、もう監督として「安心して見られる」レベルの腕前になっている。彼の作品は、彼のキャラクターと同様、伝えたいメッセージに対して、一瞬たりともぶれることなく、まっすぐにストーリーを展開していく印象があるが、この作品も同じく、長年連れ添った妻を亡くし、偏屈ジジイになっていく自分を心優しい牧師やモン族の働きかけにより、心が溶け、ジジ友以外の新しい友人を獲得するにいたる。 「男らしく生きる」ってなかなかできないけれど、こんなジイさんになっても100%実践している姿を見ると、自分の「男らしくない」態度や行動が思い出されてイヤになる。チャラ系とは一直線に180度反対の生き方。 もう肺炎かなんかで血もはいてんのに、10代のストリートギャングに向かっていく姿が無謀というかなんだろうか、とにかくすごい。いくらストリートギャングがヒップホップで「男」を飾っていても、クリント・イーストウッドとくらべれば、ただの「カス」にしか見えない。 ま、いまの世の中、こんな生き方をしていては、女の子にはモテないは、命も縮まるは、当然会社では出世もできんわで現実的ではないだろうけど、できれば、見習いたいものだ。 ラストシーンは、相当、感動的です!
大したことはない・・・・・
普通のゴージャスなハリウッド映画に比べると、やはりがっかりする。それほどの感動作とも思えない。ブルーレイで見る必要も、あまりない。ただ、顔かたち、食生活がよく似た「モン族」は日本人のルーツなのかもしれない、と思った。
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カスタマーレビュー数:3
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くちコミ情報
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「絶対ではない」という考え方
人種差別、世代交代など作品が含むテーマは深刻ですが、 軽いタッチで描かれているため、イーストウッド作品の中では 受け入れやすい作品の方だと思います。 (私は「ミリオンダラー・ベイビー」や「ミスティック・リバー」の方が、 観終わったときの衝撃が大きくて「凄い」と思いましたが…… なんせ暗くて絶望的なので、万人受けしないのでしょうね) 私はアメリカ映画でとことん描かれる「家族絶対主義」が どうにも受け入れられなくて、最近ほとんどアメリカ映画に 期待しなくなりましたが、イーストウッドの作品だけは期待して観ます。 世の中のほとんどの人は、家族に愛されて育ち、自らも家族を愛して、 死ぬまで家族とともに生きる。それが人の幸せであり、 当たり前のことだと信じています。 でも、そうではない人がいることを、 そしてそれはどうしようもないことだということを、 イーストウッドは静かに語ってくれる。 「家族」にしても「宗教」にしても、 否定するのではなく「絶対ではない」という描き方をしていて、 私はそういう考え方に共感をおぼえます。 どこをとっても生粋のアメリカ人って感じなのに、 なぜそんな東洋人のような繊細な考え方ができるのか……不思議です。 だから、イーストウッドは対立する関係を描くのが本当にうまい。 どちらか一方に肩入れするということがなくて、 今回のウォルト老人と隣家のモン族の姉弟が 徐々に近づいていくようすにしても、自然に両方の立場から観ていられる。 私はアメリカ人の気持ちもモン族の気持ちもわからないけど、 どっちも応援するような、そんな気持ちになりました。 そして今回もやっぱり、音楽が素敵でした。 このひとの音楽のセンスって…… あの渋い顔からは全然想像つかないんですが、良いです。
男の死に様 アメリカの病理
クリントイーストウッド凄過ぎ。 ダーティーハリー、マディソン郡の橋、父親たちの星条旗、ミリオンダラーベイビー、などを観た。 近年の作品には深い思想や哲学が含有されているように思う。 本作品はまさに男の生き様としての死の在り方だろう。 戦争という仕事に就いた男が余生を生かされる現実、近隣者という他者、それも人種の坩堝と表現されるアメリカで。 他者との関係性の中から生まれる友情あるいは愛情ともいうべき正義。 差別という人類の不条理の中を筋を通して生きる男の生き様を見せつけてくれる。 市場経済、宗教、人種、犯罪、アメリカの病理がそこにあるのかもしれない。
涙なしには見られない
最近の映画にしては粒子感漂う映像で、ブルーレイにしてはいまいち 音声解説もなく、特典映像ももうちょっと増やしてほしかったですが 大好きな映画なので絶対に手元に置いておきたい1本です 結果が分かっていたって何度観ても心にこみあげてくるものがあり エンディングの曲も地味ながらも効果的に使用されていて印象的です 私は車にあまり興味ないですが特典ではキャストやスタッフが 車についての思い出を語っていてとっても微笑ましかったです
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くちコミ情報
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イーストウッド最高級の作品
DVDはレンタルなどで済ませばいいのですが、カバーがきっちり付いているオリジナルは どうしても手元に持っておきたい場合など購入しても惜しくはありません。 グラントリノはイーストウッド主演・監督作品の最高級の作品だと思います。 最近のCGを駆使した作品は心に残る事は無く、映画の大量生産で全く練られていない 米国映画の中で、人を中心としたこの作品は、さすがにドン・シーゲル監督の教え子とも 言われるイーストウッド監督作品で、いつまでも余韻の残る逸品です。 彼が居なくなったあとの映画が、薄っぺらなCG頼みのドンパチ作品ばかり出回るのかな?と 考ええると、一度は本当の映画と言うものを知ってほしいと思います。 DVDの価格も下がってきたこともあり、とても買い得感のあった一枚です。
マスターピース(傑作!)
監督としても巨匠となったイーストウッド。 偏屈な退役軍人の老人、長い間寄り添った妻を失い、 家族とも上手くいかず、全てのことが気に入らずイライラする毎日。 雪深い田舎は今や移民の巣窟。社会から差別を受ける有色人種たちが 職も見つからず、不法行為をするしか生きる術を見つけられない街と化していた。 ある日、街で不良に絡まれているモン族の少年を助け、それから彼らを含む隣人との交流が始まる。 普通だったら、彼がその少年の心を開き、彼によって老人の心も開かれ、 彼が生きる道を見つけハッピーエンドというのがお決まりのパターンだが そう行きそうでそうはいかないのがイーストウッド風。 そのラストには悲しいながらも、強烈なメッセージを受け取ることができる。 題名となっているのが1972年製のフォード社のヴィンテージ車「グラントリノ」 見るからにごつく、燃費も悪そうだが、粗忽な中にも力強さを感じさせる。 それがイーストウッド演じる主人公と重なる。 完璧なヒーローではない主人公だが、その生き方はその車のごとく、味があってかっこいい。 見てすっきりしたり、幸せな気持ちになる映画とはいえないかもしれない。 さまざまな思いを馳せながら、余韻にひたれる映画であった。
妻を失ってから最初で最後の人生のサプライズ
予想外におもしろかった。朝鮮戦争で負った心の傷をその後、数十年もずっとひきずり、最後にはその痛みから、自分で自分を解放する人間の話である。戦後、フォードで50年働いてから、悠々自適の日々を送っているクリントイーストウッド(ウォルト役)。最愛の妻も失って一人暮らしだが、周囲に嫌われたいとしか思えないような口の悪さを誇る。脇役だけど床屋のおっさんの存在感がグー。別居している息子とその家族はウォルトを厄介払いして今の家を売っぱらう計画を何度も頓挫している。 「遠くの親戚より、近くの他人」。しかしその他人が「モン族」とは。あのモン族の移民と親しくなっていくやりとりがおかしい。ちょっと変わり者の偏屈な老人には、古い伝統をなにより重んじるモン族の若者たちとちぐはぐなやりとりが、妻を失ってから最初で最後の人生のサプライズだった。「身勝手な家族よりも、あいつらモン族のほうに親密さを感じるのも困ったもんだ」。ラスト、ウォルトがチンピラに報復に出向くあたり、やっぱりダーティーハリー、「昔取った杵柄」が入ってるのよ〜イーストウッド(笑)。笑ってはいけないのだが、ダーティハリー好きだし、懐かしくて笑ってしまった。「グラン・トリノ」とはフォード製の名車の愛称。
ヒーローは現れない
感動的だった。 実に見事な「映画」であり、それぞれの世代や、世相を象徴するかのような人物構成がとても分かりやすく、かつ意味深いものに思えた。 大切なのは「どれだけの怒りを誰にぶつけるか」ではなく「何のために怒り、その怒りをどう表すか」である。 怒りを小爆発させ続けるガキどもや、怒り方すら忘れたような軟弱者に囲まれ、老いた男もまた、自分の怒りを暴力でしか表せない。 しかし誰かを敬うとき、怒りは暴力ではなく、献身や忍耐の支えとなる。 主人公は随分と不器用な献身ではあったが。 だが感動できたのは、これが「映画」だったからだ。 もしも、とリアルに考えると恐ろしくなる。 以下、最後だけ内容に触れます。 銃を片手に傍若無人に振る舞うガキがあふれ、将来のない若者は暴走して刑務所へ。 家族は老いた親の面倒を、文字通り面倒くさがり、遺産にだけは皮算用。 銀行に家を差し押さえられ、転売された家屋は廃墟同然の姿を晒し、コミュニティは崩壊。 おなじアメリカ国内でさえ、肌の色で「よそ者」を排除し、他者を敬う感情は皆無。 祖母の葬式で孫が下品な冗談を口走り、両親はとがめもせず苦笑い。 孫娘は射殺された祖父の葬儀の直後に、遺産である車の行方に目を輝かせ、誰一人悼むものもいない。 リアルに考えるとある意味ホラーか。 映画でお約束の「安っぽい善良な人間」や「お決まりの腕自慢」がいなければ、この作品は映画として成立しない。 だが忘れてならないのは、映画で語らねばならぬように、現実にはヒーローは現れないということだ。
立派な男の姿というのを背中で証明してくれる
クリント・イーストウッド演じる頑固オヤジが 周囲を取り巻く人々と関っていく話。 タイトルになっている「グラン・トリノ」とは1972年ものの名車のこと。 妻に先立たれ、家族とも打ち解けない主人公は ただ車を磨いてビールを飲みながら犬と過ごすだけ。 住んでいる地域の治安は悪く、 気に食わない移民たちが次々と移ってくる。 何の話だ、と言われるとうまく説明できないが あまりにも頑固な主人公がふとしたきっかけで 少しずつ隣人と馴染んでいき、独特の父親像を表現していくのが魅力。 不器用だが、絶対に曲げられない自分の信念を持っており、 それこそが正しいと思って生きている姿に感情移入してしまう。 逆に言えば、昔はたくさんいた こういう頑固オヤジの姿が消えていることにも気づく。 取っつきにくいが、これはこれで学校では習えないことを教えてくれ、 立派な男の姿というのを背中で証明してくれる。
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