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[ 江沢 洋 ]

         


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   江沢 洋 の売れ筋最新ランキング   [2010年07月29日]
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大学物理の入門書
著者の「よくわかる力学」の改訂版。高校生には難しいと思う。大学生が読むべきレベルだろう。一通り、高校物理をマスターした上で、力学の物理的考え方の基本を学ぶのに適していると思う。こうした意味では、非常に丁寧に書かれた本である。


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くちコミ情報
ファインマンさん受賞前後講演集
 いかにして、と訳するよりは、どのようなものとして、と言った方がいいかもしれない。物理学とは何か、物理学の本質は何か、ということへの回答であるのだから。  著者ファインマンは日本の朝永、およびシュヴィンガーと共に1965年ノーベル物理学賞を受けた。本書の最終部はその時の受賞講演、他大半はその前年にコーネル大学で行われていた公開講座の七回分が収められている。  結論から言うと、物理学はまだ終わっていないし、その目処すら立っていないということになるだろう。ケプラー、ガリレオ、レーマー、ニュートン、キャベンディッシュ、マクスウェルからアインシュタインまで歴史をお浚いしつつも、何が明らかになってきたか、という物理法則の性格、本質に関わる“対称性”の意味を説いている。本講演から半世紀を経たにも関わらず、相対論と量子論を統合するシンプルな議論は見えていないし、素粒子の分類は精度を増すに連れますます混迷を深めている。何か全く考えられていないような発見、それこそ歴史が当てにならなくなるような発見が必要だとファインマンさんが最後に言ったことは今も変わっていない。  もしかしたら、ウィッテンがフィールズ賞に輝いたように、純粋数学がノーベル物理学賞の対象となるような貢献させて貰える環境が整った時に初めて、次のブレークスルーはあり得るのかも知れない。
「線形性問題」寄り道レヴュー。
「フェルミ推定」本との絡みでのレヴュー。 全体を導き出すのに此処から出発すべきと言う特別の命題は存在するか。 また、命題Aはより基本的で、命題Bは二次的性格と区別可能か。 数学的には以下の2通りの考え方がある。 1.バビロニア式 ・・・生徒は数多くの例題を解かされ、例題を解いてる内に何か 悟る事を期待される。一般的規則を感得するまで、それを継続。 「質より量」の勉強法。地方の県立進学校の大学受験数学対策と 良く似ている。推論の方法も幾らか弁えているので、一つの命題より 別の命題を導く事も、完全に不可能と言う訳では無い。 2.ギリシア式 ・・・別名ユークリッド式。幾何学諸定理の順序構造に気付く事で 少数の単純な公理群より、次々に諸定理が導き出される事を発見。 現代数学的。公理と証明に専心。現代幾何学はユークリッド幾何学公理群に 基づき修正を加えたリーマン幾何学公理群を出発点として、全体系を演繹。 予備校の大学受験数学対策的。「量より質」の勉強法。 常に決まった公理から出発する方法は定理を見つける能率的方法では無い。 場合に応じて、勝手な所から出発する方が遥かに能率的。 ファインマンによれば、物理はバビロニア式にすべきであり、 ギリシア式にすべきでは無い、との主張。 私が、「フェルミ推定」本と小泉氏の本のレヴューを通じて 対比的に言いたかった事と良く似ている。 ・・・ 続きはまた書く。
科学の健全な営みを示したファインマンの講演
ノーベル物理学賞を受賞した一流の科学者としてだけではなく,「ご冗談でしょう,ファインマンさん」などエッセイ・スピーチの名手としても知られるファインマンの講演集のひとつ.内容としては,タイトルの通り物理法則について述べた連続講演と,ノーベル賞受賞講演との2部からなる. まず,物理法則に関する講演についてだが,これはケプラーの法則や重力の逆二乗則から始まり,保存則,量子論までその成り立ちと意義,数学との関わりについて非常に簡潔にまとめている.数式もほとんど使わず,高校生でもブルーバックスが読めるのなら十分に理解できるだろう. 特に興味深いのは,数学と物理との関わりについてのファインマンの考え方である.すなわち,数学での公理と物理の基本法則の立場の違いは,物理だけではなくほかの科学を学ぶものにとっても重要でないだろうか.すなわち,それこそが,ややもすると論理に偏りがちな我々の,自然に対する立ち位置を明確にしてくれるからである.その他,物理学者の持つ研究に対する姿勢など参考にできる点も多い. ノーベル賞の受賞講演については,他の講演と違い,その発想に至るまでのファインマン自身のアイディアの過程をなぞる.それは,優れたアイディアの陰に埋もれた数々の没アイディアについての話であり,泥臭い試行錯誤があったことが窺える. 論文だけを読むと,その著者はいかにスマートにアイディアに行き着いたかと思ってしまうものである.しかし,ファインマンのような一流の物理学者であっても,そのような過程を経て最終的なアイディアに至るのであり,科学の健全な営みを示す好例であり,若い研究者にとっては励みとなるものである. 既に理系に進んでいる学生だけではなく,これから理系に進もうとする高校生にも是非読んでいただきたい.そしてエッセイ集「ファインマンさん」シリーズも併せて読めば,物理を楽しむ態度も身に付くだろう.
物理を感じる事が出来る本
ファインマン教授のコーネル大学における講演の内容が収録されている。語りの名手として知られるファインマン教授が重力法則、量子論の波の考え方、物理法則の対称性など幅広く物理を語る印象深い本。その軽快な語り調ゆえ、物理が初めてという方でも十分楽しめる内容になっている。 さらに後半の一部には、ノーベル賞受賞に至った自身の量子電磁力学に関する記念講演も収められている。やや専門的で一般の方には不向きだが、新理論完成に至る紆余曲折はユーモアに溢れていて楽しい。 みんな楽しくなれる本。
クールそうで地味
物理学って、クールな学問だと思ってたけど、だんだんイメージが変わってきている。もっとドラマチックで、なんというかロマンと人情とペーソスがある。「対称性の破れ」とか、「確率と不確定性原理」とかなんだかよく分からないんだけど、書かれていることがとてもドラマチックだということは分かる。 p 起こっていることはドラマチックでも、物理学は、もともと地味な学問なのかもしれない。ファインマンは、こう書いている。 p -「科学の存立」には何が必要か、自然はどんな性格を持っているのか。これらは人間が決めることではありません。これらは、私どもの研究対象、つまり自然そのものがきめるべきものです。私たちは観察をします。そしてそこに何があるのかを知るのであります。 p 控えめである。地味だ。「わたしはファッションリーダーじゃなくって、いいの。世の中を見て、それにあわせるわ」っていう感じの控えめさを感じる。で、量子力学である。量子力学は、この控えめな「観察」が自然に影響してしまうことを発見してしまった。こっそり、隣のおしゃれさんのワードローブを見ていたら、「見てんじゃねーよ!」って脅された、みたいな。こういう学問の発展に、なんというか、わびさびがある。



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ちょっと異質な量子力学の教科書
この量子力学の教科書は著者自身が巻頭に述べているように一般的な教科書とはちょっと異質です。 とはいえ、いわゆる量子力学で必要とされる要素は十分なほど盛り込まれています。 量子力学ではヒルベルト(関数ベクトル)空間がどうしても現れてきますが、そのイントロダクションとして、普通のベクトル解析から導入しています。 p 初学者には取り付きやすい構成となっていると思います。 その後、普通、入門的な教科書であれば井戸型ポテンシャルや調和振動子などに紙面を割くのだが、この辺の扱いが非常にあっさりしている。 p その代わりに、最近のナノ物理系でで量子伝導で重要になる散乱(トンネル)問題に力点がおかれている。その扱いも、転送行列、S行列を導入しており、実用的です。この辺にしぼれば、初学者のみならず、幅広い方の役に立つのではないだろうか?さらに、その後にはナノ物理系の伝導問題、電子状態の簡単な解説がついている。 p 伝導問題を取り扱う色々な人に役に立つ教科書だと思います。 ちょっぴり、誤植が多いのが玉に傷ですが、版を重ねるにしたがって改善されてきています。著者の意欲が感じられます。買うときは新しい版のものを買いましょう。



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手で計算していく楽しみがある解説
この著者の書籍はいつもどのような特徴があるのか期待しています。本書は、ある意味では期待と違っていましたが、別の意味ではなるほどと思いました。目次は 1 相対性理論の歴史 2 相対論的運動学 3 相対論的力学 4 電磁気学 5 4次元世界 6 力学の共変形式 7 電磁気学の共変形式 8 一般相対性理論へ  付録  A‐1 平行板コンデンサーの電場  A‐2 スピノル となっていて、一般相対性理論の手前で終わっています。  冒頭の「はじめに」によると、「最初は簡単に、2回目は深く!」という方針です。とくに、「座標系を変えたときの種々の物理量の見え方の変化を調べる」となっています。そして各成分についていちいち計算するとあります。私は電磁誘導の話題を知ったときに、磁石の周りの磁場が、別の座標系から見るどうなるのだろうかとか、電流が流れるのかなぁ、熱運動(理想気体のエネルギー)はどうかと不思議に思ったのものです。最初に全体を眺めたのですが、類書よりもいろいろな例があげてありますが、もっともっとみせてもらいたくなりました。 予備知識としては、微積分と線形代数とベクトル解析というおなじみのものの他に、最後にグリーン関数が必要となるので複素関数論の基礎も必要なようです。また、この著者は朝永の「スピンはめぐる」を丁寧に解説した方ですので、その本でおなじみのトーマス歳差の話題もあり、量子力学の基礎的な事も知っておくと良いかもしれません。このように話題が豊富ですので、物理全体を一通り学習し終えた人の方が向いていると思います。もちろんこの本読みながら、足りない分野を並行して勉強していけば理想的な力がつくでしょう。これらを全く忘れてしまっているので、この年末の休みのあいだに何ページ読み進めることができるやら。いずれにしても、私の頭のボケ具合を除いて、良い本を良い時期に手にすることができました。


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持っている人は買わなくてもいい
「ファインマンさん ベストエッセイ」と同じ内容です。 内容は他の方がいうとおり良いです。
チャレンジャー号事故 少数派調査報告が感銘深いです
 ファインマンさんの「ご冗談でしょう、ファインマンさん」は、抱腹絶倒の名著です(訳も素晴らしい)。本著の訳は、何か違和感を感じました。講演の口調の翻訳に、くだけすぎがあることが。米語ではべらんめー調なのかもしれませんが、皆がフランクな中でのフランクさは、日本語に移すときには、相対的に30代後半の堅苦しくない口調くらいが良いように思います。なので、1章の「ものごとをつきとめることの喜び」の中で、例えば、父親と避暑地の森で語らいながら散歩したときの話は、「ファインマンさんは超天才」の方がほのぼのと腑に落ちます。  本書で特に貴重なのは、6章の「スペースシャトル「チャレンジャー号」事故 少数派調査報告」です。公正な技術者は、スペースシャトルの大事故確率は100回のミッションで1回くらいと見積もっていた。NASAの幹部は100000回に1回と見積もっていた。ファインマンさんは理論物理学者で、ロケット工学者ではなかった。にもかかわらず、ここまで明快にスペースシャトルの安全性向上に資する調査報告をまとめられたことは凄いです。良心と不心得の出会うさま、Oリング実験等については「ファインマンさんは超天才」に詳しい。この調査報告のおかげで、星出さん他、多くの宇宙飛行士の安全性は高まったのではないでしょうか。威信とは虚偽によってではなく、積み上げられた検証によって築かれるものであることを示唆してくれていて感銘深いです。
自然科学者のアフォリズム
天才にはある種の無邪気さと頑固さ,融通のなさが同居し,凡人には天衣無縫に見えたり,狂人にみえたりすることもある.本書は『ファインマンさん ベストエッセイ』(岩波,2001年)を文庫化したもので,生前の講演集やインタビュー記事から厳選された科学評論や自伝のエッセンスをJeff ey Ro insが編集したものである.以下の10章のトピックで構成されているが,編集者の好みに応じて選ばれているため多少の重複した内容を含んでいる.個人的には1, 4, 6, 7, 8章が印象に残った.  1.ものごとをつきとめることの喜び(1981年,BBCインタビュー)  2.未来の計算機(1985年,仁科記念講演 東京)  3.現代社会での科学的文化の役割とそのありかた(1964年,ガリレオシンポジウム イタリア)  4.底のほうにはまだ十二分の余地がある(1959年,米物理学会 パサデナ)  5.科学の価値とは何か(1988年,『困ります,ファインマンさん』)  6.スペースシャトル「チャレンジャー号」事故少数派調査報告(1986年)  7.科学とは何か(1966年,米国科学教師教会講演会)  8.世界一,頭のいい男(1979年,オムニ誌)  9.リチャード・ファインマン,宇宙を築く(米国科学振興会インタビュー)  10.科学と宗教の関係(カリフォルニア工科大,「工学と科学」誌)  繰り返し強調されているのは,優れて普遍的にみえる科学研究の成果といえども常に真理に対しては近似的な結果に過ぎず,完全無欠の理論であっても幾ばくかの不確かさ,曖昧さを内蔵している.科学者は常に謙虚に自然現象を観察し,複眼的に真実を眺める視野の広さ,思索の深さが重要ということであろう.自説であっても,謙虚に懐疑の目を向けて新たな発展を模索する姿勢は崇高である.一生を通じて信念を曲げず,時流に流されない頑固さは天才のみに許された資質かもしれない.  ファインマンは,自然科学研究の方法論や言葉を弄して社会を繰ろうと目論む社会科学者や人文学者に対してある種の胡散臭さを感じていることの背景も理解できた.当然ながら哲学者や心理学者にも反論の余地はあろう.  いまやファインマンは,ナノテクノロジーの祖として改めてその先見性が注目されている.彼の工学的なセンスは,幼小児期からの父親からの薫陶によるものであり,テクノロジーの発展には物理や数学的なセンスが欠かせないことを痛感した.医学でも工学でも現場ですぐに役に立つことしか教育目標にできない,現状の余裕のない科学教育を鑑みると,嘗てのように大学初年からの2年間はみっちり数学や物理・化学を勉強させられた時代は幸福であったのかもしれぬと回想した.
科学的思考とは何か。
物事の捉え方が徹底していて、だけど突飛(に見えるよう)なアイディアの宝庫。 一個一個の意見がしっかりとした重みを持っていて、だからこそ面白い。 本人が聞けば否定するかも知れないが、ファインマン氏こそ、天才的な回転の速さに、天才的な好奇心が加わってできた天才と言えよう。 生前の彼の講演を聴いてみたかった。


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科学に関わる全ての人にとって必読の書
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誇張表現
題名にある「大学院入試問題から学ぶ」というのは誇張表現であることは否めません。本書のコンセプトは前書きにもあるように具体的な問題(院試)から物理学を学ぶことにあります。ですがこの本を大学生協で見て驚き呆れました。まず最初に公式が何の導出過程もなく羅列されそののちに問題があるという構成です。ここで著者にはお言葉ですが予備校(浪人)での生徒相手にした授業と本書とを同一視するというのは明らかに間違っています。予備校生に於ける授業は予備校生に基礎知識があることを仮定した問題演習形式です。しかし大学物理学に於ける学習者はそもそも数学的にも物理的にも知識が欠けているのです。そこから考えるにこの本の構成ならびに数学的な書き方は欠陥だらけであることは紛れも無い真実です。この書き方では問題解答でどれだけ素晴らしい解説をしたところで初学者には全く理解できません。ましてや複雑多岐にわたる物理現象をまとめた院試等では物理現象の前後関係が不明確になるのは目に見えています。このような学習の枠組みは初学者にではなく一通り力学をやった2・3年以上が妥当です。以上の点からこの本書のコンセプトは無理がありそれを大々的に表現なさるのは誇張表現のなにものでもありません。ハッキリ申しまして受け取り手、学び手を全く理解できていないとしか表現できません。その点では誠に残念な書籍です。


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