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梁 石日
の売れ筋最新ランキング [2009年01月08日]
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¥ 680(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:14489位
カスタマーレビュー数:21
【
くちコミ情報
】
凄まじい小説
本当に凄まじい小説でした。 多少の誇張はあるにせよ、こんな人間が実在したのかと疑いたくなる様な壮絶な生き様。徒党も組まず一匹狼を貫く姿勢は、潔ささえ感じられる。自分以外の人間は例え血を分けた子供達であっても信用せず、家族は自分が生きる為の道具として見ないその冷徹さ。 全ての欲望に忠実で、生きるということにここまで貪欲である人間を知らない。
身内にいたら嫌!・・・だけど憧れる自分がいる(苦)
在日版「ベニスの商人」と言っても過言でない小説です。作者の実在した父親が モデルになっているだけあって、更に緊迫感が文章に漂わせています。 暴力と金しか信じないその姿勢は周囲の人々を不幸にし、結果、末期には老いと 病魔に勝てず衰退していく姿は儚さを感じます。 だけど、ヤクザ十数人とやりあったり、驚異の絶倫振り(この表現マズイか・・) 怖いものなしの金 俊平に憧れている自分がいます。 前々から梁 石日先生の物語はサイバーパンクSFに通じる、暴力性、猥雑さが 存在していると思っています。もし、梁先生が近未来ものを描いたら 伝説のSF「ドクターアダー」に匹敵する物が生まれるかもしれません。
読む者を圧倒する骨太の骨と、熱い血
こんな人が家族にいたら絶対に嫌だよね。 近所にいるだけでも嫌だ。 でも、その生き方には何故か引き付けられるものがある。 そんな主人公、金俊平の一生を書いた作品。 作者の実父がモデルとされているだけあって、 小説として誇張されている部分もあるのだろうが、 その存在感、リアリティーには圧倒される。 物語は1930年頃の大阪から始まる。 力で自分の好きなように生きる金俊平。 何故か無理やり妻にされてしまった英姫。 金俊平に振り回される親友の高信義。 金俊平の野放図な生き様と共に、貧しいながらも、 互いに助け合いながら生きる在日朝鮮人の生活が書かれる。 その助け合いの精神は殺伐とした現代では考えられません。 小説の技術としては、視点が定まっていない部分があります。 だけど、そんな欠点も気にならない位、この作品には読む者を圧倒する 骨太の骨と、熱い血が流れています。 凄い作品です。
暴力とカネのみを信じた男の末路
「人間死ぬまで生きるだけだ」 主人公の父親は、暴力とカネだけを信じて、周りの人を全員不幸のどん底へと突き落としながら生きていきます。その超人的な暴力ぶりは非現実的であるものの、著者の迫力の描写によって、非常なリアリティーを帯び、読みながら恐怖のどん底へと突き落とされていく気分になります。まるで恐怖映画を見るように、次はどんな恐ろしいシーンが待ち構えているのかと貪るように読んでしまいました。 しかし、無敵の暴力を誇る父親も年齢と病気には勝てず、自らもどん底へと落ち込んでいきます。いい気味だと言うのもあまりにも哀れな末路。 チカラとカネの無力さを実感させる名著であります。
在日文学の特長と限界
たぶん、かなり誇張されてる部分もあると思われるが、程度の差こそあれ、主人公のような生き方しかできない人は結構いたんじゃないだろうか。 自分の父が作者と同世代、祖父が主人公と同世代なので、父や祖父、そして年長の親戚知人の姿が本作の登場人物に重なり合って見えたりする。 自分に限らず、ある年代以上の在日ならそう感じることだろう。 本作に特徴的な、ある種クローズドなリアリティが在日文学(とカテゴライズして良いものかどうかわかりませんが)の特長でもあり、また、必然的に限界でもあると考える。 過剰な描写が鼻につくきらいもあるが、自分自身が在日なので思い入れ度が高く、星5つを献上。
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カスタマーレビュー数:2
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くちコミ情報
】
一気に読み上げてしまう、波乱万丈のドラマです
売春婦として日本につれてこられたフィリピン女性の話から、最終章まで、登場人物が章毎に入れ替わり、それぞれの人生の裏と表が詳細に描かれています。時がたつのも忘れて、一気に読み上げてしまいました。また波乱万丈でありながら、実際に現実に起きている事件だと思うと、著者の情報収集力に舌を巻いてしまいました。
怒涛のストーリー
梁 石日を読み始めて初期のころに読んだ1冊だったはずですがその怒級の展開にその頃呼んだ馳星周が吹き飛んだ記憶があります。花村萬月のようにこの人も明らかなノワール小説のくくりは嫌って、というかそんな小さな枠には収まりきらない器を持った作家の一人なんだと思う。 帯の解説からしていきなり、マリアは死にたいと思った、日本に来てその日から売春をさせられ覚せい剤で苦しみを忘れる日々。フィリピンからダンサーとして日本に来たはずのフィリピーナが騙され売られ地獄の底を見、借家を借りることもならず山手線の車両で仮眠を取る日々が描かれたかと思うと次には家族が崩壊してしまう在日朝鮮人の資産家。若くして人生がドン詰まりの代議士秘書、とまるで悪夢を紡いで作った絵図のように暗く深い闇を抱えた人々が活写される。この地獄絵図は本当にこの世のものか? 読後、絶望というものがここまで深いものかとただただ呆然とした記憶がある。闇の子供たちも文庫を買ったままになっていて実際、読むのが怖い。
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カスタマーレビュー数:1
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くちコミ情報
】
面白いです!!
誰でも一度や二度はタクシーに乗った事があると思いますが、 そのタクシーを運転する主人公の繰り広げる生活は、読んでる人を どんどん引き込んで行きます。 作者の「闇の子供たち」を読んで、他の作品も読んでみたくなり、 本書を読んでみたのですが、「闇の子供たち」と比べると短編形式に なっており、非常に読みやすいです。 p だからといって、内容が軽いかというとけっしてそうではなく、 むしろ考えさせられる事が多いのではないでしょうか? 在日朝鮮人という、日本ではハンデになる境遇に生まれ育った作者の 目から見た人間模様は、同じ日本に住む人間として看過出来ないのでは ないでしょうか? p 読みやすくて、決して軽くない本書は、タクシーに乗ったことの有る皆さんにお奨めしたいですね。
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梁 石日
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¥ 720(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:619位
カスタマーレビュー数:46
【
くちコミ情報
】
闇のなかで
衝撃的な内容ではある。 ストリートチルドレン、人身売買から幼児売春、臓器売買など この世の闇の根底を書いた作者の勇気を評価したい。 しかし登場してくる子供たちに関しては、何人もの子供が登場するせいなのか結局は救えない結局は死んでいく。それがたとえ現実だとしてもただ私には「かわいそう」としか感じさせてくれなかった。 終わり方は少々中途半端に感じられ、続きがあるのではないかと疑った。それが「戦っていく」とする現在進行形の形を現わしていたとしても、この作品には希望がない。 更に欲を言えば、多くの子供たちを登場させるのではなく一人に絞っていったほうが伝えるべきことが伝えられたんじゃないだろうかとは思う。 その面で若干残念に思ったので私の評価は星4つとさせていただいた。 この作品にはまさに格差が現れている。買う方と買われる方。そしてタイだからといって私たちに全く無関係ではないということ。 闇の中で生きる(生きさせられていく)しかない子供たちを救おうとする人々の行動は歯がゆく、結局どんなに頑張っても大きな闇の力には勝てないのか。と絶望感ともどかしさすら残る。現地の人々が国を変えようと立ち向かわない限りいくら他国が頑張ってもその声は反映されないのだ。 このもどかしさを感じさせることがこの作品には重要な要素なのではないのだろうか。
どうしようもないが確かに存在する世界的課題
アジアの児童売買春、臓器移植、人身売買は、確かに存在する問題である。この小説はフィクションだが、根幹をなす題材の一つ一つは真実である。どうすればいいかという対処法は、本書を読んでも兆しさえ見えない。 いくばくかのカネを募金して善人気分になっているのが我々の現状だ。そう言う意味では、不愉快な小説である。しかし、日頃無意識に目をそらしている問題を、あからさまにさらけ出すのも、文学の一つの責務である。 文章がうまいとはいえないが、手に余るテーマに臆することなく挑戦した意欲作である。
最初から強い人なんていない
話題になっていた本だし、テーマが重そうだとしても読まないでおくのは、偏った読書傾向になってしまいたくない自分の信条に反すると、自己を奮い立たせて手にしました。 が、その意志が無ければNGO団体社会福祉センター音羽恵子登場の46ページまで辿り着かずに読むのを止めていたかもしれない。 というのも、ペドファイル(幼児性愛者)が全401頁の中で、どういう行為をするのか詳細に書いてあるので嫌悪が先立ってしまうのだ。 もちろんそれだけの内容ではなく、そういう状況であるバンコクを変えようと奮闘する音羽が、よそ者として参加している立場からこの国に根ざしていく姿を描いている。 「君は所詮、この国では外国人なんだ」と、音羽を敵視してくる軍やマフィアだけでなく、心強い先輩として好意を抱いていた南部の排泄的な感情を見たうえで、音羽恵子が選ん道。 それは音羽を必要としてぬくもりが伝わってくる子どもたちの力になること。 最初から強い人なんていないし、信念を持つ人が強いのは音羽恵子のような経験を踏んだからなのかもしれない。
混乱
フィクションである、という前提のもとに読みました。 それでも幼児売春や臓器売買のあまりにの凄惨な描写に気分が悪くなりました。現実にこういうことはあるのだろうと思うと何度も目を背けたくなるような物語でした。 結論から述べると私にはキツイ本でした。そういった現実は確かに聞き及んではいるけれど、これほど鮮明にリアルに知らなくてもよかった。知ってるだけじゃどうしようもない。 所詮私は日本という豊かな国に住んで、明日の食べ物に困ることもなく自分の意思とは裏腹に売春をされられた経験もなくのほほんと生きている。読んでいる間、読み終わったわずかな間、貧しい国の子供たちのことを想うことはありますが、しばらくすれば日々の生活の中で忘れてしまいます。大半の人がそうだと思います。そしてそれを誰も責めることもできません。 そこに焼け付くようなジレンマがあります。 こんな自分がこの本を読んで、一時の感情に心を痛めるのは無責任すぎるように思えて何も考えたくありません。考えることが無意味とは思いませんが、この本を読んでこういう実態があると知って、なお、何もできない自分に直面するのが怖いからです。自分は自分が一番可愛いのだと知ることが。 この本を読んで、では今具体的に自分は何ができるのか? 自分を犠牲にしてまで貧しい国の子供たちを自分は一人でも救えるのか? 答えはノーです。 どうあがいたってノーです。 だからこの本は 読まなければ良かった。こんなに辛いとは思わなかったから。自分が何の力も持たないちっぽけなしょーもない人間だってことを再認識させられるから。心を痛めるのが彼らに対して何にも意味を持たないことがわかるから。
この作品はフィクションです
まず、、インターネットができる環境にあるのであれば著者の名前ぐらい調べてください。それからまず、本を手にとるかとらないかを決めてください。 wikipediaで調べてみればわかると思われますが、これはフィクションです。騙されないでください。また、著者は在日韓国、朝鮮人と書いてあります。 また、小説というのはフィクションであろうが、ノンフィクションであろうが本に明記する必要はない。それゆえ、ただ本に書いてあることをただ、ただ鵜呑みにするのは実に馬鹿げています。 それから読めばよろしい。碌に調べもせず、本の内容を信ずるのは甚だ愚かである。
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梁 石日
(原著)
¥ 520(税込)
通常2~4週間以内に発送
ジャンル内ランキング:56022位
カスタマーレビュー数:4
【
くちコミ情報
】
「血と骨」の草稿と父の影響をうけた著者の半生
大作「血と骨」の著者の半生記との事で、主人公を父にもった著者が、その後どのように父の影響をうけて半生をおくったのか興味を持ち、読んでみた。前半は「血と骨」の草稿という印象で、小説でなく、既に知った内容の記載の分インパクトは「血と骨」ほどではなかったが、前著が事実であった事を痛感させられた。後半は父の元を離れ、文学にも憧れを抱きながらも、職と居場所をを転々し、事業を起こしては失敗し、タクシードライバーになるまでを描いているが、「血と骨」のような気迫は少し欠けた感だった。あとがきで知ったが「血と骨」の執筆は5年ぐらいの推敲があり、その間に並行して本書が先に書き上がった事が、「血と骨」を上梓するトリガーとなったとの事だ。本書の著者の後半の半生はまだ、十分に作品として開花していない気がする。この点を著者に期待したい。
文字通り修羅の半生記
映画「月はどっちに出ている」の原作者です。 この「修羅を生きる」は、作者の半生を描いています。 もう私なんかには、信じられないような、激動と波乱の人生ですね。 在日二世としての凄まじい生き様です。 文字通り修羅を生きる、です。 それなのに、余り悲壮感を感じさせないのは、何故なのか は、まだ分からないのですが、、、
個人的な内容であるが故に普遍的
著者の半生の回想録だが,その半生が破天荒で破滅的で読者を圧倒する.そこらの三文小説よりも遥かに面白い.講談社現代新書として刊行された同名著作の文庫版. p 暴力的な父やたくさんの異母(父)兄弟といった「劣悪な」家庭環境,闇市での闇商売,手形の取込詐欺,アパッチ族のような「犯罪行為」への加担,身近な差別…など,当時の在日朝鮮人一世・二世ならば,多かれ少なかれ身に覚えがあるであろう経験を,梁氏はまとめて経験している.その意味で,梁氏の半生つまり本書は,よくある在日朝鮮人一世・二世の人生を極度に戯画化したような内容となっているように思う.もちろん,こういった救い様のない陰惨なエピソードが本書の全てではなく,詩人金時鐘氏や鄭仁氏らとの交流や,半ば官僚化された朝鮮総連組織への反発・葛藤といった,人間的なエピソードが実に興味深い.当時の雰囲気もよく描写されている. p 梁氏は「私は在日朝鮮人だが,そもそものはじめから在日朝鮮人というカテゴリーで評価されるのを好まなかった」(文庫版あとがき)「私にとって『修羅を生きる』は過去の出来事ではなく,死ぬまで続く人生の大きなツケなのである」(同)と,自らの人生の失敗を「日本帝国主義」とか「資本主義」とかいった分かりやすい敵に転嫁したり,「在日」とか「差別」とかいった分かりやすいレッテルで評価される拒み,あくまでも,人間であり作家である・梁石日個人に下される評価を望んでいる.梁氏の言う通り,人はカテゴリーで判断されてはならない. 花村萬月氏の解説も良い.本書を未読の方は是非読むべきである.
梁石日の原点というべき作品
梁石日の最大傑作「血と骨」の原点というべき作品。個人的には「血と骨」を読んでからこちらを読むのをお勧めします。ノンフィクションというか、作者の回顧録のような作品。ただその回顧録がとんでもなく波乱万丈(このありふれた言葉では言い尽くせない!)。「うそやろ!?」とつっこみたくなるのが現代人の愚かさでありましょう。嫌いな人は嫌いな本。作者のファンからしてみたら、たまらない本。万人受けはしないが、読んでみる価値はあると思います。
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くちコミ情報
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零細金券ショップから日本社会を見てみる
本書は、金券ショップ「ラッキー」の立ち上げに始まり、 その店主の下に流れ込んだ人とカネの流れが、 いつしか濁流となり巨悪に通じていく様子が描かれた作品です。 前半は金券ショップを舞台に繰り広げられる様々な取引のカラクリが紹介され、 また、店主とアルバイトスタッフによる店の切り盛りや交流の様子が描かれます。 盗品や怪しげな人物も出入りしますが、概ね平和です。 この辺りは勉強となり、また読んでいて楽しくもあります。 中盤から、現実離れした感もある陰謀や、紋切り型の豊満な美女もクローズアップされ、 物語は一気にスケールアップし疾走していきます。 もっとも終盤に至り、ややまとまりを欠き、 豊満な美女貴子の心の闇に多くを託してしまっている感はありますが…。 ともあれ、地下経済への興味をかきたてる秀逸な娯楽作品だと思います。
ちょっとだけ救われる
金券ショップのオーナー樋口。親友の高瀬に頼まれ、マネーロンダリングの手伝いをする。金に取り付かれた大企業の幹部、それに巻き込まれた複数の人物。話が進むにつれて、金の単位がどんどん大きくなる。 この筆者の話は、いつもダーク。そして展開がスピーディ。金に取り付かれると、大事なものを失う様子が見事描かれている。 でもこの話の最後は「愛」が残ったりして、少し救われる。
裏はさらに深い裏をも含む
表のチケット屋を営む主人公、商品は裏の道から入ってくる、その裏の複雑なことは裏を知ってしまうことに喜びを感じてしまうほど。さらに深い裏(闇)は主人公の友人が関与し、それはあまりにも怖い世界がひろがっていく。以前チケットショップを利用したことがあるがこんな裏があるなんて!。 p 作者にして登場人物が日本人であることに注目、ただ、情欲の深さは「睡魔」や「Z」、大作「血と骨」にも通じるがどうもこの作品ではこれまでに比べるとどろどろさがまだ足りない気がするのはわがままな発言か。 p 最後の2ページ、女の業の深さを思い知ることになる、それは読まなきゃわからない。タイトルはあくまでもメインが「裏」であることを楽しみたい。
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悪質商法総論
本書は、著者の経験に基づき、 人生において負け続きで追い詰められた主人公の荒廃と、 そこに偽りの救世主として現れたマルチ商法の内実を克明に描き出す、 ノンフィクションに近い作品です。 個人的に本書は、消費者法や経済刑法に興味のある方に、 生き生きとした素材を提供するものと考えます。 なぜ人は怪しげな商法に取り込まれてしまうのか。 著者の解答の要点は、すなわち人の精神的な弱みを巧みに衝き、 そこにお金を絡ませていくというものです。 自己啓発セミナーといい、新興宗教といい、 本書に示されるカラクリを応用すれば、 なるほどその魔力がよく理解できます。 また、かかる悪質商法が大切な人間関係を破壊すること、 さらに、結果的に弱いもの同士のつぶし合いを招くことも容赦なく描かれており、 この世で生き抜くことの大変さを実感させられます。
あの「タクシードライバー日誌」ヤン・ソギル氏の事故後生活のマルチ商法の罠に落ちるまで
水商売の雇われ運転者、競馬ノミ行為・マルチ商法。まっとうな職に就けない者のホームレスではないにしろ、まさに底辺でのあがき。韓国系日本人の差別問題を内包し、ある意味社会派?の観点からマルチ商法の怖さを扱う本作は、タクシードライバー日誌シリーズの主人公(筆者自信)の事故後のタクシードライバーとしての職を断たれた続編ドキュメンタリーとも言える渾身の一作。
現代社会への警鐘的作品では
マルチ商法の始まりから終焉までを淡々と語りつづけた、ヤン・ソギルさん独自の目線と語り口で構成されたフィクション。 人は何故解っていてもこのような商法に手を出すのか、本書を読めば少しはわかるような気がします。洗脳のような研修会のシーンには寒気を覚え、勢いに乗って頂点にたったとたん、もろくも崩壊する人々に虚しさを覚えます。 フィクションとは思えない生々しい現実の世界が描かれています。人物描写も何処にでもいそうな普通の人々で、自分もそんなところはあるなと思う心情は多多有ると思います。 それにしても「○○ですかー」は極めつけのパロディですね(笑)。 世の中甘いことは無いと思いながらも、人々は甘い話に乗っていく。そんなうまい話は無いんだということを、本書を読んで充分知識をつけておきましょう。
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マルチ商法を扱った作品。「血と骨」を読んで興味を持って読んだ。 マルチ商法の深みにはまっていく様に興味を覚えるが、もっと興味を引かれるのが作中に出てくる人物象である。自分の生き方と対比させて考えてしまう。だらしない人物達。自分に警鐘を鳴らしている。
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裏世界の刺激が魅了する一冊
裏世界の実情がガクとテツの 2人の主人公を通してスリリングに表現されています。 陽の当たらない陰の社会で暮らしながらも、少しでも太陽を 求めて生きる人々の姿に感動を覚えます。 平和な日常のありがたさを身に沁みて感じました。。
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くちコミ情報
】
人間の業
妻の英姫に資金を用意させ、蒲鉾工場を立ち上げる金俊平。 それにしても英姫は生活力がありますね。 金俊平なんかと関わらなければ一財産築けたのではないでしょうか。 自分の子供たちにも昼夜を問わず働かせるが、工場で得た金は 家族の為には一切使わない。 相変わらず、自分の好きなように生きる男です。 その奔放な生き方が鮮やかだった分、晩年の境遇はいっそう哀れに感じる。 最後の愛人である定子やその子供たちは酷い人間だと思ったが、 定子だけの問題では無く、妻の英姫や子供たち、定子の前の愛人である 清子にしてきた事の報いではないだろうか。 自分の長男である成漢に「チャネ(あんた)、チャネ(あんた)」と呼びかける金俊平。 そして人生最後にして最悪のバッド・チョイス。 人間の業を感じさせます。
在日文学の特長と限界
たぶん、かなり誇張されてる部分もあると思われるが、程度の差こそあれ、主人公のような生き方しかできない人は結構いたんじゃないだろうか。 自分の父が作者と同世代、祖父が主人公と同世代なので、父や祖父、そして年長の親戚知人の姿が本作の登場人物に重なり合って見えたりする。 自分に限らず、ある年代以上の在日ならそう感じることだろう。 本作に特徴的な、ある種クローズドなリアリティが在日文学(とカテゴライズして良いものかどうかわかりませんが)の特長でもあり、また、必然的に限界でもあると考える。 過剰な描写が鼻につくきらいもあるが、自分自身が在日なので思い入れ度が高く、星5つを献上。
これが人間だ
良くも悪くも、人間というものありようを余すことなく書き尽くしている。 宗教的側面はないにしても、「カラマーゾフの兄弟」を初めて読んだ時のような衝撃を受けた。 どんなに上辺を飾ってみても、僕らは一皮むけば同じように血と骨で出来ている生物に過ぎない。 圧倒的な欲望や暴力も、僕らの誰の裡にも潜んでいるのだ。 それは、戦争や飢餓などの極限状態に置かれた時、くっくりと浮き上がる。 人間の本質から目を背けて、ヒューマニズムや道徳を語っていても、説得力はない。ここに描かれているような生き方や暴力の世界を肯定するわけではないけれど、まずはこれが人間だということを考えるいいきっかけになる。 そういう本だった。
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下巻は金俊作が敗戦後蒲鉾工場を立ち上げて成功するところから病魔に襲われて家族に捨てられ、最後は北朝鮮に移住するまでの話。 必死の思いで金策した妻、危険を冒して蒲鉾工場認可証の取得に奔走した娘婿、工場が稼動すると骨身を惜しまず働いた息子や娘、これら家族一族に全く報いることなく、金と自分のみを信じて、やりたいことをやった男の末路。暴力で意のままになると信じた男は暴力を振るえなくなると復讐された。 p 反面教師として「家族」とは何かを教えられる。
金俊平は魅力ある?
はっきり言って最低な人間である。しかし、英雄肌は否定できない。そして、どことなく魅力を感じてしまうものもありました。 この男の最後まで書かれていることが面白かったです。 p 読みやすさ ★★★☆☆ はまりやすさ ★★★★☆ 興奮度 ★★★★☆
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