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小倉 昌男
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【Amazon.co.jp】
「儲からない」といわれた個人宅配の市場を切り開き、「宅急便」によって人々の生活の常識を変えた男、小倉昌男。本書は、ヤマト運輸の元社長である小倉が書き下ろした、経営のケーススタディーである。 全体を通して読み取れるのは、「学習する経営者」小倉の謙虚さと、そこからは想像もできないほど強い決断力である。成功した人物にありがちな自慢話ではない。何から発想のヒントを得たか、誰からもらったアイデアか、などがこと細かに記されている。講演会やセミナー、書籍、マンハッタンで見た光景、海外の業者に聞いた話、クロネコマークの由来…。豊富なエピソードから伝わってくるのは、まさに学習し続ける男の偉大さである。 一方で、並々ならぬ決断力を持っていたのだと思わせる記述がいくつかある。宅急便に注力するため、大口の取引先であった松下電器との長期にわたる取引関係を終結させたこと、三越岡田社長のやり方に反発し、「とてもパートナーとして一緒に仕事をしていくことはできなかった」として取引関係を解消したこと、運輸省を相手に訴訟を起こしたこと…。いずれも確固たる論理がその根底にあった。それにしても見事な決断力と言わざるを得ない。 終わりの部分で紹介されている宅急便の各種サービス内容や、有名なNEKOシステムなどの話は、流通・物流の関係者以外には興味がわかないかもしれないが、全体的に読みやすく、興味深いエピソードが満載なので、読んでいて飽きることがない。経営者としての小倉の人となりが伝わる、好感の持てる1冊である。(土井英司)
【くちコミ情報】
クロネコヤマトの宅急便
戦後、商業貨物を主力とし業界Cクラスに甘んじていたヤマト運輸を背水の陣で立て直した二代目経営者。 その仕事さばきはもやは第二の創業者といってもよい。 大恩ある大手取引先との決別、業界下位に甘んじこのままではこの会社は後がないと判断した小倉氏の次なる構想。 個人宅配というそれまで誰もが目をつけていなかった、赤字必死とある意味バカにされていた周囲の目線を振り切り、 宅急便という新商品を開発、インフラを整備しつつ全国展開させていく様子がありありとつづられております。 (その配送形態を商品名とし宅急便を商標登録しているところも見逃せない) その過程で起こる運輸省との摩擦、その成功を見るにつけてなだれ込んでくる同業者に対しどう対策に打って出たか? 口調こそ淡々と描かれておりますがそのリアリティあふれる展開におもわず釘付けになってしまう。 それまで取引先からあごで使われることもあった最前線のドライバーたちが、家庭の主婦から「届けてくれてありがとう」と言ってもらえるようになったことで社員の士気を大いに高めてくれたというエピソードが印象的でした。 本書は今読んでも学ぶことがたくさんあります、ありすぎます。 文句なしの☆×10です、本当にすばらしい著作を残していただきありがとうございました。
高い倫理性が貫かれた名著です。
読んでいくにつれて襟を正したくなるような気持ちになりました。 一読しただけでは見逃してしまうような記述に、様々な人たちの労苦が含まれています。 著者は企業の二代目。 創業者の父を継いだ人ですが、甘い見解は微塵もなく業態の変革の挑戦し続けます。 古武士を思わせるような抑えた筆致で淡々と書かれていますが、行間から汗が滲み出るような文体です。 本書を読んでいると、経営書でなく道徳の本ではないかと錯覚してしまいます。 全ての人が読むべき課題図書です。
時代を画するブレイクスルーを実現したリーダーの思考とは?
びっくりしました。いわゆる米国型の著名経営者、スター経営者の 経営哲学とはまったく違う、これこそ日本的経営における、常識や習慣を 打ち破った経営と労働者が一体となった、智慧と工夫と情熱の ブレイクスルー経営のよくお手本です。特に、製造業における有名企業 の経営書は多数ありますが、サービス業、とりわけ物流業の経営哲学書は多分 他にない。 今では、知らない日本人もいらないと思える、クロネコヤマトの宅急便。 商業物流から小口宅配業へと転換し、未踏のビジネスを開拓した経営者の ヤマト運輸の経営と革新の系譜です。 最後の「経営リーダー10の条件」が、そこまでのヤマト運輸と、小倉氏 の戦いの歴史を総まとめしていて大変興味深いです。 まず、情熱やリーダーシップをもってくるより先に、「経営者には論理的 な思考と高い倫理性が必要」と説きます。これはつまり、全編、小倉氏 がヤマト運輸を、そして新規ビジネスを始めるまえに、どのような 計画を練り、調査をし、意見をきき、シミュレーションを行い、実行し、 課題を解決していったか、が、本文には徹底的論理的に描かれていて驚きすら 感じる、ということにつながっていて、大変ユニークです。 それに続けて、「時代の風を読む」「戦略的思考」「攻めの経営」 「行政に頼らぬ自立の精神」・・・と、10か条で締められていきます。 己の業績や軌跡を誇示するでもなく、かといって、説教口調になるでも なく、軌跡と実績を冷静に冷徹な視線で分析し、エッセンスをまとめる、と いった、理性と情熱の両輪によって、サービス業に革新をもたらした名経営者の 名著です。
あのクロネコの話
個人向け宅配便事業の立上げに関する苦労話というとなんだか安っぽい印象ですが、内容は壮大なスケールです。経営者であれば必読、そうでなくても社会人として読んでおくべき本かと思います。 それにしても、昔の宅配便はそんなに何日もかかっていたのね・・・生まれたときからすでに宅急便があったので、気にしていなかったことでしたが、改めて考えると個人なんていつどこに荷物を送るかなんてわかるはずがないのに「翌日配達」と謳ったことや、まるで郵便局のように営業所を全国に展開してサービスレベルを向上させたり、というのはもちろん財務的な体力も必要ですが、「舵取り」がすごいと思う。ガッチリマンデーを見てても、最近こういう経営者って少ないなぁと思います。
誠実に
クロネコヤマトの宅急便で流通・物流の常識を覆した小倉昌男の経営学。 私は物流に関する知識は皆無なので、詳しい説明は読み流しましたが、 宅急便が開発された経緯には感動しました。 そしてそれを支えた経営哲学。 何に対しても誠実に。そして全てにおいてそれを貫く姿勢には力を感じます。 特に社員のやる気を引き出す体制作りに関しては、この本を読んでいるだけで感化されそうになる。 一見するとうまく行かなそうなことも、会社全体がまとまっていれば達成できる。 きっとこのような会社を作ることを、本当の経営というのでしょう。
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小倉 昌男
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【くちコミ情報】
宅急便を生み出し、障害者福祉に私材を投じた方
この方の功績は挙げればきりがない。今当たり前のように生活の一部としてある 宅急便は、小倉氏がいなければ今はなかった。官僚との闘いや若い頃4年ほど病気を 患っていたことなど、いくつもの苦難を乗り越え、宅急便を生み出した。 また、引退後は私財を投じて社会福祉に情熱を燃やし、障害者が健常者と大差ない 仕事により、正当な報酬を受け取れる世の中を目指しておられた。 これだけでも尊敬に値するが、特にすごいと感じたのは、自分の父親を反面教師として 自らは会長引退後、ヤマト運輸の経営に従事しなかったことや「安全第一」と書くのでは なく、「安全第一、能率第二」と書かなければ、意味がないという言葉などである。 本書は、このような小倉氏の生い立ちからヤマトを離れた後の福祉活動までの人生が 綴られている。著者の有名な著書として、『小倉昌男 経営論』があり、それには 生い立ちや父とのふれあいの記述が少ないが、本書はその点について詳しく述べてあるので 併せて読むと小倉氏のことが良く分かると思う。
時代は変わる。
戦前、一流企業を造り上げた、カリスマ経営者の父親。ところが、戦後の時代の変化について行けず、どんどん経営が悪化して行く。そんな中で、まわり中の反対を押し切って、今で言う、いわゆる《宅急便》を始めたのが、この本の著者《小倉昌男》氏である。時代は、常に変化して行く。たとえば、戦後の《高度成長期》に通用した方法が、《バブル崩壊》後、20年近く経った現在に通用するとは限らない、ということである。この難しい時代状況の中で、自分はどうやって勝ち残って行くのか?読みながら、真剣に考えてしまいました。
スジを通した経営者
日本で宅急便を始めて導入したヤマト運輸元社長である筆者の自伝的な内容です。 先代のやり方にこだわらずに自分が正しいと思った方向に進めていった様子が伝わってきます。 「失敗したらまたやり直せばいい」という精神で挑み続けてきたのだと感じました。 筆者の自伝的書物なので経営に関しての詳細は書かれていませんが、経営者としてのあるべき姿の1つが分かったように思えます。
なんとロマンチックな人生
昔は不治の病であった結核を煩い、先の見えない闘病と失恋との絶望の中で、「神に生かされている自分」に目が開かれてクリスチャンとなった小倉氏が、危機におちいった会社を救うために「宅急便」という新たなビジネスを開発・推進し、運輸省や郵政省の妨害と闘いながら、次々と新たなビジネスモデルを開発し、日本全国に宅急便のネットワークを広げていった経緯を語っている。「利益とは目的ではなく、収入から経費を引いた結果である。宅急便もそうだった。一生懸命いい仕事をしてその結果、ご褒美として利益が出る。利益が出ることで事業が長続きする。利益の確保は事業を永続させるための手段でもある。目的と手段を取り違えてはいけない。p.190」と語る著者は、障害者が働ける社会を目指して、私財を投じて福祉財団を立ち上げ、障害者の共同作業所の経営改善の指導から障害者が働けるビジネスモデルの立ち上げまで取り組んでいる。ビジネスを行うのは志を持った人であり、その目的も利益ではなく人の幸福なのだということを身をもって示した著者の人生は感動的。お金を稼いで生きることの意味を全ての人に教えてくれる素晴らしい本である。おススメ。
自らの倫理観と信念で生きたクリスチャン経営者 小倉昌男さんの感動の人生。
著者は「経営には、倫理が必要だ」という。20代に、結核を患い長年入院生活を強いられ、愛する人からの別離を告げられたという経験が、クリスチャンである著者の倫理の基盤になっているのではなかろうか。 自分の倫理と信念に基づき、おかしいと思ったら、官庁相手にも自らの主張を譲らない。一方では、働く障害者の実情を知り、「今の日本で、月給1万円というのは許せない」と、自分の持ち株すべてを寄付し、自らの強みである「経営がわかること」を武器に、「障害者が月10万円稼げるための仕組み作り」という他では果たせない難しい課題に果敢に挑んでいく。 小倉さんには、「自分の損得」という概念よりも、人を愛し、真の意味で世の中のために生きているのではなかろうか。 小倉さんの生き様から、「人として大切なこと」を気づかせてくれる貴重な本である。
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【くちコミ情報】
「経営は論理、だから考える必要がある」(本文から)
小倉昌男氏の真摯な人柄が随所に現れている。 宅配便サービスの創始者、権力に媚びない反骨者、 情熱の人、アイディアマン、様々な賛辞の言葉が浮かぶ。 そして、また小さなことにも口うるさいオヤジさん。 これも賛辞の言葉として付け加えたい。 この本は社内報の一部を収録したもので、 社員へのメッセージであり、「気働きを持ってほしい」と言う 願いが込められている。 現場の本当にこまごましたことに、 組織の行く末に心を砕くトップの心情が切々と伝わってくる。 「やればわかる やればできる」の前に 「考えて、考えて、考え抜く。でも、わからないことがある。 その場合はやってみることである。」とある。 何とも意味深な言い回しである。
「そんな堅固な城も落城することあるべし」
もう一度全社員に読ませたい本です。小倉さんは社員教育は新聞報道から 伝わると思いこの本を書かれたそうです。私も一緒に働いている方に思いを 伝えたくてメルマガを書いていた事もありました。 クロネコは安全第一、品質第二、利益は第三をモットーにしているそうです。 食品偽装の本質が利益第一の考え方に基づいているので、関係者の方に 是非読んでもらいたい本です。
好調な時こそ注意する。
業績が好調でありながら、更なる変化に必要性を訴える。好調な時期こそ、しっかりしなければ、という気持ちにさせてくれました。 p 「そんな堅固な城も落城することあるべし」 p この言葉を引用され、織田・豊臣の話に触れていたのが 印象的でした。
やっぱりスゴイや、この人!
小倉さんに関する本はこれで5冊目ですが、今回も大変興味深く読ませていただきました。内容については、彼がヤマト運輸の社員に対して発信してきたコラムが主ですが、私のような同業(と言うと叱られるかも)の者にとっては、自分を律するための参考となり、また得がたい教訓となる箇所がたくさん詰まっていて、一度だけでなく何度も読み返したくなる本でした。 こういった経営者の方から社員とコミュニケーションをとろうとして下さること、誰でもしていそうで現実にはそんなにいないのではないでしょうか?社員にとっては、日々の仕事のモチベーションを得る上で非常にありがたいことですよね。 今回も、小倉さんの暖かさ、強さ、感心させられました。
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【くちコミ情報】
私はとてもやる気になりました
私はとてもやる気になりました。人によっては、だからなんだ?と思う人もいる かもしれないくらい、当たり前のことを言っています。 経営者として常に顧客を見て、会社の成長を信じて、メッセージを発信し続けた。 その事実だけでも、とても参考になりました。 お客さんのクレーム、店舗の前の旗など、すごく現場主義。 小倉さんのメッセージで自分の仕事が会社への貢献につながっているという 実感を感じさせている。 こんなメッセージを受け取っていたとしたら仕事がもっと変わってくることと 思います。
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【くちコミ情報】
経営者の気骨について
単に利潤を追求するだけが経営ではない――と多くの経営者は言う。 しかし皮肉なことに多くの経営者が利潤追求に走る。 企業として利益をあげることは大切だ。 しかし同時に、「哲学」も、もっと大切だ。 ヤマト運輸は、宅配便のインフラを築き上げてきた企業である。 後発の佐川に押されたこともあったし、 今では郵政が最大の敵だ。 しかし宅配便もメール便も、みんな最初はヤマトだった。それができたのは 小倉昌男氏に経営者としての「気骨」があったからだ。 ヤマトを辞めて小倉氏は障害者により運営されるビジネスモデルをつくった。 それがスワンベーカリーである。志半ばにして他界されたことが無念でならない。 障害者、弱者が切り捨てられている現在だからこそ、 小倉昌男を日本経営界は必要としているのではないだろうか。 コンパクトにまとめられた本とDVDなので、肩肘張らずに読める。 経営陣だけでなく若者にも読んでほしい。
感動のDVD!(映画じゃないけど)
このDVD付の本を購入される方は、 本を読むのは苦手な方か、 既に著者の本を読んで肉声でも触れたいと思われる方では? 7割が、著者の思想にビジュアルで触れたいとお考えの、 既に何冊かの著書の読者の方なのでは?と想像しています。 私もこの7割に入る存在でした。 従って、レビューとしては、 DVDの音声と映像について述べることにします。 (1)音声 非常にクリアです。 「日経ベンチャー経営セミナー」の講演DVDという事もあり、 奇声をあげる人もいませんので、集中して聞くことが可能です。 音声のみ、メモリディスク等にダビングして聞いても良いと思います。 (2)映像 ひな壇に小倉氏が登って講演をするのを、席に座って見るイメージです。 TVドラマのようなカット割りも少なく、固定カメラが正面から撮っているので、 現場に居合わせて聞いているようなイメージで、まさに参加できます。 【最後に】 講演会の内容は、1995年5月12日の講演会の風景。 小倉氏の「志」の高さが心を打つ内容でした。 冊子の内容は、「日経ベンチャー」に掲載された当時の記事を、 そのまま(コピー)掲載しないで、読みやすいように成形してあります。 (内容は同じもので、加工はしていないようです。)
とにかくご覧ください!
内容としてはこれまで出版されているものと重複する部分が多くありますが、ご本人の言葉に映像とあわせて直接触れることができるというのが最大のメリットです。テレビの前に正座をして聞き入ってしまいました。本で読む以上に身体の芯までメッセージが浸透しました。小倉氏の著作が好きな方は、是非ご覧ください。
最後の本
私は小倉昌男さんをとても尊敬していたので、新聞で亡くなったことを知り、とてもショックを受けました。この本は小倉さんが亡くなってから出版された本で、小倉昌男さん自身の本としては最後をなります。また現役時代のDVDも付いているのでぜひ持っていたい一冊になること間違いないでしょう。
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隠蔽されている「障害者」の現実と本物の支援
少しだけですが、私は障害児童との付き合いがあります。その障害児たちの現在は社会の多くの部分から隠蔽され、本当にこの本にあるように「作業所」と呼ばれるところで「預かっていただく」ことが多くの目的で給与はほとんどない、または逆に支払うなどの話を聞き、強い衝撃を受けました。この本と出会ったのは、やはり障害児童たちと長年付き合ってきた夫の勧めがあったからです。 今私たちが関わった障害児は成人を迎え、やはり作業所に通っています。彼らの本当の自立とはなんなのか、どのようにサポートし、また共存していけばよいのかを、小倉昌男という人は端的に行動で示しています。実際には資金がないと、なかなか難しいと思う場面も多々ありましたが非常に勉強になる本です。 また、私たちが障害者に対に「お気の毒」と思うことはなんとなくはばかられる気持ちになりますが、小倉はこのスワンベーカリー立ち上げの動機に「気の毒だったから」という言葉をさらっと使います。それに対し、著者の建野は「私たちはこうした人たちを『気の毒』だと思うことを強制的に禁止させられているきらいがあるが、小倉は素直な感情で『気の毒だったから』と言ってのける。それは本当に障害者と向き合った人だからこそ言える言葉なのかもしれない」と書いています。気の毒は気の毒でいい、でもそこから自分がなにができるのかをきちんと真正面から考えることの方が大切なのだと教えてくれました。
障害者雇用の過去・現在・未来
経済界の大御所が自ら福祉財団を立ち上げ、交通費・滞在費等を全額支給するセミナーを開き、自らパンを焼いてベーカリー店を立ち上げる姿には度肝を抜かれました。奇麗事ではなく、実際に自分の発想力と行動力を用いてことを進めていく姿に純粋に感動しました。 p 経営学を学びはじめるのと平行して障害者の雇用に興味をもったのをきっかけに本書を手にしましたが、小倉氏をはじめ本書に登場する経営者・関係者の経営哲学だけでなく、障害者雇用の現状(月1万円の給料)をなんとか改善しなくてはならないという使命感や願い、苦労なども丁寧に描かれていました。 p その中でも特に、銀座をはじめ全国にチェーン展開する「スワンベーカリー」というパン屋さんを中心に、実際に障害者が社会の一員であることを自覚し、自分の仕事に生きがいを感じることができる雇用を実現している点に感銘を受けました。著者があとがきで指摘しているように、小倉氏の考え・行動をたどることで「福祉の本質」を垣間見ることができるような気がします。奇麗事や哀れみを並べた従来のなんちゃって福祉よりも、よっぽど障害者が生き生きとしている様が文面から伝わってきます。「日本の福祉援助は『施設や設備』にポイントが合ってしまっている。なぜ『人(=障害者一人ひとり)』に照準を合わせないのか理解に苦しむ」という指摘も鋭いと思います。 p 最終目標として「障害者の一般企業への就労」が掲げられていますが、作業場やスワンベーカリーなどの有志店を土台に、政府の財政・施設補助や法改正などが進むことで、障害者が一般企業で働けるようになるのも無理な話しではなく、小倉氏ならば実現してくれそうという期待を持たせてくれる一冊です。 p 文体が簡潔でとても読みやすいため、中・高生にも是非お勧めしたい書籍です。
経営学→福祉
大和運輸の2代目社長・小倉昌男は1987年に社長の座を降り、1993年に「財団法人ヤマト福祉財団」を設立、福祉の世界へ飛び込む。そこで小倉が見たものは、小規模作業所で月給1万円で働く障害者の姿であった。 p そして小倉は、そういった福祉という世界での「常識」の根本的な原因が「経営力」の欠如であることを見抜く。そんな「常識」へのアンチテーゼとして、小倉は障害者へ月給10万円を実現するパン屋さん「スワンベーカリー」を開く‥、という話。 p 面白かったくだりを2つ。 p その1.慈善する側される側という構図の問題 p 作業所で障害者のつくった製品が、バザーにて「これは障害者が作ったものです」とのラベルが貼られた上で売られていること、つまり慈善する側とされる側の構図の上でしかなりたたないといえる擬商行為、に対し小倉が疑念をはさむ場面。 p その2.デメリットを逆に生かす p スワンベーカリー十条店開設者の小島さんが、立地の面でのデメリットを逆にメリットにして、出張パン屋を思いつき、成功させた。 p 気づきがたくさん得られる良本です。
疑問も感じるが....
小倉氏の言われていることには深く賛同致します。 障害者=お荷物などと絶対に言わせない為になんとしても 氏の発送が全国に広まる事を望みます。 しかし、ヤマト社員4万人にほぼ強制的に物を買わせて いるのには疑問を感じる。これでは全く今までのものと 変わらない。「<品物>が良いから買う」そういってもらう 為の努力が全く無に帰すように思う。
福祉組織の運営
福祉組織の運営というと、とかく採算を度外視しすぎだ。 公益法人・特殊法人も然り。 ところが小倉昌男が経営すると・・・ 経営者というものの存在がいかに組織にとって重要であるか、を この本は強烈に教えてくれる。 著者はジャーナリストで、簡潔な文章で読みやすい。 障害者の雇用を素材としているが、お涙頂戴的描写は一切ない。 p 労働市場の新時代を感じた。
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ヤマト運輸の経営者として、かつて宅急便で物流業界に革命を起こした人物が、福祉の世界を変えようとしている。著者は、障害者が健常者と同じ立場で暮らせるというノーマライゼーションを実現するためには、障害者がきちんと働いて稼ぐことが基本だと考える。しかし、障害者の就労施設である民間の共同作業所で働く人々の月給は1万円にも満たず、障害者が自立することはほとんど不可能である。そしてこの現実を変えるには、共同作業所の経営改革を行う必要があると指摘する。 本書の大部分は、ヤマト福祉財団が共同作業所の運営者を対象に行っている「経営セミナー」の講義内容に沿ったもので、「経済とは何か」「経営とは何か」と題し、市場経済の仕組みの中で、どのように利益を得ていくかという具体的な経営ノウハウが盛り込まれている。さらに、実際に障害者に対し月給10万円以上を支払い、フランチャイズを拡大しているスワンベーカリーなどの事例も紹介されている。 本書を読み進めると、著者の福祉に対する考え方や取り組み姿勢には、宅急便に対するそれとの共通点が多いことに気づく。たとえば、働く人のやる気を引き出すことが健常者や障害者を問わず何よりも重要なことと考えているし、国や地方公共団体を頼りにしすぎることもない。もしヤマト運輸と同様にさまざまな企業が経営の知恵を出し合えば、社会全体のノーマライゼーションの実現に一歩近づくことができるのではないだろうか。福祉にとどまらず、企業のあり方についても考えさせられる1冊である。(戸田圭司)
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障害者にも希望を持たせる社会の構築を!
私は脳に障害を持った人と知り合う機会があり、その彼が「スワンで働きたい」と言った事から、この本を読もうと思いました。彼は高校の時に事故で脳に重い障害を持ち、懸命なリハビリの末、就労センターで印刷関係の資格を取り、とある印刷会社に勤めることが出来たのですが、事故を起こしてからまだ数年と言うこともあり、記憶力の問題などからうまいこと人間関係を構築できずにその会社を辞めることになり、現在は高校の同級生が経営するクリーニング工場で働いているのですが、人がいいという性格もあり、賃金的にも、労働的にも十分ではない状況を強いられており、よくその話を私に聞かせてくました。ある日叔母からスワンベーカリーという会社があることを知らされた彼は、自らその会社へ話を聞きに行き、求人で空きができたら連絡をくれると言われたことをうれしそうに私に話してくれました。著者が指摘されたように福祉施設の就労では月1万円、いやそれ以下での労働対価しか利用者に与えることが出来ていない現実や、また一般就労でも障害者への理解はまだまだ低く、福利厚生もままならない方々は大勢いる。そんな中で著者は障害者が健常者と同じように働けて、労働賃金をもらい、暮らせていける社会を築けるように活動している。その代表的な活動のひとつがスワンベーカリーである。障害者に希望を持たせるように社会を変えていかなければいけないとこの本を読んで強く感じました。
迷ってる時に読むと良い。羅針盤の書。
朴訥さすら感じられる筆で淡々と事実と感想と実行を綴っていく。 経営者らしいリアルさで事実を把握し、理想に一歩でも近づこうと実行する。 その進捗状況が頼もしい。 こういう人が世の中を良くしていくのだ、自分も歩調を合わせねばと恥じ入る。 読者に色々思わせる本。実践の記録書。
真のノーマライゼーション
障害者の自立に必要なものは何か。 働いて、収入を得て、生活すること。 強く賛成する。 世の中では仕事をして金を稼いで一人前という風潮がある。 では、障害者はどうなのか? やはり自分で金を稼いで生活できるようになるのが一番ではないか? 勿論、生活できるだけの収入を得るのが難しい障害者も数多い。 しかし、著者も言うとおりだが、一番下の水準にあわしていればよいのだろうか。 収入を得られる人から収入を得ていくという考え方も必要ではないでしょうか。 著者も驚いたように作業所を取り巻く状況はひどいものだ。 それは作業所の職員や利用者である障害者に責任を帰することができない部分の方が大きいのも事実である。それでも、もっと別のやり方があるのでは?もっとうまいやり方があるのでは?と思ってしまう。 著者の言うように作業所で作った製品を商品として購入するかと聞かれると私の「NO」と答えるだろう。「買いたい」と思わせるものではないのである。 スワンベーカリーのように金を出してもいいと思うような商品になかなか出会えない。 作業所はデイケア施設になってしまっている。確信犯であり、現状に安住してしまっているのではないか。やはり作業所にも「経営」が必要である。福祉は尊い仕事かもしれないが、組織や施設を回していく以上は「経営」は必須である。「経営」は何も金儲けだけに限る話ではない。かなり抵抗感も減ってきたが、まだまだ福祉に金銭の話や効率性の話を持ち込むことは嫌がられる。 利用者の最大限の利益を計るという視点が作業所にもっと必要である。それはぬるま湯につかることではない。自立支援法で厳しい情勢に追い込まれた今こそ真のノーマライゼーションについて再考する時期だろう。
本当の経営者を見る思い
私の家の近くに、「ヤマト福祉財団」主導で最初につくられた 「スワンベーカリー」がある。従業員の半数は障害者のかたである。 小倉さんが一昨年なくなったとき、この国に本当の経営者はいなくなった と思ったものだ。いま、利益優先、コストダウン優先の経営が推し進められ その結果かどうか、数々の不祥事、偽装が明らかになっている。 小倉さんがご存命だったら、今の福祉行政にどう「噛みつく」だろうか。 規制と戦って「宅急便」をつくった気骨を、もっと長く見せて欲しかった。 ともあれこの本である。 障害者福祉の現状と将来を知る意味でも、 また「ビジネス」とは何かを知る意味でも、 ぜひ読んでほしい一冊である。そして、 お近くにスワンベーカリーがあれば立ち寄ってほしい。 きっと「何か」が見えてくるはずだ。
地方にも広がって欲しいこと♪
福祉作業所の現実を見極め、一歩踏み込んで改革をしてくれた人がいる。 クロネコヤマトの創始者の小倉昌男氏である。 昨年亡くなったが 彼の遺志は受け継がれて だんだん形になってきている。 実際の作業所は月給1万円どころか数千円のお駄賃なみで、親の支払うほうが多いと言われている。 朝から夕方まで預かってもらう幼稚園みたいな感じである。 自治体に頼ってばかりではいけないが 少しでも障害者の勤労条件が良くなればいいのにと思わずにはいられない。
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就職前に、一読を
立派な経営者が、これから働く人や仕事で悩んでいる人に、優しいアドバイスを与えてくれています。当たり前のことが書いてあると思えても、現実には難しいことが多いものです。著者は、本当に有言実行の人だと思います。各章は短いので、何処でも直ぐに読めますので、就職を考えている中学生や高校生など若い人も読むといいと思います。
もしかしたら・・・。
非常にわかりやすく「働く」ということについて教えていただきました。 もっと前にこの本を読んでいたら会社を辞めていなかったかも・・・。 リクルーターから会社のえらい人まで幅広くお勧めいたします。
やっぱり最後は人柄なんだよな
結構今まで、経営者の書いた本はいろいろ読んだように記憶する。その中でも、この本は著者の仕事に対して何が必要なのかを明確に説いている、ように読める。それは『人柄』だ。 そんなに厚い本でもないし、難しいことも書いていないので、一読をお薦めする。当たり前のことしか書いていないのだが、その当たり前が気持ちいい。著者は長期スパンで組織を育てられる人間だとわかる。どこぞの自動車メーカーのように外国から経営者を呼んで大量首切りをやった結果を「V字回復」などとほざいていては、この本の著者の組織にかなうことはないだろう。星4つ。
簡単に読めて、仕事のためになる本
この本はシンプルに仕事に対する志について書かれていて、大変読みやすく、著者の仕事は常に論理的にシンプルでわかりやすくを地に行っている本です。 p 社会経験が豊富な方は読んで当たり前のことが書いてあると感じるかもしれませんが、自分の適職を探している人や、やりたいことに悩んでいる人が読めば少し解決策が見えてくるかもしれません。 p 自分の仕事をキライだと思っている人は、好きになるヒントがこの本にはあると思います。
仕事には「好奇心」が欠かせない。
自分の頭で考えることの大切さについて書かれています。 経営者として長く会社と関わってきた著者の経験がちりばめられています。 「小倉昌男 経営学」と重複する部分もあります。 しかし経営哲学は経営者にとって軸となるものだから何度よんでも身にしみ ます。 気になった言葉です。 p ◆書類の上で経営者になれたからといって、それだけで経営ができるという ものではない。経営とは生身の人間とつきあう仕事だからである。 ◆どんなに組織が大きくて、トップから末端まで距離があったとしても、「 知らなかった」は経営者の免罪符にはならない。 ◆自分たちの会社がどういう心持ちで仕事に取り組み、いかにして社会の役 p に立つかということ。 ◆しかし、社長を辞めるまでに解決にいたらなかった問題もある。もっとも 心残りなのは、納得のいく人事評価制度を作れなかったことだ。 ◆部下が意欲的に目の前の仕事に取り組めるようにしたかったら、現場のリ ーダーは長期的なビジョンを説明しなければいけない。 p ◆上司というのは、部下に批判されたり悪口を言われたりして当たり前の存 在だと思わなければいけない。 ◆全員にチャンスを与えるのは大事だが、最後まで平等に扱うべきではない。 平等に与えられたチャンスを生かせるかどうかは本人しだいなのであり、努 力の結果まで平等にする必要はないのである。 p ◆自分が目にした物事に対して「なんでだろう」と疑問を持つのは、自分の 頭で考えることの第一歩だと言っていい。 ◆現場の状況を正確に見極めてより良い決定を下すというリーダーとしての 責任を果たすためには、多少の遠回りは覚悟の上で、自分の頭で考えられる 部下を育てなければいけない。 p ◆仕事を「自分のもの」として楽しくやるためにも、説明のテクニックを磨 くことが不可欠なのである。 ◆社会の役に立っていると思えば自分自身の存在に誇りを持つことができ るし、自分の仕事にほれることもできる。人から感謝されるような社格を持 てるように努めれば社員のやる気も高まるわけだ。 p ◆組織という手段が目的化して、筋の曲がった行動をとってしまうのは、役 所だけとはかぎらないからだ。自分たちの会社もまた、そこにおちいる危険 性を秘めていることを忘れてはいけない。 ◆考えることはいっぱいあるが、大半は二者択一の問題である。
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