2009年01月07日(水) 大宅壮一ノンフィクション賞の第1位は
『深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)』!
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沢木 耕太郎
¥ 420(税込)
通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー数:62
【くちコミ情報】
海外を恐れずに
海外によく行く身として、なるほどとうなずく部分が多かったです。 着いた場所での宿探しや、食事をする場所を探して当たりを引いたときの喜びなど、まさにそうそう、という感じでした。 ギャンブルに関しては、かなりどきどきしました。全く確率なども考えず、はちゃめちゃな賭け方としか思えず、この後どうなってしまうのだろうかと不安になりながら読みました。 海外に行くことを恐れている人は、実はこんなに簡単なことなのだ、と言うことを知るために、是非読んで欲しい一冊です。
永遠の青春の書
20代の最後の年に手にとり、貪るように読み尽した。第三便が出た時の感激は今でも忘れられない。丁度私自身が長い海外留学に出る直前だったこともあり、こんな旅をしてみたいと心の底から思った記憶がある。 あれからもう15年たってしまった。アフリカにも、南米にも、カリブにも行った。仕事で海外に行くこともしばしばある。しかし、若い時のこういう旅が本当の旅なのではないかという思いは常にある。私にとっての永遠の浅春のバイブル。
沢木作品の中で唯一手元に残した本です
1年掛けて、大陸を貧乏旅行する経験自体は、良いことだと思うのですが、沢木節よろしく「だから俺は、他の若い奴より偉いんだ」的な態度には苦笑してしまいました。 でも、読み物としては面白いです。入社試験時の敵前逃亡に対し、もっともらしい言い訳をする所は「自分には優しい人なんだなぁ」と人間、沢木耕太郎さんを見た思いがして、良かったですね。バックパッカーやった奴が偉らいなら、日本で義務化すれば良い。とおもわせる逸品です。 読み物としては、面白いのでオススメです。
これから旅に出ようとする若い人にも良し、またかつてバックパッカーを気取ったおじさんやおばさんには、なおさら良し
その昔、1ドルが360円だった。それがバブル期に80円になったこともあった。円高はバックパッカーに都合が良く、またアジアへの旅はもともと物価が安く過ごすことができるメリットがあって私のような貧乏学生にも海外旅行ができた。この小説を読むと、今すぐにでも旅立ちたくなるが、現実的には、家庭を守り、子どもを進学させねばならず、家のローンも残っているし、仕事をやめる勇気はない。ということで、再び合流する楽しみは20年先の退職後にとっておく。 小説中にとても共感できる部分が、2つある。その1つは、道を聞かれるくらいに現地に溶け込むと、旅人側は好奇心に満ち溢れていても、現地の人から外国人とは思われず、透明人間になっていくような快感があるということ。 もう1つはマカオのカジノで大金をスッてドロップアウトするのか、しないのか心理的な境界線上の揺らぎを主人公は一種の快感だという。 この2点に共感できる理由をうまく説明できないのだが、いずれにせよ、知人友人肉親、学校、会社、地域社会などから完全に切り離された一人の人間として、誰からも関与されていない心地よさがあることは確かだ。他にリンクして考える必要が無い。決めるのは自分だ。 これから旅に出ようとする若い人にも良し、またかつてバックパッカーを気取ったおじさんやおばさんにもお薦めできる本である。また、深夜特急の世界が好きな人には狩撫麻礼原作、たなか亜希夫画のコミック「ボーダー」もお薦めする。
熱い!熱い!熱い!
香港・マカオ編は、とにかく熱い!毎日が祭りのような香港の庶民街の熱気に、常に頭に 血が昇ってるぐらい白熱してる大小という博打。とにかく読み出したら、止められなくて あっとゆうまに最後まで読んでしまった。ユーモアもあり、うら寂しさもあり、勉強にも なるので誰が読んでも楽しめるんだろうなぁコレは。黄金宮殿などという贅沢な?(笑)宿 の件も何か微笑ましい。やっぱり沢木さんの人柄も大きいのかもなー、変に繕う事もないし だからって品がない訳でもないから、もの凄く読みやすいし、なんかどんな状況におちいって も後腐れなく気持ちがいい感じを受けるな。 それに明暗も両方ともしっかり描いていて、賑やかな祭りの裏での浮浪者の件や、日本に 強い憧れを抱く青年の件も何か感慨深い。 それにしても大小は面白そうだなー、僕は普段、麻雀しかしないんだけど、大小・・・いつか やりにいってみたいぜ! 後、巻末に付いてる「出発の年齢」って対談も、色々背景を知れて良いです。
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【くちコミ情報】
娼婦達と野郎ども。
香港を出発して、マレー半島を下ってシンガポール向かう第2巻です。 なんといっても娼婦の館での件が面白すぎました(笑)。なんか陽気で和気あいあいとしてる 雰囲気が伝わってきて思わずニンマリ。娼婦にたかるヒモの若者達なんてギャグにしか思えな いが世界は広いもんだ(笑)。 前回から亘って、同じアジア圏でも色々と差異もあり読んでて面白いですね。何か旅先で 出会う人々をみてると、やっぱ日本人って真面目なんだよなぁ〜と感じます。まぁそのぶん つまんないのかもしれないけどね。 人物描写もいいんだけど、食べ物の描写がいいな〜。僕なんか普段食べたか食べないかわか らないぐらい、食べることにこだわりも執着もない人だが、これ読んでると不思議なことに 無性に食い意地がはってきます(笑)。なんかどれもこれも美味しそうに思えてくる。 あと巻末についてる対談は高倉健さんとです。「死に場所を見つける」なんてヤバイぐらい カッコいいタイトルだが、内容も渋くて勉強になりました。オススメです。
曜日の感覚がなくなるなんてイイね
私達はどこか別の世界に連れて行ってくれることを期待して本を読むことが多いです。この本は、ページをめくればいとも簡単に夜行列車の旅をしたり売春婦の館に泊まったりできてしまいます。 バンコクやシンガポールなどの都市は魅力が少なかったようですが、その分、多くの人とふれあい多くの人の親切を受けます。白人や黒人と違って黄色い肌のアジア人同士だとどっかで分かり合えるような気がします。
マレー半島縦断鉄道の旅
前巻は香港・マカオの滞在型の旅でしたが、今回はマレー半島を移動しながらの旅行記となっています。 バンコクからスタートしてシンガポールまで途中いろんなところに立ち寄りながら長い時間をかけての旅となっています。 移動には鈍行の列車を使っており、現地の様子が伝わってきます。 いろんな場所を移動しながら、旅の技術が向上していっている様子が分かります。 特に面白かったのが、筆者が「そろそろ次の街へ移動する時期だ」と感じる瞬間です。 この感覚をマレー半島で見につけたことが、この後の旅をいい方向に導いたのではないかと思いました。
アジアの雑踏
香港とは違うアジアの雑踏・大都市である、バンコクと シンガポールでの体験(感覚)が非常に面白かった。 バンコクは言ったことがないので良く分からないが、 シンガポールは感想した都市のイメージが残っている。
埃っぽい東南アジアの風景が見える。
深夜特急の凄さは、いろんな紀行書とは違いリアリティがあること。 観光ではなく旅行を体験させることに凄さを感じる。 マレー半島・シンガポールもバス停で迷って途方にくれている場面や 娼婦館での出来事とそこに集まる人々の人間模様の描写力。 マレーシアとシンガポールとのカルチャーギャップなど、 東南アジアの日常から見える価値観の違いや 人の洞察力が凄いと感じる。 知らない間に続編を買いに行ってしまう。
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【くちコミ情報】
インドは今も変わっていないだろう
私もインドを旅行したことがあります。日本の常識が通用しないことや人々の貧困に大変驚いたことを覚えています。 この本では駅や路上で生活している人やベナレスの死体焼場のことを取り上げていますが文章がどちらかというと冷静です。残念ながら1巻の「香港・マカオ編」のちょっとの事にも興奮して何でもやってやろうというワクワク感が減じてしまっているように思います。旅も佳境に入って、一日一日を現地の人たちとどうやって過ごすかということに重点が置かれているので仕方のないことかもわかりませんが・・。
Deep
とにかく深いインド・ネパール編。第八章の「雨が私を眠らせる」は手紙という表現上も あわせて本当に淡々と描かれているが、それがまたアンニュイな気持ちにさせて、じめじめ した気候を想像すると自分がとけていきそうな気がする。 第九章の「死の匂い」の死体焼き場をポツンと眺めてる著者を想像してると、気が滅入るが そこの描写にあるように不思議な恍惚感が湧いてくる。 インドって国は不思議な国だとは思っていたが、何かこれを気に勉強してみたくなるような もしくは行って見たくなるような変な気持ちになりました。 それにしても貧困に苦しむ子供たちの姿には胸が痛くなるが、本当にちょっとしたきっかけで みせてくれる笑顔などというシーンでは心が温まるね。。。 あとラストの対談ではブッダガヤで出会った此経(これつね)さんと懐かしい回想などをして ましたが、興味深く読めて面白かったです。
インドの様子が分かります
カルカッタ/ブッダガヤ/カトマンズ/ベナレス/デリーと転々としながらいろんな経験をしている様子が分かります。 筆者が旅行をしている時代のインド/ネパールの状況も分かります。 現在の状況と比較してみたくなりました。 前2巻と比較して、重たい内容も多くなっており、筆者が旅に慣れて現地のいろんな状況を感じ取ることができるようになっていると感じました。
インドの怖さ
インドには言ったことがないが、言ったことがある人、 住んだ事がある人からいろいろ聞いた事があるが、 皆人生感が変わったと言っているのを読んでいて思い出した。 アジアから旅をしてきての精神的なものが加わり、インド的なる ものの一旦が感じられた。 川での死者の場面は特に印象に 残っている。
行き当たりばったりの危うさ
冒頭に飛行機のチケットでもめる件がある。 自分だったらどうするか考えてしまうが、 読む側もハラハラさせられてしまった。 インド・ネパールは行き当たりばったりの バッグパッカーに必ず訪れる喪失感を上手く描いている。 それは、周りに飲み込まれてしまう惰性でもある。 第3巻は、そんな憤りを上手く書いている。
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【くちコミ情報】
わかっていることは、わからないということだけ。
スペインのマドリードで昼は市を、夜は居酒屋をうろつく中で沢木さんは段々、無の感情に 蝕まれていきます。そこで懊悩してる時に、思い出したのがタイで会った夫妻に言われたこの 言葉で、そこに答えを見つけようとする、、、僕はこの深夜特急を最初から読んで、ずーっと 思っていたが、この人は何でこんなに真面目、いや誠実なんだろうと。。表面的な無鉄砲な ユニークさはあるが、内面は誠実そのもの、常識人だし、大人びてるし、保守的だし、確かに 育った世代もあるかもしれないが、この人は誠実そのものだと思う。 そう考えて振り返ると、深夜特急が何故こんなに面白いと思ったとき、この内面の深さは 結構あるんじゃないかなぁとね。普通(普通の26才、まぁまだ青年だよ)の人にだったら きっと、もっと表面的、センス的な所、フィーリング的な所が大事だろうし、もしくはもっと 単純か、逆に理屈っぽいかのどっちかだろう。つまり沢木さんが見たその国や街、あるいは 市場や広場、とりわけ人々への内面へ内面への観察力や、もしくはそれが一番大事とする 精神があるからこの本は面白いんだろう。 そしてそうゆう人柄が行き着く先々で縁を作るんじゃないかとね。 だから結局、このいつでも誠実に考え抜いてる人が出した結論が最後、あのような結論じゃ ないのかな。多分、旅に終わりはないなんてキザな発想じゃなく、そこに道があれば、 考える事、悩むことはいくらでも増えるし、否応なしに対応しなきゃいけない事柄がいくら でも出てくるその過程、その過程を楽しむもんなんだろう旅も人生も。 それにしても途中からは自分も旅をしてるような気分になってましたよ(笑)。贅沢な時間 でした。
ワレ到着セズ
言わずと知れたバックパッカーのバイブル。 香港からトルコまでの面白さにはさほど争いは無いと思う。 しかし、この6巻で冒険物語を締めくくるのに相応しい 壮大なラストを期待した読者は少々拍子抜けするかもしれない。 私も最初は疑問であったが、その意味を知ったとき、 この小説は全く期待を裏切っていないどころか更なる可能性を示唆して フェードアウトしているということに気付いた。 つまり、こういうことである。 サグレスにて旅の終わりを決意した『私』は 目的地と思っていたロンドンの中央郵便局に到着するが、 それは単なる勘違いで、最初から目的地なんて存在しなかった。 そこで再び考えを改めるのである。 『だったら、どこで旅を終えてもいいじゃないか』 そして、気の向くままにアイスランドへと行くのだ(多分)。 『ワレ到着セズ』とは『旅に終わり(目的地)などない』という これほどまでにシンプルなメッセージを強く発しているのである。 バイブルの名に恥じない、これ以外は考えられないほどの最高のラストだと思う。
長旅の終わり
イタリア、モナコ、フランス、スペイン、ポルトガル、再びフランス、そして最終目的地のイギリスとヨーロッパを旅しています。 最終目的地が近いのに、旅の終わりを決断できず、なかなかそこへ行くことができない心境というものが伝わってきます。 ポルトガルで旅の終わりを決断した後もパリで数週間過ごすということもあり、気の長いたびであったと感じました。 自分もそのような旅に出たくなりました。
旅は自由なものであると教えてくれる旅行記
26歳の沢木青年(筆者)が香港からロンドンまでをバスで旅した、すでにクラシックに分類されるのではないかと思われるベストセラー旅行記。旅の計画もガイドブックも持たず、一年以上かけてただひたすら偶然と気分に任せて旅をするスタイルは、時間単価の高い短期旅行しかしてこなかった私には、こういう楽しみ方もあるのかと逆に新鮮であった。危険を恐れて逃げてしまえば、安全である反面、その向こうにあるかもしれない貴重な経験をする機会を失ってしまうという姿勢が旅全体を通して貫かれていて、現地の人々との出会いを大きな包容力を持って楽しんでいる点はとても共感できる。なぜもっと能動的に目的を持って旅をしないんだろうかと首を傾げつつも、逆に受動的であることによって、現地のあるがままの生活や文化を極限まで吸収して味わうことができるのかなと妙に納得させられる。全6巻あるが、旅の光景が湧きやすい文章なので、すらすら読めてしまうだろう。
深夜特急は終わっても、心の旅に終わりは無い。
1巻から6巻までもう何度読んだか分からない。 なぜならこれだけ現実離れした経験をしたいと思ってもできないからだ。 深夜特急はそんな現実逃避したくなる時によく読む。 6巻は、これまでの混沌としたアジア、シルクロードと違って大都市の匂いがしてくる。 文化の違いに差がなくなってくるからだろう。 しかし、ここでも沢木は根っからの博徒なんだろう。またモナコのカジノでやってしまう。 マカオでの賭けを再現してしまう。 そういうとんでも無いことをしてしまうことが、読者を惹き付けるのだろう。 いろんな人物が影響を受けたのもうなずける。 この深夜特急を読んで「チューヤン」や「猿岩石」を思い出してしまった。
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【くちコミ情報】
蒼味を帯びた風
このシルクロード編を読んでいると、文中でも使われてる蒼味を帯びた風がスーッと吹いてく るようなそんな感じを受ける。最初の方の勢いというものが薄れていき、著者自身の内面描写 にスポットが当たる部分も多い。だが迷い迷う姿には誠実さがあるような気がした。 ここでは乗り合いのバスがメインで淡々と進む所があるので、ある種起伏に欠けるが、それで も一台のバスの中に多国籍の放浪者達が集まる画は想像しただけで何か面白いし、バスの窓か ら時折覗く景色に非常に心が揺れるね。淡々としてるが、そこここに微妙に違う色があって 感慨深いね。 最初の香港編から物乞いはずーっと出てきたが、ここで登場したロッテルダムの男という青年 が、ほぼ限りなく文無しに近いのに、それでも物乞いの子供たちに自分の金をわけてやる姿に は感動したし考えさせられたね。著者もそこで衝撃を受けて、ある意味解放されて自由に なったと書いてるが、ほんとあげるのが良いとか悪いとかの理屈じゃないのね。生きるのも 生きれるのも理屈じゃないと、、、。 ここから旅も冬に突入するのかも、蒼味を帯びた風が吹いたとき、それがどこから吹いてるの かと前に進めるか、その冷たさに震えて立ちすくむ、もしくは終わってしまう、そうゆう放浪 の旅独特の転機を垣間見た気がした。
バスの旅の始まり
この巻から本格的なバスの旅が始まります。 今までの滞在型の旅から移動を中心とした旅に変わったように感じました。 パキスタン、アフガニスタン、イランと移動して行きますが、特に今は行くことすら難しいアフガニスタンの部分は興味深く読めました。 また、それぞれの国の雰囲気の違いが伝わってきました。
ちょっと違ったシルクロード
シルクロードというと司馬遼太郎などが描いた草原の風景が 目に浮かんだが、内容は違っていた。もっと埃っぽい風景が 描かれている。現在ではこの様な旅ができない危険な場所だが 人間性にあふれていた時代もあったのだと改めて現在の悲惨な 状況にこころ苦しくなる。
6巻中一番目まぐるしい行程?
冒頭インドに戻ってくるところから始まる。 3巻から読むとこの冒頭は凄くホットした気にさせられる。 それは、いろんな喪失感や体調の不具合から自分自身が 開放させられてたような気にさせられる。 この巻では、パキスタンやアフガニスタン、イランを巡るが 自分だったらまずここは避けて通るだろう。 一難去ってまた一難という体験をしたくないからだ。 沢木にとって旅は生き様なんだと考えさせられる一巻。
表紙の絵が素晴らしい
深夜特急の内容はもちろん素晴らしいのですが、この本の表紙の絵が素晴らしいです。 1〜6の表紙絵の中でこの4がイチバン好きです。この絵を見ると、パキスタン北部のポプラ並木や中国奥地の柳(シルクロード特有の種類)の並木を思い出します。 この本を読んで旅に出たくなった方は、ぜひ思い切って旅に出ると良いと思います。この本を読んでというわけではないのですが、私も世界一周したクチです。欧米は高くつきますが、アジアならかなり安く済むはずです。
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【くちコミ情報】
旅と人生は似ている
旅にも幼年期、青年期、壮年期、老年期とあり、この巻では壮年期にあたる部分を描いている 確かにエネルギッシュに前へ、前へというよりは、何か心の隙間を埋めるように、それを 求めて前へ進んでいる印象を受けました。 個人的にはトルコ編はほのぼのとしていていいなぁ〜と思います。香港のスターフェリーも いいですが、こちらのアジアとヨーロッパを往復するフェリーは本当に羨ましいなと、、、 朝起きて、朝食を食べ、散歩してから食料を買いフェリーで風に吹かれぼーっとして、また 帰ってくる、たったそれだけの事がものすごく贅沢に思えてくる。 ギリシャ編では、スパルタの廃墟で出会った老人の件が感慨深いですね。年をとって好奇心 が磨耗しても人とだけは関わりたいというのがやっぱり素直な所なんだろうなぁ、、、 散歩してたらいきなりバースデーパーティーに誘われる件も、読んでて癒されます。やっぱ 人と人との繋がりはいいなと。 地中海からの手紙の章では、今までの旅の事をなかば自棄になって顧みてたりしますが、ほ んと人生の壮年期と同じですよね(笑)。 最後にいったい何を得るのか、次の巻が楽しみです。
ヨーロッパへの旅
アジアからヨーロッパへと移動して行きます。 トルコとギリシャの旅ですが、アジアからヨーロッパへと街のようすが変わっていくのが分かります。 長旅で慣れてきたのか、現地の人たちとの触れ合いが多くなってきているように感じました。 この巻では特にトルコからギリシャへの国境を越える部分が面白かったです。
ヤース!
確かに彼にはテレビも新刊本も不必要だったろう。しかし、彼もまた人だけは必要としていたのではなかったか。 その時私は、自分が胸のうちで、彼もまた、と呟いていたことに気がついた。そう、彼もまた、と・・・。スパルタの町はずれで出会った老人を思い出して沢木さんはこう書いている。凄く、物凄く心に響く一文でした。 潔い滅び!とか、李賀の言葉とか終盤に差し掛かり、哲学的な哀愁漂う旅の中でTとCのチャイの違いに「なるほど!!」と納得してしまった私でした。
東洋と西洋の境目
この巻になると、旅の終わりを意識した著述が多くなり、 旅の向こう側に何があるのかを知りたくなってくる。 又この巻は東洋的な旅から西洋社会に入った事での 心境の変化も克明に描かれていて非常に興味がもてた。 ヨーロッパとアジアそれぞれ訪れたことがあり、その 違いは体感としてしっているつもりだったが、この 本を読むともっと泥臭いものを感じた。
巡りあわせの意外性。
これまでの巻とは違い、 人は助けられまた助けるという 人の巡りあわせというものを感じさせられる。 旅にでると、その土地の人に助けられるというのはよくあるが、 使者という役割をするということはめったにないことだろう。 5巻は「使者」という役目を中心に描いているが、 どうやってその役目を果たすことができるのか、 気にならずにはいられなかった。
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痛快です。
仕事柄、インタビューやレポートを書くことが多い私は、自分のことをある意味「通訳」だと思ってきました。 そんな私にとってこの本は「よくぞ言ってくださった!」という言葉満載。 ページをめくるごとに、自分の中でこれほどまでに価値が上がっていった本は初めてです。 と同時に、自分がいかに、見えない蓋に覆われているか、自由な発想ができずにいるかを痛感した本でもありました。 この対談集をまとめてくださって、本当にありがとうございました。 米原万里さん亡き今、その声を、発言をリアルに楽しめる本だと思います。 手元にいつでも置いて、何度も何度も読み返したい本です。
やっぱり米原さん!
面白いです。 プラハの学校時代の話、その影響、 通訳者としての仕事、その心構え。 「絞め殺したくなる」といった表現すら、愉快な感じがします。 本当に、貴重な方を亡くした、社会的な損失だと改めて思いました。 残念です。もっといろいろな本を書いて、遺して欲しかったです。
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1997年3月8日深夜、渋谷区円山町で、女性が何者かによって絞殺された。被害者渡辺泰子が、昼間は東電のエリートOL、夜は娼婦という2つの顔を持っていたことがわかると、マスコミは取材に奔走した。逮捕されたのは、ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ。娼婦としての彼女が、最後に性交渉した「客」であった。 本書は、事件の発端から一審判決に至るまでの一部始終を追ったものである。その3年もの間、著者は、事件にかかわりのある土地に足繁く通い、さまざまな証言を集めた。事件現場となった円山町は言うにおよばず、ゴビンダの冤罪を晴らすべく、はるかネパールにまで取材に行った。立ちはだかる悪路難路を越えて、彼の家族友人から無罪の証言を得ようとする著者の姿には、執念を感じてしまう。 ネパール行脚が終わると、裁判の模様が延々と書かれている。ゴビンダを犯人と決めつけている警察の捜査ひとつひとつに、著者はしつこく反論していく。このくだり、読み手は食傷気味になるかもしれない。だがその執念も、ともすればステロタイプにくくられがちな「エリート女性の心の闇」に一歩でも迫りたいという一念からきたのだろう。著者は、確信犯的に堕落していった渡辺泰子に対して、坂口安吾の『堕落論』まで引用して、「聖性」を認めている。その墜ちきった姿に感動している。この本は、彼女への畏敬と鎮魂のメッセージなのである。(文月 達)
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ノンフィクション界に於ける汚点になる駄作
猟奇殺人、多重人格など犯罪心理学的な事に興味があり、新潮45シリーズ等読みあさってきたが、これ程読みにくい、最初から最後まで入り込めず集中力さえ削がれるノンフィクションに出会ったのは初めてです。 とにかく、著者の主観の多さと、無理矢理小説らしくしたいのか、リアリティの無い表現がこれでもか、というほど散りばめられて、内容の割に頁数だけ増えた一冊です。 もしかすると、○○頁位で仕上げると決められて書いたのかと疑ってしまう程。
ジャーナリストの限界か
事件のアウトラインを知るにはまぁ、悪くはない。 私はこの事件が起こった頃、とても気になりつつも多忙で情報不足だったため、 後追いでこの本を読んで知った事実も多数あった。 もちろん他の方がおっしゃるとおり、思い込み(思い入れ?)が強すぎるように感じたり、 容疑者は冤罪ではないか?という方向に話が進んだりするしで、 結局被害者の行動の意味は解明されないので(佐野氏自身の考え(これも思い込みっぽい)はあるのだが、外していると思う) 不満はモヤモヤと残るが。 しかし、ジャーナリストに精神分析までは無理だとも思う。 (これは決してジャーナリストを貶めているわけではない。念の為) 私はジャーナリストには、事実を緻密に調べて、事実の積み重ねから見えるものを提示する以上は期待していない。 その点でこの本では、不必要に思い入れて踏み込んでしまったために失敗作になったような感がある。 ちなみに被害者の彼女の心理分析については、私の知る範囲(狭いよ・・・)では、 斎藤学氏の『家族の闇をさぐる』の10章以降がなかなか興味深かった。
こんな事件だとは知らなかった
興味深く読んだ。しかし、「OL」というと事務系アシスタントの女性を想起させるので、この場合には適切でないようにも思われる。 1997年3月、東京電力のキャリアウーマンの女性が渋谷円山町の古いアパートの一室で遺体となって発見された。本件は殺人事件として捜査され、被害者の渡邉泰子(当時39歳)の生活が明らかになるにつれて世間の関心を集めていった。渡邉は32歳頃から売春を始め、事件当時、東電での勤務終了後に円山町の街頭に立って客引きをしていた。また、勤務のない土日には五反田のコールガールクラブに勤務していた。自己に課した「ノルマ」は一日四人だったとみられ、ノルマをこなすために相当低額・劣悪な環境で「仕事」をすることもあった。例えば、事故直前の手帳には、「?外国人、0.2万円」という記載が見られる。知らない外国人と2千円で仕事をしたということである。また、駐車場や屋外で客の相手をしていたことも諸々の証言から明らかにされている。 容疑者とみなされていたネパール人には2000年に無罪判決が出た。ここまでが本書で追いかけられている。しかし、(本書の刊行後)控訴審では逆転有罪判決、上告は棄却。これは、読んだあと調べてみて衝撃的だった。ほんとかな。 筆者は、「この事件を知ったとき、身内から大量のアドレナリンが分泌されるのをはっきり感じ」、例えば前後して起こった事件 ――― 和歌山砒素カレー、酒鬼薔薇、新潟少女監禁、――― などの大事件とは違う、「『生理』のレベルまで突き刺さる」衝撃を受けたそうだ。ぼく自身、どちらかというとワイドショーを見るような好奇心をもってこれを読み始めたが、渡邉泰子の突飛な行動に驚嘆し、衝撃を覚えながら読み進めた。渡邉は、杉並の裕福な家に生まれ育ち、慶應高校から慶應大学に進み、当時としては数少ない女性総合職(東電には総合職 事務職の区別はないが、実質総合職採用であった)として東京電力に入社した。しかし、32歳以降の彼女の人生は売春にほとんどのエネルギーを注いでいたように見られるのである。 しかし、よくよく考えてみると、誰にでも何かしら趣味があり、退社時間から寝るまでその趣味に没入しているという人は少なくない。そのような趣味人は尊敬や羨望の念を持って眺められることもある。それは酒でも音楽でも食事でも読書でもありうる。最近ならブログでもよい。渡邉の場合は、それがたまたま売春だったのではないかとも思われる。好きでなきゃこんなに一所懸命街に立てないでしょう。これってあまり行儀のよい趣味とは思われないし、応援も共感もできない趣味ではあるが、少なくともセクハラ・アルハラ・パワハラが趣味みたいなおっさんたちよりは世の中に迷惑をかけていないということも言える。
ノンフィクションとしては悪い本・・・ですが・・・
面白いのは著者が取材中に出くわした警察検察の闇の部分です。 信じられないほど杜撰で怖い事実が記されています。 これが本当なら著者が冤罪事件だと思い込むのも無理はないw 見込み捜査の恐怖、最初から結果を導く為の捜査の手法がわかる。 この一点で☆2つ。 もっとも怪しい捜査を抜きにしても犯人が真犯人である可能性は 大いにあると追記しておきます。
読むとがっかり
この本をどんなジャンルに入れたらよいのか非常に困ってしまう。 一応ジャーナリストが書いたルポなのだろうけれど、非常に推測の部分が多く、何ともお粗末と感じる。 昼間はエリートOL、夜は立ちん坊をしていた売春婦と言うことで事件が起きた当初は非常に話題になったので手に取ってみたが、正直がっかりした。 被害者の生活のことを考えると、証言を頂くことは不可能に近く、また単なる好奇の目で見ていない事は評価するが、ルポではなく、この事件を題材として全く別の小説を書かれた方が良かったのではないかと思う。 正直、久々に「読んで損した」と思う本でした。
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長距離走者の遺書
「長距離走者の遺書」の円谷幸吉。川端康成の心も動かしたあの有名な遺書は28歳のときのものだそうです。 本書を読むと、3位に入った東京五輪のときには、余り期待もされておらずプレッシャーの少ない中での活躍だったようです。しかし、銅メダルを取ったことで環境は一変、プライベートで自分の結婚さえままならず(今では、少なくとも僕には信じられませんが・・現在のスポーツ界でも似たような状況はあるのでしょうか。)メキシコ五輪を控えケガを抱え、様々な悩みがあったことが自ら命を絶った背景にあったことが本書では強く示唆されています。本書を読むと、実に素直で朴訥、心の優しく、たまたま足の速かったひとりの青年像しか浮かんできません。その「たまたま」が短い人生を強い、せめていくばくかの従順さを失ったとしても、遺書など有名にならなくともこの好青年が不幸な結末を迎えなくて済む術はなかったものなのでしょうか。 沢木氏の眼は冷静で、その術は結論的にはなかった、と言っているようであり、それでもこの青年を暖かく見守っているようでもあります。
敗者をして真に敗者たらしめる為の書
敗れるためには誰かにあるいは何かに倒されなければならない。彼は一体何に倒されたのか。さらに重要なことは、敗れる為にはそこにその場に立たなければならない、恐怖と孤独のただ中に、運命を決する場に。彼はどうやってその場にたどりついたのか。あるいはたどりつけなかったのか。一生「その場」に立たないであろう大多数の男達の一人として沢木耕太郎はその何故、いかにしてを見届けようとしている。 「長距離走者の遺書」のなかでの円谷幸吉と斉藤勲司との「牧歌時代」が、おそらく全ての敗者の出発点なのだ。栄光のためでもなく金のためでもない。ただ走るのが楽しいから走っていた。走り続けた。ところがいつの間にかそれが変質してしまう。「何か」を得るために走るようになってしまう。「何か」のために走らされるようになってしまう。その極点において敗者は2つに分かれる。運命に選ばれてしまった者と運命を選び取った者とにだ。足を故障しても走り続けたアベベ、引退後もハードトレーニングをし続けた榎本喜八。かれらは結局老成しなかった者と言い換えることもできる。それは世間的にみれば敗者なのだ。だがそれは本当に敗者なのか?「あしたのジョー」に憧れた無数の若者達とともに沢木耕太郎は自らにそう問いかけている。
哀れなほどの愚直さが美しい
プロスポーツにおいて努力の末に栄光を勝ち取る者がいる。しかし、その裏側で華々しい舞台から去るものがいる。 その後に第二の人生を見つけ出せた者、死を選ぶ者、見果てぬ栄光に向かって漂う者・・・。 勝者以上にひたむきな努力をし、一度は「いい時期」がありながら、結果として彼らが敗れたのはなぜか。 その理由を各人の生い立ち、家庭環境や性格にまで触れ、深く探ろうとした若きルポライター沢木耕太郎の「汗」や「勢い」が感じられる。 努力が報われずに抜け道の無い失意の淵を漂った者として、私自身、昔の古傷を開いてしまうようで読むことが少し苦しく感じました。 もし私がもっと早くこの本に出会っていたら、敗者の生き様を見て自分の努力のありようを変えられたかもしれない。 敗れざる者たち。私もその一人・・・。 スポーツに限らず、ライバルと戦うと同時に自分と戦う状況(例えば受験とか)に直面している人、これからそうなる人に読んでもらいたい一冊です。
戦後世代を代表するノンフィクションライターの傑作
戦後に生まれた第一世代の私にとって、文学における村上春樹、ノンフィクションにおける沢木耕太郎は皮膚感覚で共感できるもっとも好きな作家だ。沢木耕太郎の作品をはじめて読んだのは「地の漂流者」だったが、たちまち魅せられた。沢木は当時まだ20代半ばだったように記憶している。僕という一人称で書かれた文体は取材対象に深く関わりながら距離感を持ち、それまでのノンフィクションにはない鮮烈な感性を感じさせた。2冊目として出版されたこの本を読んでからは、この作家の作品はすべて読もうと心に決めた。すでに3度読んでいるが、色褪せることはない。いまも若い読者を惹き付けているいると知り、嬉しくなった。未読の若い世代の方には是非読んで欲しい。ノンフィクションの面白さが堪能できる。沢木はいまも卓越した作家だと思うが、20代に書かれた作品が私はいちばん好きだ。
ドランカー(酔いどれ)だけでも★5
小学生の時、輪島功一がKO負けした試合、雪辱したリターンマッチともテレビで見て、 「これが日本魂というものです!」に極限の大感動をし、カッコいい!とガキながらにマジで泣きました。 その後、中学を卒業する時に担任の先生がくれた本が本書でした。 劇的な勝利の裏側の、苛酷な練習と試合への恐怖を勇気と知略にて乗り切る日々を淡々と描かれ、再び例えようのない感動を蘇えらせてくれたものです。 「 |