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事件・犯罪
の売れ筋最新ランキング [2010年03月14日]
2010年03月14日(日)
事件・犯罪
の第1位
は 『
リクルート事件・江副浩正の真実
』!
299ページ中
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江副浩正
¥ 1,575(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:5672位
カスタマーレビュー数:19
【
くちコミ情報
】
腐りきった検察。巨悪な権力を直視するため、1人でも多くの人に読んでもらいたい。
リクルート事件につき、その事件の発端から、特捜の取調べ、保釈後から裁判前、裁判に至るまでを、被告人江副氏から見た真実として語った本。 検察の横暴を暴露した本は最近枚挙に暇がないが、これほどまでに醜悪かつ堕落した内実が明らかにされたことは、かつてなかったのではないか。 ここに登場する宗像主任検事、神垣検事、庄地検事は、事件が過去のものとなった今、本書と冷静に向き合い何を感じているのであろうか。長いあとがきで、裁判が終了した1年後にオペラ会場で宗像氏と出会う件が書かれている。宗像氏から笑顔で声を掛けられ、「いやぁ、あの事件は本当に苦労しましたよ。・・・僕が弁護側だったら、もしかしたら無罪にできたかもしれない、と思うほど苦労しました」と言ったそうだ。これが、逮捕から通算してまる14年間、原告として被告人を罪人と糾弾し続け有罪に陥れた人間が吐く言葉である。自分が有能であることを単に自慢したかったのか。少なくとも人間の尊厳という根本精神を喪失してしまったようだ。 「ヘッドクォーターに叱られ続けている。・・・俺もつらいんだ。俺の立場も考えてくれないか。裁判で争えるよう、ぼかした調書にする。」「腰がものすごく痛い。医者に行きたいが、調書がとれないと医者に行けない。協力してくれ。頼む!」「俺に向かって土下座しろ!」 これは神垣検事のセリフ。 と、ここで感情的に個人を攻撃しても何も生まれない。最も忌むべきは、検察という腐りきった組織であり巨悪な権力である。 それにしても残念なのは、江副氏が検察の脅迫と泣き落しに落ちてしまったことだ。一旦検事作成の調書に協力して以降、検察は嘘の調書作りをエスカレートさせていった。 メディアの報道を気にし、法廷での証言に耳を傾けない裁判所、検察のリークに踊らされているだけのメディアも救いようがない。
検察はセイギ?
とにかくおもしろかった。江副氏個人の著作なので、これを100パーセントとして受け止めるのは危険とは思うが、いずれにしろ、検察の恣意性が高まっている今の状況はよくないとつくづく感じる。
今まさに問われるべき
政界をゆるがしたリクルート事件の真相については、 以前より強い興味があり、一気に読了しました。 政治と検察との対立がクローズアップされている今、 世に問うべき内容となっています。 著者には積極的に公の場で発言されることを望みます。
日本の司法仕組みを問う
2009年、民主党が自民党から政権を奪取し、第一党となった、この日本政治の歴史的転換は、後世に語り継がれていくことだろう。しかし、こうした日本政治の転換の萌芽を探る上で、必ずぶち当たるであろう1つの事件がある。それが1988年に発覚し、その後の日本政治・経済の構造の一変させたと言われる「リクルート事件」の真実を知ることができる1冊。 この事件は単なる政治家の汚職事件だけに留まるものではなく、メディア報道、司法に潜む多くの多くの問題を投げかける。本ページでは事件発覚時のリクルート社会長で事件の中心人物であるとされた江副浩正氏が「リクルート事件」から21年目につづった本書を手がかりに、リクルート事件の知られざる全容を暴き出し、そこに内包されている問題を日本国民に提起する1冊。
日本の内臓を観察するような気持ちで読みました。
一人の経営者がこういう状況になること、まったく想像付かなかったのです。この本を読んで、日本で型破り的な成功をするのは実に怖いことだなって思いました。目だった成功(どんなに地道な努力の結果であったとしても)既存族はなかなか許さないものですね。マスコミの動きに対しても疑問あるし、警視庁の調べ方とかも一人の貴重な人間を預かっている自覚があったと思わないような対応でした。江副さんが「このまま話さないでおくと子供や家族に悪い」と書いてますが、この事実を残してくれていることにより、日本人だけでなく私のような日本に住む外国人にとってもいつもと異なった視点から日本の内部情勢をみることができますし、認識することにより、チェンジへの一歩となるはず。政権交代を実現できた今からこそ、読むべき「歴史」である。
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¥ 1,000(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:3050位
カスタマーレビュー数:52
【
くちコミ情報
】
有名うんぬんを抜きにして書籍として評価
確かに堀江さんの事として読んだ場合には面白かったです。 報道と堀江さんの考え方や行動がこうも違うのかと圧倒されました。 怖いね大きな権力を相手にすると・・・とも思わされました。 しかし他の書籍に比べてどうでしょうか? 獄中の辛さや検察批判などは他の書籍でも事足りるのではないでしょうか? 漫画の様な内容で獄中やマスコミ、検察を描く一方で 株や弁護士等の内容は結構専門的に書いています。 書籍的に見るとあまりにも陳腐で log(日記)の延長線上の様に 思うので買ってまで読んでくださいとすすめる事は出来ません。 ただ自分自身は強大な権力に立ち向かう堀江さんの姿には もの凄く共感出来るので「買って良かった!」と思えました。 大変だとは思うけど己を貫き通す姿をずっと続けて 欲しいなと思いました。
内容スカスカ。
堀江氏のスタンスには以前から興味を持っていて、この人相当深いのでは?なんて期待感を抱いていたが、本書を読んで一気にその期待感が打ち砕かれた。 内容がスカスカなのである。勿論、罪状になっている証券取引関係の話は結構専門的な内容もあり、素人のこちらには難しかったが、その他の仕事や拘留体験に関しては、意図してかどうか分からぬが、一言で言うと「なんかバカみたい」なのである。まず、拘置所内で読む本がマンガは読み終わって困った?何を読んで良いか分からないので官本の広告でこれはと思うものを差し入れ頼んだ?まー、正直さがこの人の良い所なのかも知れないが、普通風呂場でオナニーまで書くか〜!? 一体何だったんだろうホリエモンって?そういう疑問を持つ人には本書は一つのヒントに成り得よう。でも、内容・レイアウトともにスカスカですぐに読み終えるよ!
ホリエモン日記
著者である堀江氏がライブドア事件後をつづった日記のような内容。 本書の中にも何度か名前が出てくる佐藤優氏の「国家の罠」を多かれ少なかれ意識したような内容となっているが、「国家の罠」と 比較してすると非常に浅いと感じる。 そう感じさせられてしまうのは、著者が学生のうちから起業しビジネスに没頭してきたせいか、評者から見ると世間が狭いような印象 を受けてしまうからかもしれない。 そのため、著者が企業の経営から離れ、少しゆとりを持って生活をし始めて、はじめて気づいているようなことに「え?いまさら??」 といった印象を受けてしまうのである。いろいろな経営者の著作などを読んでいるほうだと思うが、そんな思いを持つのは堀江氏が はじめてである。一言でいってしまえば、“幼い”といった感じだろうか。 (もちろん、逆に一般人が知らないような世界を著者はいろいろと知っているのだろうけれども。) とはいえ、世間を賑わした事件の当事者である、エンタメ的な読み物としては決してつまらないものではない。 2時間もあれば十分に読めるし。
金に集まる人々
金が集まるところには、それをむしり取る人々が集まる。ホリエモンはひたすらやりたいことを実現させるために突っ走っただけで、その活動資金になるはずだった金に群がった人々によって、事件は進行していったのだなぁ。本書の中でホリエモンは「拝金主義」とは縁遠く感じられる。しかし、彼のまわりにいる人たちは、自分の懐に金を入れていこうと企んでいたり、自分の利権を守ろうとホリエモンを悪者に仕立て上げたり、自分こそは正義だと手柄を主張したりと、読み手は著者以上に「いったい誰を信じたらいいのか」と人間不信にさせられる。 ニッポン放送株に手を出したのが虎の尾を踏んだことになった、と本人がのべているとおり、彼が突っ走った方向は利権とか既得権益と敵対する道だった。しかも、気がつくと戦っていたのはひとりだけで、同士と思っていた人たちは自身の保身しか考えていない。読んでみて世の中に絶望した。 ホリエモンのブログを読んでいるような文体で、事の解説とか真相の告白/懺悔/言い訳といったものではなく、つぎつぎに展開するドラマに本人がどう感じたかを中心に述べられている。事件の裏にどのような事実があったのかを知りたい向きには物足りないかもしれないが、事件は本人にとっても「見せられているドラマ」だったんだろうということが感じられる。
新しい世界ですね
ある時期からマスコミに一方的にイメージを悪くさせられ、攻め落とされた感が残るホリエモン。あれからかなり苦しい時を経て、今再び立ち上がろうとしています。自分の悪いところまで認め、過去をさらけ出そうとする姿勢が伝わってきます。 また、普段聞きなれない法廷用語や検察用語があり、最初は馴染めませんが、徐々に知らない世界を垣間見ることができて視野が広がると思います。
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在庫あり。
ジャンル内ランキング:19722位
カスタマーレビュー数:69
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くちコミ情報
】
大惨事に果敢に取り組んだ現場の人々
当時の記憶を鮮明に覚えている。しかし、事故のあった翌日に日航機に乗って海外生活となったため、その後の情報はテレビでなく新聞・親からの情報だけであった。 日本での最後のテレビと思い、親戚の家でテレビを見ていると日航機墜落のテロップが流れる。親戚の姉が落ちたら痛いのとの素朴な疑問を父に投げ掛けたが、自分は明日の日航機に乗り同じ経験をするかもしれないとの子供ながらの恐怖心に、泣きながらの一夜を過ごした。 日航機墜落から20年以上も経った今でも、その出来事の記憶は鮮明だが、その後の情報をより詳しく知りたいと思いこの本を手にとり読んでみた。 あまりにも悲惨である。また、その大惨事に果敢に取り組んだ現場の人々がいたことをこの本から知ることができた。 事故が起きたのは誰が悪いのかそんな記述は一つも無い、事故が起きたその時点から現場に立ち会った人々のフィクションである。 読み終えて初めてその大惨事の現場を知ることができ、改めて日航機墜落について考えさせられた。現場を知るということは非常に大切なことだと思う。この本はその大惨事の現場を知る上でも重要な本である。
人生の意義を問うべきは読者なり
御巣鷹山の日航機123便墜落事故の身元確認班長であった著者による渾身の記録。気温40度に達する猛暑の体育館で、不眠不休の身元確認作業に当たる警察官、医者、看護師の姿には鬼気迫るものがある。 何故そこまで…とも思うが、日本人のご遺体への思い入れは特別なのである。西洋では、魂が抜け出た肉体は入れ物に過ぎないという考えから、そこまで執着しないようだ。仏教の教えなのかもしれないが、愛する人の存在を自分の目や肌で確かめたいという気持ちはよく分かる。早く家に帰してあげたいとも思うのだろう。 亡くなった方からしてみれば、たとえ肉体がバラバラになり焼けただれていたとしても、一度は家に戻りたいと願うのではないか。死せる者がそれを望むのならば、遺された者がご遺体にこだわることにも意味があるはずである。 壮絶な現場での体験は、彼らの人生観を変えたという。身近な「死」を目前にすると、人は否応なしに「生と死」について考えざるを得なくなる。決して、軽々しく「死」を扱ってはならないと。家族や友人との絆を大切にし、その「生」をまっとうすべきだと。 あまりにも無残なご遺体を目の当たりにし、上を向いて涙をこらえる警察官と医師。思わず幼子の顔に頬ずりしてしまう看護師…。職業人である前に血の通った人間である彼ら。 ありのままの描写にショックを受け、涙がこぼれそうになった。あたかも自分がその場にいるかのごとく錯覚してしまう。空間や時間を共有することで湧き上がってきた感情を一過性のものと捉えず、改めて人生の意義を問うことこそ、本書読者の責務だと思える。
決して忘れません
僕が16才の時にこの事故は起きました。子供の頃のもっとも衝撃的な出来事です。毎年夏になると思い出し、40才になった今でも忘れたことはありません。これまで国内海外には何度も出かけていますが、日本航空には乗らないようにしています。 振り返れば今から10年前に、初めて買ったマイカーで旧登山口まで出かけたのですが、周囲に誰も居らず一人のせいか勇気がなく引き返した記憶があります。 最近、YOU TUBE にてボイスレコーダーの内容、ドラマのボイスレコーダーが公開されていたのをきっかけに再度興味をもつこととなり、色々知りたくなりました。そして去る9月12日に仕事の合間を見て新登山口まで参ったところ、偶然にも山の管理人様、団体の方がいらっしゃって、20分あれば着くよと伺い、念願の慰霊登山を済ませました。スーツ姿の僕に温かな言葉をかけてくださって、本当に有難うございました。 そして本書を購入するに至りましたが早速読み終えて、 日頃幸せな生活に満ち、好き勝手に生きていた自分に頭から金づちで叩かれた気分になりました。人生とは何が大切かを教えてもらっているようです。 遅ればせながら、このようなリアリティがあり真実を語った書に巡りあえて感謝したい。 殊に赤十字の看護婦さんの奮闘ぶりはひたすら頭が下がります。女性に対する見方も変えなければならないと思いました。 僕は、この事故を永遠に忘れません。またいつか慰霊登山をしてあのきつい斜面を登り、墜落現場で何かを感じたい。それは自分の人生を見つめ直す為です。 改めてご遺族の皆様に心からご冥福をお祈り申し上げます。 本書は日本人必読の書と銘記します。
大変申し訳ない事ですが、今頃事故の甚大さを知りました。
当時11歳で小学6年生だった私は日航機123便のジェットエンジンの音を聞きました。ちょうど母と妹の三人で夕食を食べていたときでした。「ジェット機の音が聞こえるなんて・・・」との母の一言。ジェット機が飛ぶことのない群馬県の田舎町でしたので疑問を抱き勝手口を開け空を見回したのですが飛行機の姿はありませんでした。そのすぐ後テレビで緊急ニュースがながれ、翌日から事故の惨状が多くのメディアで報道されテレビでは事故現場の映像や自衛隊に救出される生存者の方々の姿が映し出されていきました。 秋になり遠足で登った近所の山から確かではありませんが事故現場がみえました。遠くに小さく茶色の山肌を露出させた尾根が見えました。当時の私は事故の甚大さを知らなかったので引率した教師に事故現場なのかどうかの質問はしませんでした。 21年後32歳になっていた私は東京にいました。ある日私はダイアナ湯川さんというデビューアルバムを出されたばかりの21歳の女性ヴァイオリニストの方にお会いしました。彼女はお父様をこの事故で亡くされた方でした。お父様は日本の方でしたがお母様はイギリスの方で、お母様とお二人で来日されていました。ダイアナさんは笑顔をつくられていましたが、お母様はご不安そうな表情でした。当時私はヴァイオリンには全く興味が無く彼女の演奏を聴いて差し上げることもなくただ彼女のサインが書かれたCDをたった一枚お付き合い程度の気持ちで購入させて頂いただけでした。また、今となっては大変失礼なことをしてしまったと後悔しているのですが、事故後21年間苦労されてきたお二人に何のお言葉もかけて差し上げませんでした。大変申し訳ない事ですが21年経ってもまだ私はこの事故の甚大さを知りませんでした。 そして24年後35歳になった今、私は群馬県に戻り地元の新聞である若い警察官の方の記事を読みました。彼は本書「墜落遺体」を読んで警察官になられたとのことでした。その記事を読み終わるとすぐに私はこの本を注文し届くとすぐに開封しダイアナ湯川さんのCDをかけ読み始めました。本書は他の方々がレビューされているとおりでした。事故対応に携わった方々のご苦労と心の温かさが痛いほど伝わってきました。もちろんご遺族のご心痛も。 24年経ってやっと事故の甚大さを一部だけかもしれませんが知った私がお勧めするのは大変申し訳なく思いますが、是非ともご一読ください。 最後にこの事故で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。 追記:本日(9月5日)初めて慰霊登山をさせて頂きました。
報道されなかったであろう、陰惨な現場で戦った方々の記録
毎年8月12日になるとニュースで報道されるこの事件の様相を、しかし私は全く知らなかった。 何しろ事件発生の時分には私は生まれてすらいなかったのである。 けれども、それならば何故未だに毎年この事故の報道を目にするのか? そんな思いがふと浮かび、悪い言い方になるかもしれないが、好奇心を抱いてこの書を拝読させていただきました。 本書は警察側の方である著者が記したものであるが、 事件のあらましについて深く触れるという性質のものではなく、 身元確認作業に携わった方々の視点で構成されていた。 著者自身が身元確認作業の班長という、実際の現場に立ち、 惨状を目にし、遺族の怒号や叫喚を耳にし、 過酷な現場を立ち回る立場にいらっしゃった方でしたので、 非常にリアルな描写(特にご遺体の描写)でした。 途中涙で視界が霞み、何度も小休止をとりながらではありましたが、 夢中になって読みました。 文章も読みやすく構成されており、広い世代の方々が読めると思います。 誰しもが思うであろう、「もし自分が被害者(ご遺族)だったら?」という気持。 深い悲しみ、なんてチャチな表現ではとてもではないけれど表せないでしょう。 そして司法解剖に承諾をされた機長をはじめとする方々の御家族の気持は、 察しても尚余りあるものがあります。 泣いて拒否する子供を諭す御家族もどれだけ辛かっただろうか・・・。 そして身元確認作業に携わった方々のご活躍には目頭が熱くなりました。 他にも、本書では別の作業に携わっていた為に厳密には触れられてはいませんが、 日航の関係者の方々や、現場捜索に当たった方々の過酷さはとても想像が付きません。 ただ残念なのは、今も当時も変わらないのはマスコミのあり方でしょうか・・・。 私のように当時の記憶がない世代の方々にも、広く読まれてほしい一冊です。 又次回は事件そのもののあらましが記された本を、別視点より読みたいと思いました。 ぐだぐだと駄文ばかりを書き連ねましたが、兎に角本書を読んで本当に良かったと思います。
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情念
本書は実際におきた少年による集団リンチ殺人を被害者と加害者、双方の家族、人間関係など綿密で多角的な観点から取材によって、凄惨な事実が明らかにされています。 細かなディティールによって記される事件現場での加害少年達による非道な暴行の様子に幾度となく読むのが辛くなりましたが、殺された少年の痛み、苦しみそして無念さがひしひしと伝わりました。 事件後の加害少年と家族の欺瞞、学校の冷淡な対応、そして少年法の問題などによって漂うー不条理ーにより砕け散った殺された少年と、残された遺族の思いが、著者の日垣隆さんの情念により、白日の元に明らかにされています。 少年による集団リンチ事件は誰しも被害者にも加害者にもなりうる可能性がある証明であり決して稀有な事件ではありません。 だからこそ本書に記される悲劇を未然に防ぐ処方箋を多くの方に理解していただきたいのです。 最後に亡くなられた被害者の方の冥福を祈り、レビューを終えます。 乱文にて失礼しました。
あまりにもつらすぎる本ではあるが・・・・
増補改訂版ということで、第1部(約215ページ)には「少年リンチ殺人」(講談社・1999年6月刊)を収録し、第2部(約110ページ)は「サンデー毎日」に1998年12月〜1999年3月の間に連載された記事を収録している。 著者は、2件のリンチ殺人について、(a)事件の原因・背景はどんなものであり、どんな経過で事件に至ったか、( )個々の少年はどんな暴力をふるったか、(c)その後少年たちはどんな処罰を受けたか(受けなかったか)、(d)少年たちはそのときどんな考え・感情のもとに事件を起こし、その後どう感じているか、(e)親はどうかかわりどんなふうに思っているか、などを克明に記述している。 この本はあまりにも事件を「克明に」描写していることから、読者にとっては読むのが本当につらい、疲れる本となっている。 私は、読みながら、まずもってリンチのあまりの凄惨さに気分が悪くなり、また、被害者が感じたであろう恐怖を想像し、加害者に対する激しい怒りを感じ、そして「何でここまで人間は残酷になれるのだろう」と暗澹たる気分になり・・・・。いくつもの感情が去来し、なんともいえない気持ちになった。 そして、こんな重大な事件を引きおこしながら何も償いをしない少年たちもいるような少年法は明らかにおかしいと思った。 筆者は、興味本位でこれらの取材を行っているわけではなく、著者自身の境遇(本書に少しだけ書かれています)から、ほんとうに真摯に取り組んでいる。 一言では言い表せない、さまざまなことを感じ、考えさせる本です。 あまりにも残酷で、いやな思いをすることは確実なだけに、積極的に薦めにくいのですが、読むべき本といえるかもしれません。
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元最高幹部がオウム問題とグローバル経済の問題を書く。
オウム事件後、中堅幹部信者が書いた書籍には林郁夫の『オウムと私』、早川紀代秀の『わたしにとってオウムとは何だったのか』、加納 秀一の『カルトにハマる11の動機―オウム真理教古参信徒が実例で証明』、早坂 武礼の『オウムはなぜ暴走したか。―内側から見た光と闇の2200日』等があるが、これらの本はオウム事件までのことしか書かれていない。 しかし、この本は、その後のアーレフとなった後のことも書かれていて、しかし、最高幹部しか知りようのない事柄まで書かれている、その後のオウム・アーレフの欺瞞を白日のもとにさらす画期的な書となっている。 例えば、麻原の家族は裁判ではもう教団の運営には関与していないと証言しているが、それがまったくの嘘だったことまで書かれていた。 これなどは、マスコミの調査だけでは分からなかったことだろう。 また、野田氏はオウムの内部構造の過ちを指摘するだけでなく、日本社会との類似性を指摘しつつ、日本の危うさなども、心理学、道教思想をモデルに指摘する。 (おそらく、本当はこのことをメインに書きたかったのだろう) そして、現在は、宗教活動からは足を洗い、ホームレス支援をなさっている。 事件後のオウム・アーレフに関心のある人、現在の日本社会の危うさを考えている人、取り返しのつかない過去を持つ人間がその後、どのように考え、どのように今後歩んで行こうとしているのかを知りたい人には面白い本かと思います。
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最近の死刑論議は感情的な被害者側の立場から論じられることが多い。もちろんそれが悪いわけではないし、 長年、被害者の人権が無視され続けてきたことの反動とみれば当然の動きでもある。 こういった時代潮流の中で本書は被疑者の生い立ちを追い、環境を追い、精神疾患を追いながら、 再犯防止に向けた問題提議の姿勢を貫く。 犯罪の凶悪性が高ければ高いほど、それを見聞した人の思考は止まり、簡単に極刑を求めがちになる。 だが、そこで冷静に被疑者の存在に立ち返り、社会全体で事件を考えていこうとするジャーナリズムの存在を なにか久しぶりに見たような気がする。2人の筆者にジャーナリストの原点を見た。 それにしても死刑は難しい。医学の進歩により、10年前までは病名するついていなかった病も その存在や治療法が分かるにつれ、それらが解明されなかった時代に犯罪者なれば十分な説明がないまま 死刑にされてしまう恐れがある。 レビュー者は死刑賛成の立場であり本書読後もその立場に変わりはないが、死刑制度そのものに後味の悪さのような ものを感じるようになった。
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反省なき更生
これまでの死刑関連書籍とは違って、反省しない人間の更生を考えようという意外な展開が新鮮だった。司法関係者への取材が薄かったのは残念だった。
発達障害に対する過剰な反応
第1に、母親を殺害し数年後に2人を殺害した加害者の経歴や行動を知るうえで、犯罪に関心を持つ人にとって有用である。よく取材してあり、感心した。 第2に、発達障害についていろいろと書いてあり、「発達障害を持つ大人の会」の活動の紹介もあり、発達障害の認識を広めることができると思われる。 第3に、この本は広汎性発達障害に過剰に反応し過ぎている。 加害者は、広汎性発達障害なのか、人格障害なのか、専門家の意見が分かれており、裁判での鑑定では人格障害だと判断されている。したがって、加害者が広汎性発達障害だとの断定はできないし、鑑定意見に従って「人格障害」と考えておくべきだろう。 しかし、この本では広汎性発達障害に関する論述が非常に多く、本来、「仮定」の議論のはずなのに、加害者が広汎性発達障害と関係がありそうな印象を与えてしまう。加害者が広汎性発達障害ではないとすれば、広汎性発達障害に関する記述はこの事件とは関係がないことになる。広汎性発達障害に関する認識を広める目的であれば、わざわざ凶悪事件と結びつけて書くべきではない。 もともと広汎性発達障害は犯罪とは関係ないのであり、ほとんどの人は事件を起こすことなく生活している。加害者が広汎性発達障害だと断定されていないのに、凶悪事件に関して広汎性発達障害について述べることは、「発達障害が事件と関係がありそうだ」という間違った印象を読者に与えるだろう。 仮に、鑑定書が述べるように加害者が人格障害者だとすれば、発達障害に関する記述は、いったい何のために書いてあるのか。 第4に、この事件を防止するにはどうすればよかったのか。 著者は、「精神面で障害のある人を孤立させてはいけない」と述べるが、これは発達障害を想定しており、人格障害に関してはほとんど研究がなされておらず、「お手上げ」というのが現状だろう。ほとんどの重大事件の加害者が社会から孤立しているのであり、「孤立」は発達障害者特有の問題ではない。著者は「発達障害があれば、孤立しやすい」と述べるが、発達障害があってもなくても、孤立しやすい人間は孤立する。人格障害者は孤立しやすく、日本やアメリカで人格障害者が増えている。アメリカでは人口の15パーセントに人格障害があるという見解があるくらいである。孤立を問題とするのであれば、発達障害者を問題とするのではなく、孤立しやすい人間を問題とすべきであり、ことさらに発達障害を問題とする必要はない。 また、「発達障害のあること」が孤立を招くのではなく、「日本の社会が孤立させやすい」ことが人間の孤立を招くのである。ユニセフの2007年の調査では、日本の子供の中で孤独を感じる者の割がは29.8パーセントであり、先進24か国中最低だった。オランダは2.9パーセントである。日本は他人と違った人間を受け入れにくい社会であり、個性的な人間が孤立しやすいのであって、「発達障害」だから孤立しやすいのではない。秋葉原の大量殺傷事件の加害者も社会から孤立していたが、今後、「○○障害」というレッテルが貼られるかもしれない。少なくとも、重大事件を起こすような人間は人格障害に分類される。しかし、それが犯罪の原因ではなく、「○○障害」にとらわれる考え方では、この種の事件を防止することはできないだろう。 犯罪は多様な要因から起きるのであり、発達障害や人格障害、行為障害が犯罪の原因ではない。万引を繰り返す少年は行為障害とされるが、行為障害があるから万引をするのではなく、万引を繰り返すような者を行為障害の1類型にしたのであり、「反社会的行動者」と言い換えてもよい。発達障害は生物的要因があるが、発達障害者で事件を起こす者もいれば事件を起こさない者もいる。その点は、発達障害のない者で事件を起こす者がいれば事件を起こさない者もいるのと同じである。つまり、犯罪との関係では、発達障害の有無は関係がない。 加害者のあまりにも劣悪な生育環境や人間関係のもとでは、偏った人格が形成され、些細な理由から事件が起きてもはおかしくない。歪んだ人格が形成された後に、例えば、「むしゃくしゃした」、「生きるのが嫌になった」、「何となく」などの理由から重大事件を起こすことは珍しくない。犯行の動機を聞かれても加害者自身が動機が「よくわからない」という事件もある。凶悪事件の加害者の多くが偏った生育環境で育っている。一見、「普通の子供」に見られる者が起こす凶悪事件についても、その生育過程を子細に見れば、相当に偏った生育環境がある。障害の有無は人格形成過程のひとつの事情でしかなく、障害について事件との関係でことさらに大きく取り上げても意味がない。かつてのブータンにはほとんど犯罪がなく、まして子供の凶悪事件は考えられない。発達障害者はブータンにも一定比率で存在するはずだから、発達障害の有無は犯罪とは関係ないことがわかる。人格障害者はアメリカに多く、ブータンに少ないのは、人格障害が生物的な原因によるものではなく、環境の産物だからである。 この事件を防止するために必要なことは、加害者のようなあまりにも劣悪な生育環境をなくすることと、犯罪の更生のシステムを確立することである。犯罪更生のシステムは対象者の個性に応じてプログラムを考えるべきであり、障害があればそれに応じて検討されるべきであるが、そこでは、障害は、人格や性格、趣向、癖、家族関係などと同じく、対象者の属性の一部に過ぎない。障害がなくても、例えば、「他人の影響を受けやすい」という個性の持主については、それに応じた慎重な更生プログラムや援助が必要であり、日本にそれが欠如していることが大きな問題なのである。人間の多くの属性の中で発達障害をことさらに取り上げるのは、「発達障害ー孤立ー犯罪」という図式的な思い込みがあると言われても仕方がない。 この事件は母親を殺した点で加害者の異常性が強調されやすいが、日本では親子間の殺傷事件は多く、親子間の殺人未遂事件や傷害事件のほとんどはマスコミ報道されない。また、複数の被害者の殺傷事件も日本では珍しくない。犯行の動機が解明できていない点が問題とされるが、そもそも、加害者の動機や感情が「わかる」ことができるのかということを再検討する必要がある。他人の動機や感情が「わかる」とは共感性であるが、ひとりひとり人間は異なるので、他人の行動をすべて理解できるとは限らない。異常な人間が増えれば、理解不能な行動も増える。 一般に、凶悪事件の動機を「理解」できれば、人々は安心し、理解できなければ社会不安を招く。「人を殺してみたかった」、「誰でもよかった」という事件では、加害者に「○○障害」というレッテルが付くと人々は安心する。ブータンで犯罪が少ないこととの対比で考えれば、事件を「加害者の異常性」や「障害」(人格障害や行為障害を含む)に解消させて安心するのではなく、この種の事件が珍しくない日本の社会の異常性にもっと不安を感じる必要がある。犯罪の防止のためには、個人の障害や人格のレベルを超えて、社会、政治、経済、教育、文化、思想など、より大きな視点から考える必要がある。
寄り添おうとする意志
貫かれているのは「彼」に寄り添おうとする意志である。障害というレッテル貼りに甘んじて「分かり易さ」に陥ることなく、取材者(著者)の深い試行錯誤、社会への問いかけがさりげない文体で、鋭く記述されている。 現在、「特別支援教育」(しかし、いったい何が「特別」なのだろうか?)があたかも流行のように勧められているが、この教育を展開していくうえで、いったいどんな姿勢・アプローチが不可欠となるのか、そのヒントが満載されてもいる。 また、労働現場に限らず、あらゆる場での「セイフティネット」が、この日本社会において崩壊寸前にあるといことを実感させると同時に、その崩壊に立ち向かおうとしている様々な人々の実践も描かれていることは一つの希望でもある。 私はこの本により、教育の原点を猛省させられた。
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(編集)
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ジャンル内ランキング:4109位
カスタマーレビュー数:4
【
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】
家族とハイエナ
文庫本には、その後の概況の報告(判決まで)と主人公「先生」の写真が載っている。 ソフトカバー版を読んだ人には必読だろう。 「カーテン屋」の件が決め手となったらしい。 本書の「先生」の写真を見ると実際人間が怖くなる。どこにでもいる初老の紳士にしか見えないからだ。人間不信になりそうだ。 「先生」の写真はネットで見ることもできる。正面の顔写真だが、これは本書の写真の印象とかなり違う。確かに「顔は雄弁だな」と思わせるものがある。 ハイエナのようなこの男の犠牲者はいったい何人にのぼるのか。著者や後藤も知らない犠牲者もいるのではなかろうか。 「先生」以上に暗澹たる気分にさせられるのはカーテン屋の家族、とくにその娘の挙動だ。 カーテン屋にも愛してくれる両親が、かつてはいたのだろうか。
死刑囚は果たして冤罪か?
一人の死刑囚を追った力作長編。再審開始、冤罪となれば続編も予想される。検察、裁判所のミスだけに終わらない現在の裁判員制度また、メディアにも疑問を投げかける作品。
これから雑誌メディアになにができるのか
終盤、「先生」と後藤の写真が出てくる(文庫版で加えられた章なので、単行本では掲載されていないと思われる)。 それまで、先生と共犯であった後藤の供述から、二人が犯した殺人の数々を身震いしながら読んできた読者は、 後藤の想像通りの任侠顔と、先生の「普通のおじさん」然とした佇まいのギャップに驚かされるだろう。 ある人物の周りで、続々と人が不審な死を遂げている。不審な点は多いが、殺人と決定づける証拠もないので、警察も簡単には動けない。 共犯であった後藤の告発を受け、雑誌記者がほとんど一人で事件を掘り返し、警察を動かす。 連続殺人事件のドキュメンタリーだが、一人の死刑囚の告発から、警察の力も借りずに証拠も不十分な殺人事件を立件するまでの取材は気の遠くなるような作業だろうが、雑誌メディアが持つ力への信頼と自負が、著者を動かしている。 インターネットで多くの情報が無料でリアルタイムに配信される時代、時間をかけて足で稼いだ、記者クラブも経由しない不安定な、それでも社会を動かす情報を発信できるのは、雑誌メディアのみがもつ武器であろう。 本件のような、闇に埋もれて世間からも忘れられた事件を、一件一件掘り起こすのは、どれだけネットに情報が氾濫しても、長年足で事件を追いかけた著者のような人間にしかできない。 著者の雑誌記者としての矜持と、雑誌メディアへの危機感が、凶悪犯罪を白日の下に晒した。敵は凶悪連続殺人犯でもあり、記者クラブメディアやインターネットでもあった。 その意味で、著者自身の雑誌記者としての葛藤を追体験できる、すぐれたドキュメンタリーでもある。 真に「凶悪」に対峙できるのは、デジタルツールではなく、強靭な精神と足腰である。つぶやきではなく咆哮である。 解説で佐藤優が紹介する、おしぼり一枚で看守と交渉を優位に進める囚人の話は、唸らせられた
ドストエフスキーの小説よりはるかにすごい迫力、最後まで読み切らずにはいられない
白熱のノンフィクション、これほどすごい内容のノンフィクションは滅多にない。これほど興奮しながら読んだ本もあまりない。 獄中の元ヤクザの死刑囚が告発した「上申書」、これがついに警察を動かし、警察の執念の捜査によって、のうのうと市民生活を送っていた"先生"とよばれる真の凶悪を追い詰め、逮捕起訴し、判決が下されるまでのストーリーが、この文庫版で完結した。単行本では未完に終わっていたストーリーが文庫版で完結したのだ。 そしてこの獄中の凶悪犯の告白を聴きとり、徹底的な裏付け取材を行った上で雑誌記事にし、警察を動かしたのは、「新潮45」という月刊誌の編集記者・宮本太一氏(現在編集長)であった。雑誌メディアの底力を天下に示した力作である。 「事実は小説より奇なり」、などというと陳腐に響くかもしれないが、このノンフィクションはドストエフスキーの小説よりはるかにすごい迫力をもっている。 それは事実のもつ重み、探り当てた真実の重みであろう。文庫版ではじめて読んだ私は、この事実のもつ迫力に圧倒され続けた。 自ら手を下さすに人を殺させ、人の死をカネに換えてきた錬金術師、"先生"。この存在には、何か得たいの知れない、人間悪の化身のようなものを感じる。 しかしそれはサイコキラーではない、快楽殺人でもない、なにかしら人間として底が抜けているというか、人間としてのタガの外れた知能犯としての姿を見いだすのである。この男はいったい何者なのだ、と。 しかし、事件はすべて解決されたわけではない・・・ とにかく、結末などいっさい知ることなく、最初のページから読んでみるべきだ。 間違いなく、最後まで読み切らずにはいられない本なのだ。
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とても教科書のような反応はできなくなる。
よくつらい事件なんかが起きたときに、 "事件関係者"の人がTVのインタビューなんかに答えて、 「本当につらいです…グスッ」 とか、答える場面があるかと思いますが、 この本を読んでそういう画一的な、 教科書みたいな反応で自分をよしとできる人は おそらくそういないのではないかと思います。 僕にとってこの本はTHE 未知、というかんじで、 教科書には載ってなかった(「にんげん」にすら載ってなかった) 知識がこんなにあったのか、という衝撃を受けました。 本物の幽霊をみてもこれだけ衝撃を受けることはないかと思うぐらい、 この本に書かれている、「社会的な幽霊」の人達の姿は悲痛を通り越して衝撃でした。 本当に日本は「ないこと」になってることが多い国ですね。
人間社会の吹きだまり
とにかく哀しくなる 最初のうちは怒りだったものも あまりにもやるせなくて哀しみにしか行き場がなくなる それは行政の福祉の目が行き届かず、それが故に罪を犯さざるを得なくなる、という障害者の実態にもあるのだけれど それよりも彼らも人間であり、どんな人間も持ちうるその陰の部分が、彼らの場合は直接「罪」につながる、ということだ たとえば性的快感を求めて身体を売る知的障害者の女たちとか… それはどんな福祉の手も解決し得ない問題だろう また周囲の哀しい人間たち レッサーパンダ男の妹… 彼女の人生は、ほんとうに最後の最後までまるで陰の部分だけを負わされていたようなものだ 行政の不備 人間の傲慢さと偏見 社会の未熟さ そういったマイナスのものが全てからみあったあまりにも哀しい事件たちだ
障害者犯罪から見た福祉、更生保護の貧困
1.内容 当然のことながら、障害者も人間、不幸にして犯罪を犯すことがある。また、当然のことながら、犯罪を防ぐには、福祉や更生保護の充実も欠かせない(はずである)。著者は、刑務所で犯罪を重ねる障害者の存在を知ったが、取材してみると、障害者が福祉とつながっていなかったり、刑事司法全般において障害者をないがしろにしている現実があった。障害者が犯罪を犯さないように、仮に犯罪を犯してもきちんと言い分を聞けるように、福祉や刑事司法全般が問われている。 2.評価 誰か書いていたが、「評価の難しい本だ」。軽微な犯罪に絞ればいいと思う反面、殺人罪なども取り上げないと障害者の置かれている状況の全体像が把握できないと思うからである。第6章のように、あまりにも「ろうあ者」(という障害者)に厳しいように読めるところもあり、賛否両論だろう(もっとも、第7章を読めば、著者の意図は納得してもらえるだろう)。私としては、(主に軽微な)障害者の置かれている状況に光を当てたことを評価して星5つとしたい。なお、最後に、当然のことながら、障害者=犯罪者ではないことを付言する(健常者と同じ)。
罪を重ねる理由
【累犯障害者】罪を重ねる理由 障害者であっても、罪を犯した人は、それを償わなければいけないと思う。 しかし、山本譲司・著「累犯障害者」を読むと、罪を犯した障害者について、償いを求めるだけではいけないという思いが強くなる。 山本氏は、日本の福祉行政について、こんなふうに書いている。 「私のところには、毎月何件もの、触法障害者、虞犯障害者に関する相談が舞い込んでくる。そのほとんどは、まず、福祉行政に連絡を取ってみたものの、全く取り付く島がなかったとのこと。これが福祉の実態である」 犯罪に手を染める障害者の中には、罪を犯す前に、福祉の手が差し伸べられるべきケースも多くあるそうだ。 福祉行政だけではない。 多くのメディアは、加害者が障害者であると分かった場合、報道に及び腰になる傾向にある。事件が話題にされることはなくなり、一般の人びとの関心は集まらない。 家族から見捨てられ、福祉行政との接点はなく、行き着いた先が刑務所であり、そこが安住の地だったという障害者もいる。 刑期を終えて、出所しても、彼らの居場所はない。そして罪を重ねてしまう。 偽装結婚や売春に関わる障害者のなかには、犯罪に手を染めているという罪悪感が薄かったり、犯罪に関わる過程で「誰かに必要とされた」と幸福感を感じていることもある。 障害者も、犯罪者も、さまざまな人がいるので、一括りにすることはできないだろう。 しかし、この本で書かれた事件や障害者たちの姿から透けて見えるのは、社会の冷たさだ。 「累犯障害者」は、これまで蓋をされていた触法障害者の実態を表に出した。 実態や問題を明らかにしたからこそ、それを改善するための手段も講じることができるにちがいない。
これがすべてです
私はソーシャルワーカーです。この本を読んで衝撃を受けました。 福祉で働いている方必読です。そして実際に一つ一つの問題を事例として検討してみてください。自分だったらどう解決するか。 そして現場のソーシャルワーカーの人、想像してください。 受け皿である福祉機関がどのような態度を示すか。 これらがスムーズに解決できる世の中になれば、今まで抱えていた福祉の問題は あっさり解決することが多いと思う。 問題作であるのは間違いない。しかし、多くの人に読んでいただき、目をそむけず、ひねくれた解釈をせず、 素直に、問題を受け入れていただきたい。行間を読み取っていただきたい。 福祉の業界の人ではなくても、見て見ぬ社会だけにはしていただきたくない。
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合法的に相続税を0円にできる!金融情報おそるべし
非合法で稼いだ金がどのように合法的な金に生まれ変わるのか、イメージではわかっているような気がしても、実際にどのような取引が繰り返されるのかを知っている人は少ないだろう。そんな、知っている人だけが知っているマネーロンダリングの実体を、さまざまな経済事件を題材にわかりやすく解説している良書。 アメリカが北朝鮮マネーを封鎖できた理由や、高度なマネーロンダリングを駆使していたと思われたライブドアが、実はただ行き当たりばったりなだけだったことがわかったりして、事例も興味深い。 驚いたのは、どんな悪党が行っているにせよ、マネーロンダリングの手段のすべてが必ずしも違法というわけではない、ということ。 むしろ洗浄そのものは(脱法行為もあるものの)、各国の法に則った形で行われている。たてえば、自分にとって有利な取引がA国では違法であってもB国では適法なのであれば、B国でその取引を繰り返していくことで、いつの間にか汚いお金もきれいになってしまうし、租税回避だって可能だ。 これはまさしく、著者が主張するように「マネーは国の枠を超えてグローバルに動くもの」である所以だろう。 そしてそれらの方法は、別にミステリアスなものでも、技術的に高度なものでも何でもない。正しい知識と情報さえあれば、誰でも行えるものなのだ。 その意味では、本書のタイトルには、2つの意味がある。マネーロンダリングに関する知識を教えてくれるという意味での「入門」、そして、誰でも実践できそうなマネーロンダリングの技術を教えるという意味での「入門」である。 自分の資産では、租税回避のためにマネーロンダリングをする必要は感じられないが、バカ高い日本の相続税などにうんざりしている人は、ぜひ本書をひもといてみてはいかがだろう。 なんと相続税を0円にする方法が紹介されているから。
お金の流れを制するものが権力を制する。
お金というのは怖いものだ。お金の集まるところに権力と陰謀が渦巻く。その例が身近な日本のマネロンから始まって世界にひろがり、最後はアルカイダの事例で説明されている。結局トップの志はどんなに高くても、お金の集まるところで組織が大きくなったら腐敗はさけられないということか。 資本主義における権力というのは、結局、お金の流れを支配することに尽きるのかもしれない。それにつけてもアメリカはすごい。コルレス口座を支配することで世界のお金の流れを支配できるなんて知らなかった。アメリカがどんな犠牲を払ってでもドルの覇権を守らなければならないこともうなずける。おまけにSWIFTの記録(世界の送金の記録)をアメリカだけが閲覧しているなんて、その徹底したやり方には脱帽する。資本主義の本家本元でお金の扱いに慣れている人たちがたくさんいて知恵を出し合っているのだろう。 リーマンショック以来、アメリカの足取りはおぼつかないが、アメリカはこのまま何もせずに、こけちゃったりしないかもしれない。アメリカはやっぱりアメリカか。
作家の手になるマネーロンダリング入門書
作家の手になる入門書。おおよそのことは分かってるつもりだったはずが、全然知らなかったということが よく分かった。ドル預金をするとそれはニューヨークの銀行口座に金は移っている、こういうことも知らな かった。 地球的規模で動く闇の資金がどう流れていくかがいくつかの事例を基に書かれているし、日本の身近なマネロン についても具体的な例で説明がある。形式的にきっちりと書かれた教科書もいいが、作家が事例を通して説明すると頭のなかで想像しやすいものになるということがよくわかった。 スイスの銀行の守秘の態勢のこと、国際的な租税回避のことわりと話題に上りやすい事柄についても概要が わかるようになったし入門書としては充分な知識を得ることができる。
マネーロンダリングを理解する基本書
本書は、実際に起こった金融事件を取り上げることにより、マネーロンダリングの仕組みを自然に理解できる書物である。 一般庶民にとって、マネーロンダリングはマフィアか大富豪が行う、よくわからない闇の中の秘め事である。その良くわからない秘め事を、マスコミで騒がれた事例、たとえばカシオ詐欺事件やライブドア事件などを題材に解説している。中でも、北朝鮮との関連が指摘され、2000年に米財務省がマカオの民間銀行に対する金融制裁を発動した背景の説明は、国内金融を理解する上で非常に有益である。 また、バチカンや911テロとマネーロンダリングの関係にも言及されており、興味深く読める。そして、最後の章では、マネーロンダリングが、マフィアか大富豪だけが行っている行為ではなく、一般大衆が日常的に行う可能性があるこういであることを示唆している。それまでの章は、法人などの組織単位でのマネーロンダリングの話が中心であったが、最後の章では個人のマネーロンダリングの話しが中心である。近所に住む在日外国人が海外送金を行っていれば、利用する業者によって、マネーロンダリングかもしれない。 著者の小説「マネーロンダリング」も併せて読むことにより、マネーロンダリングが少しは身近に感じられるであろう。(2009 7 8)
十分な内容
一応金融機関に勤めており、研修などがあるんで、それなりに知ってはいたものの、ここまでの知識はなかった。なかなか外国為替の仕事でもしてないとこれほどまでに理解はできないんじゃないでしょうか。とりあえず、買って読もう。
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誰もこの洗脳師には抗えない。
当時報道規制されたこともあり多くの日本人がその詳細を知らぬまま風化しかけていた事件。 私は新潮45の短編でおおまかな全体像は把握していたのだが。。。 〈読む前〉 ・なぜ誰も逆らうことなく殺しあったか ・なぜ(本家よりは世間体に縛られないであろう)婿入りしてきた体格のいい元警官まで逆らえなかったか 〈読後〉 ・残念ながら逆らえなかったのも無理はない この松永と言う稀代のワルと不運にもかかわり合いを持った時点で緒方家は全滅する運命だったのだと思わざるを得ない。あらゆる状況を鋭い洞察力と臆病なまでの警戒心、揺るぎない実行力で打破していくこの男の前ではどんな人間であろうと時を待たず奴隷にされてしまう、そんな迫力を感じた。校内弁論大会を中1で征し、安物布団を高値で売り付けて三階建ての自社ビルを建てた男に口論で勝てるはずはない。まして洗脳に関する研究者の書籍を熟読しどうやったら人を効率的に操れるかのみを長年に渡って研究し実践し経験を積み上げてきたプロの人形使いだ。きっと誰であろうと言葉巧みにいつの間にか蹲踞の姿勢で乳首にワニクリップが取り付けられ、通電によって思考停止状態にされるであろう。 もし自分がこの現場にいたら、、、読者は皆必ず想像すると思う。私はあらがえる自信がない。 ではこのような超危険人物からどうやって身を守るか。これはもう初期段階で逃げるしかない。関わりが深くなるほど弱味を握られ共犯に仕立てあげられ泥沼にはまりこんでいく。我々読者がこの本から得る教訓は、接近してくる人間をいかに早い段階で悪人と見抜くか、もしファーストコンタクトで見抜けなくても違和感やいかがわしさを感じた瞬間にすぐ逃げる嗅覚を普段から養っておく事だと思う。 緒方家は最初から純子を人質にとられていた。最初から命綱を握られていたのだから全滅も不可避であったと思わざるを得ない。不幸にも亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りします。
この本でストンと落ちた。
この事件について触れた本を初めて読んだのは、約6年前。 そこには、緒方純子が自分の家族を殺すに至ったのは、 松永 太と緒方の実母との男女関係が原因… という筆者の憶測が書かれていました。 例え、実母が自分の内縁の夫と関係を持ったとしても、 家族を皆殺しにするほどの殺意になるのか…? 本書は、この疑問を、すっと解いてくれました。 解いてくれただけではありません。 すさまじいDVは、人の精神を破壊すること。 20年という長きにわたって松永から虐待を受け、 支配され続け、自分の家族を自分の手で殺し、 解体しなければならなかった彼女こそ 真の被害者だと感じました。 そして、サイコパスは、私たちのすぐそばにいること。 本書には、精神科医の岩波 明氏による解説があり、 主犯の松永は間違いなくサイコパスだと記されています。 この事件を初めて知ったとき、私を含めほとんどの人の感想は、 「なぜ誰も逃げ出さなかったのか?」だと思います。 しかし、松永のような史上最悪のサイコパスにからめとられたら、 逃げ出すことは不可能だったのだろうと本書を読んで実感しました。 他の皆さんのレビューにもあるように、 本書は事件が事件だけに、読むのがためらわれる内容が続きます。 ですが、最後には、ちゃんと「救い」があります。
痒いところに手が届ききっていない
とくに純子が松永から逃げるくだりの書き方があいまいでわかりにくい。 純子は松永から要求された金を稼ぐために?(この時点ですでに逃走するつもりなのか、金を稼いで松永に渡すつもりなのかをはっきり記述しておくべき)九州を出て、大阪辺りで働こうとするが、ここで疑問がわく。「ん?大阪で働く…って、九州を離れてそんなことをして鬼畜松永が黙っているものなのか?」 読み進めることにより、実は逃走の意志が成り立っていたことがわかる。 虐待の場面でも、どういった流れがあって、松永が今まで優しくスマートに接していた相手に豹変したのか、会話の流れなどを書けなかったものか。 著者の構成の弱さはあるが、実際にあった虐待のひどさは信じられないような内容。 虐待死させられた人々は、女子はともかく、体力を奪われていない段階で男は抵抗できずとも、例えば、スキを見て思い切りふっ飛ばして逃げるなどの行動には移れなかったものか? 悲惨な結果としてそれができなかったわけだが、それをさせないぐらい、松永の威圧感というのは強かったということか? 松永が豹変した時、被害者とどんな会話の流れで豹変したのか?これもいまひとつ書かれていない。 詳しいようであと一つ二つ足らないが事件の全貌は掴めるかも。 しかしながら、この事件、興味本位で読んでいてなんだが、腹が立つ。
恐ろしい事件です
恐怖は人間心理を支配します。 事件の事はテレビの報道で知っていましたが、断片的なものでした。 この本には事件の詳細が書かれてあり、家族同士でお互いを殺しあうようになるに至った経過がわかりました。 事件自体は通常では理解できるものではありません。 しかし誰もが巻き込まれる可能性はあると思います。 防ぐことも可能だと思いますj。
遺体なき殺人
自らも監禁されていた少女が警察に保護されたことで発覚し事件の概要が明らかになった。 マンションの一室で監禁生活の中、電気ショックによる虐待に加えて食事・睡眠・排泄の制限を与え奴隷のように扱われ、家族同士殺し合い遺体を解体までに至った連続殺人事件。 著者の裁判傍聴や被疑者との面会・手紙の交換などによって事件の真相や細かい経緯や心理など知ることができる。
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