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   ノンフィクション の売れ筋最新ランキング   [2010年03月18日]
2010年03月18日(木) ノンフィクションの第1位は 『世界権力者 人物図鑑』!
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世界権力者 人物図鑑
副島 隆彦  
¥ 1,575(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:43位  
カスタマーレビュー数:16

くちコミ情報
日本を良くしようとする熱い思い
 副島さんの本を何冊か読まれた方は、きっとこの本を買うでしょう。 副島さんは、日本が米国の一部の人達に操られてきた事実を多くの 日本人に気づいて欲しいのだと思います。  日本の政治も変わり、少しずつ隠されてきたことが明らかになり、 新聞、TV等で報道していることが必ずしも本当の真実とは限らない ことをインターネットを介して多くの日本人が気がつき始めています。  一部の悪い人間が自分の利益のために政治と国を操り、悪事を行い 戦争を起こして懐を豊かにし、世界を思うままに動かしている。 そんな人達に易々と利用されてはなりません。副島さんの本を読まれた ことのない方も他の本と合わせて是非読んでください。 前の植草さんとの共著の際は、店頭で本を売れないようにするための 妨害があったという話を聞いています。日本のために、植草さんと 共に更なる活躍を期待しています。
面白いけど
「悪人」とか「善人」とか、安直なレッテル貼りが多く、 事実関係の記述も、時折トンデモな内容が根拠を明示せずさらっと書いてあり豪華な割に軽い印象を受ける。 著者の人物や思想について予備知識がある人は楽しめると思うが、 そうでない人には、豊富な写真による図鑑なのか、著者の主張なのか、エンターテイメントなのか よく分かりませんでした。 一読して「客観性」に比重が置かれていないことはすぐ分かるので、分別のある人なら、 読み間違えることはないと思いますが。 名前だけ知ってる有名人の写真が多く見られるので、 近代の政治経済に興味がある人には、資料的価値は大きいと思います。
米大統領選は、トップを選ぶ選挙ではなく、部下を選ぶ選挙であるということ
ロックフェラーやロスチャイルドと聞くと、ああ、陰謀説ねと一蹴してしまいがちであるが、フルカラーに巨大写真で迫られると、それが現実のものとして親近感が湧いてくる。メール交換でしか知らなかった人に初めて会った時のような感覚だろうか。写真のもつ訴える力を強く感じた。写真の補足のように書かれている文章も分かりやすく、いわゆるB層にも理解できるような内容だ。次の(ロックフェラーの部下としての)大統領がヒラリーと自信たっぷりに言い切るなど、歯切れもいい。25番目にほぼ悪人扱いで紹介されている、シカゴ先物取引市場(昨今の金融恐慌の元となったデリバティブ取引の総本山)のトップのレオ・メラメッドという人の写真を見たのも初めてであるし、この人がナチス迫害時に杉原ビザによって日本経由でアメリカに渡った人であることを知るに至り、歴史の巡りあわせの面白さを感じた。全体を通して、理系的な知性に裏打ちされた、日本を含む世界の権力構造の体系的な表現が素晴らしく、著者の暴き系政治経済学者としての側面が強く現れた作品であるといえる。
神はなぜ・・・
あまりのショックで,食欲がなくなりました。 小さい頃、想像した悪魔の顔みたいな写真がありました。 人間の善を信じて、まじめに生きていることが、虚しくなりました。 神はなぜ、そのような世界を放置しているのだろう・・・ 著者の方に、解説を、詳しく書いていただきたいと思いました。 こういう世界で、私たちは、どう生きてゆけばよいのでしょうか?
凄すぎる副島本
本屋で読んで驚きました。何だこれは!? 陰謀論をぶっ飛ばす内容で、やはりこの著者はただ者ではない、と畏怖を抱きました。 この本を本気でお勧めします。わたしたちが生活している日本と日本国民を食い物にしている「ワルい奴ら」が満載です。オールカラーの写真と解説で、大きなインパクトがあります。


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澤地 久枝 中村 哲  
¥ 1,995(税込)
一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。
ジャンル内ランキング:227位  
カスタマーレビュー数:3

くちコミ情報
大きな愛に包まれたインタビュー
 本書は中村医師へのインタビューに、澤木氏によるペシャワール会活動経過の記述が交互に織り込まれる形になっています。この本は二つの意義があると思います。一つは中村医師の考えをより深く知ることが出来ることであり、もう一つは中村医師以外の人の手によって、しかも史実を世に伝える作家によってアフガニスタンの真実が世界に伝わることです。    何故、中村医師がこの困難な事業を持続することができるのか、原動力となっているものを伺うことが出来ました。特に印象に残ったのは、医師のバックボーンとなった遠賀川の流域の人を分け隔てしない気質であり、「宗教の共通性」で述べられている崇高な精神です。医師は「神聖さの根源は人が語りえない奥深いところで輝いている、何かしら人の超えてはならぬ神聖な空白地帯を、その地域と時代を共有できる形で戴いている」と述べられています。医師は、アフガニスタンの貧しくも敬虔に生きる人々の中に、論語や聖書を学んで得たと同じ大事な生き方を観、それを守ってこられたのだと思います。そして用水路が出来、何十万人もの命がまもられました。    アメリカをはじめとする西欧諸国の間違いは、「神聖さの根源」から違った形で出てきている文化を認めないで、自分たちの文化や民主主義を武力で押しつけていることです。さらに毎日のように住民の命が奪われていることです。インタビューから残酷さが伝わります。いまさらにアメリカの過ち、それに追随した日本の過ちを思います。この戦争をどうして世界は止めることができないのでしょう。この本が多くの人に読まれて、反戦の声、アフガニスタン支援の声が広がることを念じます。    伊藤さんの事件の時は悲しく、「信頼」が裏切られたような思いで衝撃を受けました。医師は、「暴力が敵だ。暴力は私たちの心に潜んでいるのであります」と会報で書かれました。ダライラマ法王の「敵は自分のうちにある」という言葉と同じだと思ったのですが、その敬虔な姿勢が、アフガニスタンの人々との信頼を維持し、平和をもたらしているのだと思います。  中村医師を応援できることは幸せです。本書を出してくださった澤地久枝先生に感謝いたします。
理念の空中戦はなし
2001年の9月11日に対テロ戦争宣戦布告いらい、テロ対策という言葉に世界中が金縛りになってしまうことに、なんとか有効な抵抗ができないかとあれこれ試みている澤地さんの試みの一つだと思う。中村さんというアフガンでずっっと井戸掘りをしてきた 現地ではどんなに大きな仕事をしてきても日本のマスコミではほとんどとりあげてくれない中村さんについて作家の得意の訊き方でその家族の像がうかびあがってくる。子供の頃の家にはいろんな人が泊まっていった。旅芸人一行は お礼に薪割りを申し出たけれど割るべき薪もない生活だったが、一行は新しい薪の山を残していった。どこからこれが降ってきたのかは本を読んでのお楽しみだが、こんな対談ででもなければ知ることもない 理屈でなく 行動の積み重ねの上に今の中村さんの活動があることが分かる。 アフガニスタンの井戸掘りの支援に入ってきた現代の若者たちが、具体的な実践を重ねた結果変わっていく様子を「もう理念の空中戦はなくなります」と評する中村氏。理念の空中戦が盛んだった我が学生時代に人気のあった滝沢克己教授の学生だったということも親近感が沸く。小泉内閣の自衛隊アフガン派遣に「有害無益」と国会ではっきり指摘した中村氏をこんなかたちででも紹介する本がでたことがありがたい。行動の人は得てして自分のことは語りたがらず、良きインタビュアーを得て アフガニスタンの今の状況にテロ殲滅の空爆の位置からでない眼を向けさせる一冊。
何者にも代え難きカリスマの人生
 アフガニスタン、かくも危険な地で無償の活動を行うのは、左派系か宗教関係者かと思っていたが、あながち外れでもなかった。父親は社会主義者で本人はキリスト教徒だそうだ。  だが、しばらく読み進めるとそのような色眼鏡が間違えであることに気づく。  25年も向き合ってきた厳しい現実は、抽象的な理念を覆すには十分であったろう。中村氏はとても実務的な人だ。  テレビなどでは中村医師と呼ばれることが多いので、ペシャワール会というNGOも医療的なものだと評者は思っていた。医療もやってるが、現在の主な活動は水路建設だという。中村氏が造った水路は3000ヘクタールの沙漠を緑地に変え、そこに二十数万人の人が生活している。  評者はNGOに自己犠牲を強いるのは嫌いだ。人々への貢献を評価すべきだと思う。二十数万人の生活を変えた中村氏の功績は素晴らしい。  その費用を賄ったのは16億円の寄付金である。ODAや自衛隊の派遣費に比べればわずかな金額だ。資金効率の極めて良い国際貢献だと思う。  日本人スタッフの一人である伊藤氏が殺された時には、国内マスコミから「治安に対する認識の甘さがあった‥」と叩かれた。しかし中村氏も伊藤氏も危険を十分認識した上で、命を賭して活動を続けていたのだ。JICAの殉職ではこうはならない。マスコミのNGO=夢想家と軽んじる視線を感じる。  中村氏はもう60を越えたが、後継者がいないという。わかる気がする。部族社会のアフガンでNGOを統率できる、中立で信頼できる人は、残念ながら半生をアフガンの為に尽くしてきた外国人の、中村氏しかいないのだろう。  日本はこの希代のカリスマの、信頼を傷つけてはならないと思う。  本書はNGOの活動と中村氏の人生をカバーする物で内容に不足はない。  ただ、対談という形を取ってるせいか、関連した情報がばらけており把握しづらい。  また澤地さんの「今の若者は‥」という話はあまり必要ではないと思う。


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内田 樹  
¥ 777(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:292位  
カスタマーレビュー数:56

くちコミ情報
著者も編集者もゆるゆる状態である。
新潮新書は「バカの壁」以来、聞き書きがお家芸なのかもしれないが、本書も多忙な著者の例にもれず口述筆記のたぐい。それにしても「まえがき」に、「最初にお断りしておきますけど、本書のコンテンツはあまり(というかほとんど)新味がありません」、「最初の論件に入る前に、さらに二三お断りしておかなければいけないことが」、「もう一つ予想されるご批判は」云々。本文に入っても、「もう一度申し上げますが、この本には、ほとんど創見といえるものは含まれていません」、「何度も申し上げますけれど、この本にはみなさんが期待しているような『新しい情報』はありません」云々。前置き、言い訳の連発である。内田樹の本は20冊近く読んでいる。意外な視点に目からウロコ状態になることがしばしば。しかしブログをもとに本にするにしても、口述にしても、編集作業がいい加減なものがあまりにも多い。著者も編集者もゆるゆる状態である。
辺境論の偏狂論は、みな偏狭論だ。
この本を見て、思いついた言葉がある。 辺境論の偏狂論は、みな偏狭論だ。 世界に広げよう「へんきょうろん」の輪。 日本が辺境だからこそ、いかなる文化も受け入れられる柔軟な文化になったことに感謝。
なんだかなあ・・
前半は日本が辺境であることの理由を歴史的観点からこれでもかといわんばかりに徹底的に追究し、スリリングであった。しかし後半(「機」の思想)からはだめだ。辺境論をもっと執拗に多角的に展開してくれるものと期待していたら、話があらぬ方向へ飛んでしまっている。辺境はどこへ行った? 書くことがないから、あり合わせの原稿を持ってきてつなげたようにも見える。がっかりである。新書大賞とやらをとった本らしいけど、審査員のみなさん、本当にこの本を最後まで読んだのでしょうか?
辺境をキーワードに、過去の日本文化論を再編
 中央公論社の「新書大賞2010」で大賞を受賞した、というので読んでみた。  著者のいう「辺境」とは、大陸の端っこにへばりついているという地政学的な絶対的条件から必然的に生じた日本人の思想的他者従属性をいう。この従属性は日本人に染みついたもので、例えば阿部謹也は日本人のありようを「世間」というキーワードで論考した(「世間」とは何か (講談社現代新書))が、判断の基準を自分自身ではなく他者や、場の空気に求める感覚は欧米人には一般的ではない。らしい。  また司馬遼太郎は、日本は文明を生み出さない、といったが、そのメカニズムは語らなかった。しかし本書のキーワード=辺境を使えばそれも説明できる。日本人は模範に追いつくことが習い性になっていて大得意だが、いざトップに立って模範を失くした瞬間に無能と化す。だから文明を発信することができないのだ、と。  自分自身のなかには何もオリジナルなものを持たず、だからこそ逆に「師から学ぶ」ことだけは世界で最も上手であった。師から学ぶ、という学びの仕方のことを日本では「XX道」という。これも欧米にはない日本独特の方法論だと著者はいう。  著者自身が言うように、オリジナルな新しい知見というのはないかもしれない。が、「辺境」をキーワードにして過去の日本文化論を再編したところに大いなる意義があると思う。全部読みこなすには哲学の素養もある程度必要だが、わかるところだけ読んでも十分に面白い。なるほど、大賞の理由がわかった。
売れてる、けれど。
新書大賞を受賞したそうで、それで思い出しました。 『先生はえらい』と『街場のアメリカ論』と『街場の教育論』と『下流志向』とを、 “辺境性”をキーワードにシャッフルした本…だと思います。 内田本をそこそこ読んでいる者にとっては、これといった新鮮味もなく、 ちょっと肩すかし。 同じ内容が書かれていても、これまでは気にすることもなかったのですが、 今回は「これ、読んだことあるなぁ…」と、正直退屈してしまいました。 日本(人)論としての出来不出来については、それを論じるだけの力量もないのでスルーしますが、 本書の売れ行きをみると、日本(人)論になると途端に熱くなる特性(=辺境性)に関する指摘は、 図らずも証明されてしまったのではないか…と。 内田本好きにとっては、物足りない、そんな本でした。


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¥ 756(税込)
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カスタマーレビュー数:13

くちコミ情報
知識が見識にまで高まっている好例
1章の”時空を超える視界”では、現代の日本人がいかにアメリカ型のものの見方に染まっているかを、ロシア、中国を通したいくつかの事例で立証している。 →アメリカ型のものの見方からいち早く脱却し、日本的なものの見方を確立しなければ、真のアメリカとの対等な関係など成立しえないであろう。「アメリカを通してしか世界をみていない」という自覚を持ち、民間レベルでもグローバル領域にに関与していくことにより、新しい日本の視点がひらけてくるのだろう。 2章の相関という知では、大中華圏、ユニオンジャックの矢、ユダヤネットワークをはじめとするネットワーク型の視点で世界を再構築している。 →相関知という視点自体はビジネスマンならだれでも無自覚に行っているものだと思う。得意先の○さんと○さんは、同じ大学出身だから仲が良い、○さんは前職が○○だから、××な意見を持っているだろう、といった類のものである。これを国というマクロの単位で行えるのは著書自身が、再三再四述べているように、鳥の目虫の目を持って情報を分析し、全体知へと体系化してきてからにほかならない。 3章、4章においていよいよ本論 日米中の三カ国関係、かけ橋論、東アジア共同体、シンクタンクの必要性と具体的なマクロ領域の提言、個人レベルで知を志すための具体的な提言が続く。 →現在の民主党の迷走した外交戦略とも重なるため、マクロレベルの提言は若干空虚なもののようにも思える。 しかし、後半部の個人レベルでの提言として、”ag ee to disag ee”という姿勢を持つこと、ある事実に対して感情を育むこと、鳥の目と虫の目の必要性、マージナルマンという生き方のすすめ等、知を志すために著者が読者に覚悟を問うてくる姿勢は非常に迫力に富み、胸を打たれる。 著者の見識は常に取材した事実や、歴史的事実から昇華されており、まさにグローバルという概念の何たるかを丁寧にわかりやすく教えてくれる。だから、読むだけで、今まで見えなかったものが見えているような気になれる。これからも、何度も読み直していきたい。
政治経済を動かすインテリジェンスの解読法
 著者の文章は新聞や雑誌で読んできたので、その碩学ぶりとリベラルな思考様式にはかねてから敬意を抱いていた。本書を拝読して、この本には著者の半自伝的な思索の成果を集大成し、まとめられたものである。院生時代のフィールド・ワークを体験し、机上の学問では見失われる真実の重要性などが如何に現実に対処するかを体得した。その後イランの石油コンビナート建設に関わり、イラン・イラク戦争で撤退、中東地域での体験から、ユダヤ思想の重要性を確認するためにイスラエルに留学するなど、その活動範囲はまさにグローバルに展開され、世界を俯瞰的にもミクロにも観察した体験から、空海の唱えた全体知の重要性をキーワードに、世界を理解する自らの手法を開陳した云わば寺島思考法のエッセンスを語っている。  そのワイドで柔軟な見方には、アカデミズムだけでは読み落としがちな現実社会に基づいた世界の読解法が展開される。世界で勃発する大事件の背後にある民族的思想文脈を大中華圏、ユダヤネットワーク、ユニオンジャックの矢など政治経済を動かすインテリジェンスの解読法を解説しているともいえる思考戦略のノウハウを語っていて面白い。示唆に富む1冊である。
学生は必読!休み中に必ず買って読もう。
日本的先入観の枠をはずして考える・物事を的確に見るための格好のガイドブック。世界の情報ネットワークの成り立ちについて概要を押さえることができる。特に、第四章の体験談は真に迫っている。高度な内容をコンパクトに誰にでも読みやすくまとめてあるし、手ごろな値段なので、若いビジネスマンや学生は必ず買って読むべし。
まさに目からうろこ=全く異なる歴史認識が存在することを教えてくれる
メディアやネットの発達で、膨大な情報にアクセスできるようになったが、 断片的な知識ばかりで、自分なりの世界像、歴史観、国際感覚は 実は何にも身に付いていない。わかったつもりでいるが、それは、 アメリカを通した見方の受け売りなのだ。 そんな例がたくさん紹介される。 例えば、ロシアには、1705年に既に日本語学校が設置され、 その後もさかんに日本と接触があった(ペリー来航の150年も前だ)ことや、 太平洋戦争に負けたのは、米国の物量にねじ伏せられたという認識が一般的だが、 「アメリカと中国の連携に敗れたことに目を逸らしてはならない」、など、 違った角度から見た歴史観を示している。 大中華圏、ユニオンジャックの矢、世界を変えた5人のユダヤ人(モーゼ、キリスト、 マルクス、フロイト、アインシュタイン)の話なども、たいへん参考になる。 無論、歴史観に絶対的な正解はないが、我々は、自らの歴史観を相対化して見る 視点が必要だということを教えてくれる。 賛成はできなくても、相手の主張の論点は理解した、というag ee to disag ee という姿勢を大事にしたいと思う。
分かりやすくて面白い、国際情勢を大枠で捉える入門書
上司から「読んでみる?」と勧められて読んだ本です。 「あまり興味のないテーマかも…」と思っていたのですが、読み始めてみると面白く、あっという間に読了しました。 日本が鎖国していた江戸時代、「漂流民」を通して、日本が世界に漏れ伝わり、関心を持たれていったことや、さらにその昔、エンジニアとしての素質も備えた国際人「空海」が、真言密教だけでなく、土木工学や薬学の知識も日本に持ち帰ったこと(日本中に空海が掘ったと伝えられる井戸があるのはそのため)……など、歴史の中にある世界と日本の関係から始まり、戦後のアメリカと日本の関係、台頭する中国と日本の関係など、現在の国際情勢に視点を移していきます。 こういう大きなテーマについて書かれた本は、長大で難しくなりやすいと思うのですが、この本はとても肩の力が抜けている感じで、著者の身近な話題からさらりと語り始めたり、「ユニオンジャックの矢」「ユダヤグローバリズム」「日米関係は米中関係」「分散型ネットワーク」といったキーワードを軸にしたりしながら、あっさりと読みやすくまとめています。 「世界を知る力」という概念は、どちらかと言うと後付けな感じで、「歴史の中にある日本、世界の中にある日本」をざっくばらんに解説しているという印象を受けましたが、とても分かりやすく、勉強になりました(こんな博識で明晰な先生の講義を受けてみたいと思いました)。 国際情勢を大枠で捉える入門書としてもいいかも知れません。


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前作の「ロスチャイルド」でも同じことが起きていましたが、5つ星評価の人が圧倒的に多数である割りには、内容がとても偏っていて一般受けするものとは思えません。故意に評価を上げようとしているのではないかと疑いたくなります
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こういったことにも関心を少しもちたい
 大人になってから、何かみるときは、違う見地から  ものをみることも必要だと思っていたのですが  こういったものが、重要視される時代がついにきた  (きてしまったか。。)というのもあります。  水の件については、日本のものは安全だと思いきって  いたのでやっぱり何でも信用しすぎてしまうことは  危険だと思いました。  歴史における植民地支配なども、ただ読んでわかった  気になるより、恐ろしいことであるという認識の  ほうが大事だと思う。  時々自分がいつも選ばない本を読むことは  大切である、それを気がつかせてくれた本でもあります。  冷静にみる目を養うことも大事かもしれません。  
勘違い
著者の言うマインドコントロールは、それもマインドコントロールなのと「ハッ!」とさせるようなものです。 言われてみれば、そう思ってたかも。 もしそれが事実なら、どうしたらいいんだろう。 読みながらこう思うことがおおかった。 本来あった日本が、江戸が終わるころからその体制を「独立国」という名の下にいじられてきた過程が垣間見れます。 マスコミには出ない日本のよさを知ってほしい。 それだけでも、読むに値すると思います。 一生懸命が馬鹿を見る世の中なのは、それなりに理由があるみたいです。 日本の良さを改めて確認してください。怒りや不満の矛先が変わると思います。
10代の人達に読んで欲しい
自分自身まだ10代でまだまだ勉強不足なのですが、まずこの本を読んで今まで学校の授業等では当たり前の事だと思っていた事は背後にある強大な影響力によってねじ曲げられた物であるということを知りました。と同時に自分はいかに無知であったかを思い知らされました。この本の締めくくりはこれから我々 日本人がどのように国際社会における役割を担うのかが描かれていて 日本人としての誇りを取り戻すのにはまず、今 我々にかかっているマインドコントロールを取り除く事が大事だと叫んでいます。 こういう本がもっと同じ10代の人に知って欲しいと感じます。
全国の書店に、、、
この本を、全国の書店の店頭に並べて頂きたいですね。事実をみんなが知って良い国になればと思います。知り合いにもお勧めしときます。
マインドコントロール
一番の衝撃は、オウム真理教の裏で起こっていたことでびっくりした事です。 テレビ、新聞では知り得ない事実に大変驚きました。マスコミの報道も表があれば、必ず裏もあることも知り、これからの事件に対しても報道でしか知れないがよく考えてみようと意識がかわります。 現役の自衛官の方が書いただけある、お勧めの一冊です。


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後半はタイトルから少し乖離した感あり
前半はまさにモノづくりに対する熱意や信念といったところにポイントを置いた話が中心であり、面白くもあり、参考にもなる。 だが、後半は「シブすぎる技術」というより「泥臭いよもやま話」といった感じで、タイトルとの乖離があってうーん、、、となった。 赤字でもいい物をというところは賛否両論かと思ったりしますし、漫画ということで若干誇張もあるとは思う。 とはいえ、製造業の現場を知っていれば、「あ〜あるある」と思わず言ってしまいそうな話(設計と現場との衝突?や、職人さんの一言一言など)は読んでいてやはり面白い。 息抜きでちょっと読むのにおススメかな。
「今の日本を造ったのは政治家でも商社でもマスコミでもない・・それは中小企業の技術者たちだ」
テレビでよく見る「工場見学物」は「今日本の技術はこんなところまで来てますよ〜」的なものが多い。 それに対し、この本の基本スタンスは「ヤスリがけこそものづくりの基本」「六角レンチの回し方でそいつが何年目かわかる」とのことであり、確かに渋い。 機械を納品した時は「また一人、てしおにかけた装置が嫁入りしたってかんじですよね・・・・」という言葉も現場ならではの感覚なのでしょう。 単に愉快な漫画を読みたい人というよりも、中小企業の技術者たちの技と情熱を垣間見たいという人向けか。私は結構ジーンときました。
ギャグマンガ家が描いた事の独自性
古くは、村上春樹の「日出ずる国の工場」 労作、山根一眞の「メタルカラーの時代」 それをパクったNHKの「プロジェクトX」 それらの中で、「日出ずる国の工場」が 小説家に工場ルポをさせたらどうなるだろう という企画ものであるのに対し、こちらは、 それをギャグマンガ家にさせてみた二番煎じである。 こういう企画は、「先生、本業で行き詰まっている みたいですから、軽く流してやってみましょうか」 と言う具合の編集者の思いつきで 実現することが多いと聞く。 ところで、本著作だが、 取材が足りない 洞察力が足りない デティールがない 説明が足りない おまけにギャグマンガ家なのに 笑いがない の、ないない尽くし。 せっかく「敏腕編集!インコさん」 のような傑作があるのに本著作のせいで評価一転です。 「敏腕編集!インコさん」はわが家の本棚に、 本著作はできるだけ速やかに、BOOKOFFに搬入され 他の人の評価を待つことに決定しました。
取材が少ない
本の帯や紹介文から、色々な技術者への取材がメインだと思ったけど 実際には8割ほどは著者の体験談と過去の有名人の偉業紹介って感じで、 取材は初めの方に少しあるだけ。 取材費用が足りないっぽいような話が出てるけど もっと色んな方面への取材メインのものを期待したい。
製品に込められているもの
新聞の書評でこの本のことを知り早速読んでみました。 ネタが結構豊富で真剣に読んでしまいましたよ。漫画とドキュメンタリーの違いはありますが、NHKの「プロジェクトX」に趣旨は似ています。「プロジェクトX」は成功例を厳選していましたが、此方は、陽の目を見なかった機械開発や現場の技術屋さんたちの苦労話がたくさん盛り込まれています。日本の著名な発明家も紹介されていますが。 生産現場を訪れたことのない人は、製品はボタンを押せば自動的に機械から飛び出してくると考えている人が結構おられます。工場見学コース等は、そういう自動生産の”凄い場所”を見せるようにしていますからやむを得ないとも思いますが。 しかし一日工場で過ごしてみれば判るのですが、機械トラブルはしょっちゅう起きますし、機械を安定的に動かすのは大変なことです。ましてや、機械の生産ラインを設計したりというのは大変な技能が必要です。ものづくり現場の大変さと楽しさを紹介したこの本にはとてもシンパシーを感じました。


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個性の強さが、時代とマッチ
本書は、岩崎弥太郎・弥之助兄弟を中心に、その子供たちを含む三菱四代を題材にした史話である。(「まえがき」より)  弥太郎、弥之助、久弥、小弥太、四人にまつわる逸話を紹介してみよう。 重役の石川七財だけは、どうしても武士の気風が抜けきれず、顧客に頭を下げることができなかった。これを知った弥太郎は、ある日、小判を描いた扇子を石川にプレゼントし、「客に頭を下げなくてはいけないときには、俺が与えたこの扇子を開き、小判にお辞儀すればよいのだ」/とアドバイスしてやった。以後、石川はその態度を改めるようになったという。  困った部下がいても、ユニークな方法で解決している。見事なものだ。 意外なことに、弥之助は強硬な日露開戦派だった。ロシアの脅威を取り去らない限り、日本に平穏な日々は訪れないと考えていたのだ。そのためには、有力な政治家が協力して戦争に邁進できる体制を整えることだと信じたのである。  私の勝手なイメージとして、政治家が主体となって、有力な企業から金脈を得、政治資金として活用する、そんな仕組みが頭の中にあった。その真逆をやっていたのだな、と知った。 岩崎久弥という男は、親友にさえその素性を語らぬような、きわめて寡黙な青年であった。/ただし、寡黙であっても、消極的なわけではない。自分は黙って、とにかくよく人の話を聞いた。たいへんな聞き上手で、部下たちは久弥の前だと存分に自分の思いを告げることができたと証言する。  私もまた寡黙である。しかし、人の話を聞くのが苦手だ。あるいは、人の話を聞けないから、自分の話もできないのかもしれないのだが。久弥は、不言実行の男である。 相撲取りを投げ飛ばしてしまったという逸話があるくらい、岩崎小弥太は巨漢であった。/最大時は三十三貫、キロ数にして約百二十四キロ。堂々たる体である。  名は必ずしも体をあらわさない。小弥太なのに、巨漢とは。
弥太郎がいい!
 岩崎弥太郎が魅力的です。強すぎる自我で、衝突の絶えない性格だったようです。近くにいる人は迷惑しょうが、でも憎めない感じですよ。  例えば、親父が飲んだくれて庄屋にケチをつけて、取り巻きにボコボコにされて帰ってきた時の事です。親子で奉行所に訴えたが相手にされず、腹いせに奉行所の白壁に「役人は賄賂をもらっており、訴訟は愛憎で決定してる」と奉行所の悪口を書いてしまったことなど、随分ととんでもない奴だと思いませんか。でも、奉行所も後ろめたいのか、一度目は白壁を上塗りして不問にしたのを、弥太郎はもう一度その白壁に同じ事を書いてしまって、今度は奉行所も怒って、弥太郎を牢屋にぶち込んでしまったそうです。笑っちゃうでしよ。  しかし、そのとき牢屋に入ったことで他の囚人から簿記などの商売の基礎を学んだというのだから、人の人生なんて分からないものですね。  やがて藩命で長崎に赴任したのですが、今度は女に入れあげて公金を使い込み、結局その仕事は自ら辞めてしまったというのも、そこだけ読めば相当な駄目人間です。  子供の頃は物覚えが悪く、学業がてんで駄目だったというのも、個人的には共感します。  やがて商売人として成功するのですが、弥太郎の時代は三菱はほとんど海運だけの会社だったことは意外でした。  明治14年の政変で負けた大隈側の資金源と見なされた三菱は、政府が創った共同運輸に競争を仕掛けられ、これに応じた弥太郎は共倒れ寸前までの死闘を繰り広げたそうです。成功しても丸くならない所がいいでしょ。  弥太郎の跡を継いだのが弟の弥之助です。こちらは温厚な性格でした。しかし経営は大胆で、まずは共同運輸と手打ちをして海運から撤退し、その後は鉱山の買収や造船所の構築、丸の内の土地購入と進め、現在の三菱の基礎を作りました。  著者の人生訓が所々に入ってるのが鬱陶しいですが、そこを読み飛ばしてしまえば、概ね楽しんで読めます。
こんな時代だからこそ価値のある1冊かも……
帯に カネと女を使い ハッタリで成り上がった男の 経営哲学 と、いかにも幻冬舎らしい惹句がある。 しかし本書を読んでいくと,決してそうした面白半分の内容ではないとわかる。 創業者岩崎弥太郎だけでなく、2代目弥之助(弥太郎の弟)の功績など、 かなり客観的に記述してある。 たしかに三井、住友に比べ、維新のドサクサで成り上がった……という面もある。 だがそれから昭和、大正の不況を乗り切って今日の三菱グループをつくった手腕は それなりに評価されるべきだろう。 決して「カネと女」だけではないはずだ。 本書を読むと、4人の一徹なまでの経営哲学がよくわかる。 どん底にある日本経済。 いまこそ彼らのような経営者を……などと時代錯誤なことは書かない。 時代背景はまったく違うからだ。 しかし、ハッタリだけでここまで出来るほど経営は甘くはないはず。 やはり学ぶべき点はあると思った。 4代それぞれに個性があり、良質のノンフィクションとしても 読み応えはあった。


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客観的な視野はない、けれど・・・・
高峰秀子という存在を、「かつて日本映画界を支え、代表となった女優」という認識のみで、映画を何本か見ただけの身なので、高峰氏本人の活躍を生では知らないで読むことになりました。 連載時に目にして興味を持ち、本になったのを知って早速購入。 著者は、高峰氏と夫君共に家族同然の関係で、著書の中でも「かあちゃん」「とうちゃん」という呼称でもっておふたりについて書き記しているため、どうしても“身内”的なウェットな部分を感じずにはいられません。 お二方を敬愛する余り、客観的な見方が著しく欠けて見える部分はどうしようもなく、至って個人的な主観による表記部分も多数あります。 しかしながら、家族同然だからこそ知りえた部分があるわけで、それは「かつて大女優として知らぬ者がいなかった人物の現在」を書き記すには大事な部分でもあります。 高峰氏のストイックな生き方、生活には、関係ない人間を安易に寄せつける部分はなく、また外部に見せるためのパフォーマンスもない。 日ごろから本人をよく知る者でなければ知ることの出来ない部分を、著者は丁寧に書き記しています。 残念なのは、“高峰秀子”という存在は、すでにある一定の年齢以降は知る人がそういないという状態で、高峰氏がかつて日本国民にとってどういう存在で、彼女が残した仕事がかつての日本にどういう意味を持ったのかを知らない人が多いという現状、この本を手に取る人間の数は恐らくは限られてしまうであろうということです。 ただし本を読んで、高峰氏本人は、むしろそういう現状を喜ぶのではないだろうかと思われるのも、何やら皮肉な感じがしました。 そういう意味でこの本は、「かつて知らぬ者がない大女優であったひとりの女性の、きっぱりとした潔いその人生と考え方」を記した本と思います。


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この世界はクソに充ち満ちているが、いかにしてクソを喰らいながらも生きる意味を見失わずに進んでいけるか、というヒント集。
ここ二年半くらいの間、ずっと個人的に考えてきたこと。 「この世界はクソに満ちている。だけど100%がクソな訳ではないし、生きることは本来輝きや歓びに満ちているべきものだ。 しかし、社会の中で他者と関わって生きていくことは結局クソまみれになることだし、場合によってはかなり手痛いクソを何年間にもわたって喰らい続けることもある。それでも人生の持つ本質的な輝きや歓びを見失わずに、かつ自分自身が他人にとってクソ以外の何者でもない存在にならずに、生きる意味を前向きに見出していくにはどうすればいいのか。」みたいな。 で、結論としては「(単なる知識・情報を大量にストックしているというのではなく、実際に問題解決の役に立つ)知性が必要だな」と薄々感じてはいたのだけど。 ここ最近、正直「もう限界だー!!」ってくらいに煮詰まっていて、どっかから救いの手が差し伸べられてこないものか、と必死に悩んでたら、この本に出くわした。 で、この著者の言う「邪悪なもの」あるいは「暴力的なもの」の指す中身が私にとっての「クソ」とほぼ同じだと気付いて。 かつ、これまで割と特定の他者や個人を「クソ」だと思っていたのが、この本を読んで「自分の置かれた状況(当然自分自身も含む)」や「不可抗力的に自分に降りかかってきた喪失的なライフイベント」、「知らず知らずのうちに自分が獲得してしまっていた思考様式」や「外からの刺激に対する反応のパターン」なども「クソ」の一部だ、と客観的に認識できるようになって(元々あんまり頭が良くないのがこれでよく分かるでしょうwww)。 かつ、「10回連続でコインの裏が出たからと言って、11回目も裏だとは限らない」という、当たり前の事実に改めて気付かせてもくれた。 そういう人生に充ち満ちているクソにどう対処するか、というヒントがいっぱい散りばめられた本。 結局、本当に優れた「知」というのは、いかに生きるかという問いかけに真摯に向き合う所にこそ宿るんだな、と。 『エヴァ:破』で満身創痍の真希波マリが、シェルターで体育座りをしてうずくまるシンジに「そんな風にいじけていたって、何も楽しいことないよ…」と語りかける場面を思い出した。
人はいかに自由に生きられるか
「邪悪」なものを「鎮める」というタイトルに惹かれて購入。 ホラーの評論かなと(笑)。 内田先生の著作ですから、そんなはずもない。 「邪悪なもの」とは、 人間を社会から疎外するすべてを総称する言葉だ。 被害者意識であったり、 父権性イデオロギーであったり、 競争や殺人だったり、 原則的に生きることだったり。。。 とにかく多様だ。追いかけるのが大変。 それらの「邪悪なもの」から、 人はいかに遠ざかるべきか、また超越すべきかを語っています。 人間が自由に生きることはいかに難しいかを感じた。 何かに縛られているのだと思う。 「邪悪なもの」は強い。 自由に生きるためには、 判断力がないといけないし、 判断の基本になる礎石は教養だと感じる。 精神医学や歴史学、倫理学に政治学と、 内田先生は学問の海原をすいすいを泳がれていく。 その言論の幅の広さとフットワークのよさ、歯切れの良さが、 内田先生の著作を読む面白さ、特に爽快感に繋がっていると思う。 本書はその点で快作ではないかと感じる。 難しいが爽快。 実際に生きていくために役立つ書籍と思う。
難しい舵取り
「裁判員制度における、裁判員が不条理に邪悪なものを引き受けてしまう」という指摘が良かった。 もちろん、制度実施前から、議論の俎上には上がっていたが、 氏の指摘は、心理的なものとどまらない、民俗学的なものに思えた。 「霊的なものを否定しない」という立場にありながら、 村上春樹についてのところで言及されているように、 安易なオカルトには与しない……という、 当たり前のようで、難しい舵取りを 敢えて買ってでたという印象だ。 もちろん、オカルト肯定派・否定派双方からの 総スカンを覚悟してのことだろう(というか、気にしてないか)。 因みに、 作者の論説に対する態度が、「ためらい」から「即答」へ変わったなあと思ったが、 本書に収められているのはプログの原稿であり、 学術的な確固とした見解というより、 思索過程を生で見せています……というファンサービスであるのだから、 矛盾はしないのだろう、きっと。 もちろん、「どう受け止めるかは、読者の自由」という留保条件付きで。  
気になるところひとつだけ
なるほど! と内田先生の視点の鮮やかさに感動・納得しながら 読みました。 ですが ひとつだけ ひっかかる点。 「レッツ ダウンサイジング」 『経済条件の切り下げによって人間はたちまちその矜持を失い、生きる希望まで 失う、とメディアが当然のように語る。失職した人間や労働条件を切り下げられた人がどれほど みじめで、どれほど絶望的になるかをメディアは毎日のようにこわばった筆致で報道している。』 だが、『私にはよくわからない』と続く。  それは今の、内田さんだから、内田さんの経歴だから『わからない』のだと思う。  名前も聞いたことのない大学の新卒で、内定ゼロで、これからは派遣かアルバイトくらいしか  ないだろうな〜 と いうおもしろくない状況で、 【お日様と友達と空気があれば あと何が必要なのか!】的な、  アドバイスされても。  あ〜この人には 何を言うてもあかんわ〜  それはいいから、もう少し、気の利いたこと 言うてほしいわ〜  という、軽い失望と 焦燥感を感じる。    
賢者の独白
精神科医から統合失調症の前駆症状は「こだわり、プライド、被害者意識」と教えていただいたことがある。との言葉がある。 現在の社会に特徴的なのは、「他が悪い」ということである。クレーマーに困惑した人は少なくないであろう。 「被害者」の立場を先取りして権利請求する。 自由(思い通り)にならないのは、何か妨害する強力なものがある。改革する必要がある。という自分自身にかけた呪いに呪縛されている。 これらは、武術の世界でいう「居着き」であり、「病」である。 他方、アメリカングローバリズム(形容矛盾)の到来により、誰にでもわかる基準の重視つまり数値主義が万能となりつつある。 背後の智慧が隠れてしまった。存在しないものになりつつある。 相俟って、大人(見える人)と子ども(見えない人)の比率が20人に1人くらいまでに目減りしてしまった。ということになる。これでは、社会システムがもたない。 解決策は、この本の題名通り全篇に散りばめられている。 もう一つ、この本には時間論がある。 「私」には、「将来の私」をはじめから勘定に入れている。ということである。超一流のサッカー選手が今はまだ無人のスペースに狙いを澄ましてトスを送るように。 そしてそれは、「私と名乗る他者」でもある。 ウチダ先生の智慧の世界に時を忘れて遊ぶことができる。
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