2009年01月07日(水) 思想誌の第1位は
『ユリイカ 増刊号 総特集=初音ミク』!
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ジャンル内ランキング:199位
カスタマーレビュー数:6
【くちコミ情報】
全力で初音ミクを語るユリイカ
本書は初音ミク(とボーカロイド)を軸に、ありとあらゆる考察(音楽・SF・著作権・キャラクター論・・・)をまとめた本です。数枚のイラスト以外は全て活字なので、つい勢いで買ってしまうと、あまりの文章の量に圧倒されます。 それでも初音ミクを中心に、これだけ多方面に語れる事ができるという事に驚き、「ついにここまで来たんだ」という感動すら覚えました。中には批判的なものも無くはないのですが、それすら普通のファンブックにはない新鮮さを感じました。 ミク関連のブログでは物足りなかった人はもちろん、勢いで買ってしまった人(笑)も読んでみる価値がある内容です。固い内容が苦手な方は、とりあえず一番後ろから拾い読みをしてみるのも良いかも。
現地、現場、現物の基本で初音ミクを聴いてみよう
文芸評論誌という性格上、最新の情報を掲載しているわけではない。 そのため、初音ミクに関してなんらかの制作している人たちには何も情報がないように感じるかもしれない。 また、もってまわったような表現にいらいらすることもあるかもしれない。 社会現象としての初音ミクを語るのではなく、 文芸活動としての初音ミクに焦点をあてるのが「ユリイカ」だから。 さんこうになるひとがよむとよい。 がくっぽいど がきかずぎらいだったが、このほんでがくとのはなしもあり、すこししんきんかんがわいた。
初音ミクやその周辺を多角的に捉える評論本
筆者がそれぞれの立場から初音ミクやその周辺について語っており、いろいろな角度から初音ミクという現象を捉えることができる。 特におもしろかった点をいくつかあげておくと、まず、初音ミクの開発者である佐々木渉氏のインタビューが意外にはっちゃけており、とがった感じ(?)で楽しめる。鈴木慶一へインタビューという人選は想定外だったが、鈴木氏の発言は非常に的を射ており納得できるものであった。討議における東浩紀の「初音ミクによって音楽がどうかわるのか」「同人音楽は焼畑農業なのか」といった問いも鋭く、考えさせられる。濱野氏の、ニコニコ動画のコンテンツについて語れない理由として、「コメントを含めて作品を消費しているから」という話も非常に共感できるものである。また、初音ミクが歌う歌詞が自己言及的なものから普遍的な内容のものへと移っていった経緯の考察が最近いくつかのブログで話題となっているが、本書の有村悠によるキャラクター消費についての論考が最もよくまとまっており、納得いくものであった。 この本は評論本である。見下しているだとかミクがかわいそうだとか言ってる人もいるが、ファンブックか何かと勘違いしているのではないか? 本書はボリュームたっぷりな上、内容も非常に濃く、読んだあともいろいろ考えさせられ、自分は十分に堪能することができました。
こういう論評が出ることを待っていました。しかもユリイカとは。
僕たちは今(商業主義でない)クリエイティブのカンブリア紀爆発とでも言うような現象をこの日本で、ニコ動で、現在進行形で体験している。いろいろな動画投稿ネットがあるが「クリエイティブの連鎖」という意味ではニコ動が突出している。この無報酬・感動とコメントだけが対価という形でこれだけのテクニックを持った人々が一堂に集まり自分の多くのプライベートの時間を割いて作品を作りあいまたキャッチボールしている。この現象を的確に捉えた論評本が早く生まれないかと切に願っていた。アマチュアの創造性と感動と善意の無限の連鎖が生まれてしまった、この現象は同人文化等とは違い、かなり一般的な人々まで巻き込んでいることに意味がある。 初音ミクをパソコンソフトやオタク文化、ネット文化としてではなく「文学的」に捕らえて欲しいといった欲求はこの特集号でかなり解消された。 さすがユリイカ(^ω^;) 「ネットは広大・・・」過ぎるからこういった状況をまとめた上、ある程度まで掘り下げて論じてくれる特集本が出たことは非常にありがたい。内容のネタが古い新しいを言うのは野暮。なんせミクは現在進行形なのだから。本はいかに掘り下げて読ませて(楽しませて)くれるか、です。
意味のある議論
同人音楽評論シーンは「同人音楽を聴こう! (三才ムック VOL. 167)」の出現や同人音楽研究会の立ち上げといったトピックを通じて確実に活発になっています。 そんな中、評論シーンの総力を挙げて最新世代の同人音楽を代表する存在である「初音ミク」に立ち向かった本書は、少なくとも明確な立ち位置があることを認めた上では、きわめて良い評論書になっています。 執筆者一人一人が自分の立場を踏まえた執筆に取り組んでいるので、内容がどれだけ正しいかは別問題(「正しさ」は相対的な評価にすぎません)ですが、少なくとも同人音楽評論としては出色の出来です。位置づけとしては動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)と似たようなところで、中身が正しいかどうかはともかくとしてこの本を引用しない同人音楽評論はあり得ない、という位置づけの本になると思います。立ち位置が明確な分だけ、この本を肯定しての評論も否定しての評論も取り組みやすい書籍です。 本書とあわせて「読む音楽 完全版」を読んでおくことで、対談におけるDJテクノウチ氏の立ち位置がより明確になりそうです。
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同じく、なんだこのひどさはと思いました。
巻頭で、最首悟が、「関係の絶対性」を「関係のみ・関係しかない」ということと言ってます。 つまり、「関係が絶対だ」ということでしょう。 でも、やはり「関係の絶対性」とは、「絶対的な関係」 「切羽詰まった、にっちもさっちもゆかない逃れようのない絶対的な関係」 のことだと思います。 ところで、今時の最首悟って何なんでしょうねえ。
なんだこのひどさはと思いました。
吉本隆明の特集はこれまでたくさんあったが、最低の部類だと思いました。今時の大学関係者の低レベルというか、かっこつけているつもりなのか表現になってません。しかも内容は昔の左翼右翼と同じで。あんたがた、普通の読者がだまされる時代じゃないのよといいたいです。こんな先生たちに論評されて吉本さんも大変だと思いますが、対談があるので買いました。
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【くちコミ情報】
サブカル論者どう考える?
いみじくも押尾守氏は言った。「すべてはすでに言い尽くされており、引用にて賄うことができる」と、…。そして《笑い男事件》はほとんどサリンジャーからの引用により成り立っている。最終話では、象徴的に図書館の中での、草薙素子と《笑い男》の対話で締めくくられる。それも全てが引用から成り立っている。それもハイカルチャーからの引用により…。 大沢夏幸氏「『攻殻機動隊SAC』のヘーゲル的真実」…ジジェク流にサブカルから形而上学に到達しようとしているようだが、まるきり逸れてしまっている。国家自体をヘーゲル的主体と見做そうとしているのだ。それではまるで、悪名高き北朝鮮の主体思想(チェチェ思想)ではないか?スタンドアロンコンプレックスの最大の問題は、何ゆえ脳内ウイルス汚染されていないのに、「笑い男」が伝播したかであろう。 主体たる自我が、情報の海なのかで、彷徨し、出口を見出せない所に、『笑い男』という強烈な《他在》が現れ、それを内部として、安直にトレースしてしまし、感染が拡大したのではないか?
ファンならもっと楽しめるのでは
攻殻機動隊の特集といっても、対象はTV版アニメStand Alone Complexに絞られているので、原作や劇場版はほぼ取り上げられていません。 本号を読んだ後、ケーブルテレビで再放送されたStand Alone Complexを観ましたが、これが面白い。 全話観た後に読めば、当たり前ですが、印象も評価もだいぶ変わったものになったでしょう。
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【くちコミ情報】
こってり
本で4,500位、これは書き手のパワーの所産だ。特に女の似而非文芸評論家が昨今出現し、カテゴライズに明け暮れる惨憺たるムーブメントを目の当たりにしてきた数日間、この号はすがすがしく読めた。西原女史のでは、女の子物語が好きだ。情念よ。
微妙というか何というか
確かに対談はおもしろかったんだけど、後の評論は微妙でした。 何だか子供が作った積み木の家を、何のかんのとこじつけて、わざわざ難しく分析してるような、そんな感じがしました。 素直に楽しんだり泣いたり共感したりできるのが西原漫画の醍醐味なのに、とファンとしては微妙でした。 まぁ、ユリイカの文芸誌としての本質を考えれば、それも当然かもしれませんが…
対談が読み応えありです
みうらじゅん氏・大月隆寛氏との対談、巻末の著書紹介は読み応え十分の内容でした。特に対談の内容はかなり濃いです。 ただ、当たり前ですが雑誌の特集が西原さんって事であり、一冊丸々西原さんってわけではないから、西原さんファンにとって興味の無い文章も少し載っています。(300ページ中の54ページ分他の内容です) また、対談以外の内容は西原さん作品を分析した論文で、大学の研究論文を思い出させ、西原さんの漫画を娯楽として読んでいる私にはつまらないものもありました。西原さん漫画を人生のバイブル的に捉えている方にとっても、これらの論文は意見が合ったり合わなかったりするかと思います。 個人的には対談だけでも1300円分の価値有りでしたが、漫画ではなく文芸誌である事を踏まえてご購入を検討されると良いかと思います。
サイバラファンのバイブルと言えるでしょう
この本、某書店にプラスチックの台に斜めに乗って、まるでサイバラさんのように一際目立ってました。 時間が止まったような強烈な表紙につられて思わず手に取り、パラパラと内容見て即買いました。 これは、サイバラファンにとっては絶対必読モノです。 のっけから大学の先輩であるみうらじゅん氏との壮絶な対談が。はっきり言って禁句満載、大爆笑。 でも、彼女を沢山の人達が様々な視点から切り込んでいけばいくほど、 彼女の「原点」がとっても切ないものであることがはっきりと浮かび上がってきます。 巻末には単独、および共著の作品群の表紙写真と解説がついていて、 これだけでも価値あると思うほど、簡潔かつ的確に彼女の歴史をつづっています。 いや〜、ホントに人間くさいおヒトだ・・・、スゴイね、サイバラさん。
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