【くちコミ情報】 アンティーク、ロンドン、海外での仕事に少しだけ興味のある方に
ジャケット買いした本です。 古美術や階級社会について難しいことはわかりませんが、この本は私の観点から良いと感じたため、今でも傍においています。 行間から、著者のすごしたロンドンや骨董街の人々への思いが感じられる、そんな本です。 階級があってこそ
就職先はイギリスの老舗の古美術商スピンク。商社などとはちがってここには英国の階級社会がいまだに機能している。その誇りの高さは日本の骨董屋などとは雲泥の差がある(らしい)。 p この職場で英国の上流階級相手に、彼女は英国式の老獪さを味わうことになる。最近の女性の書く英国ものがおもしろいのは、彼女たちが象牙の塔ではなく、実際の生活のなかから英国の実態を仕込んでくるためだ。 p この本は後半になって時間の流れが一気に加速する。上司であった男のエイズによる死。経済の悪化で次々と独立していくディーラーたち。スピンクそれ自体もサザビーの傘下に入る。しかしそれでもなおイギリスは厳としてその孤高の姿で著者を迎える。これぞ伝統あるイギリスの誇りか。 p 「わが先祖たちがその叡知で世界からかき集めた財宝を、古美術商たちはうまく転がしているかえ?」というようなイギリス皇室のしたたかさはどうだろう。イギリス社会のおもしろさは階級があるためといっても過言ではない。もっともそれは外から眺めるかぎりのことだが・・・。 さぁ! この1冊をポケットにロンドン蚤の市に!
海外で自分らしく働く日本人はもう珍しくなくなったが、この本の著者はすごい! なにしろ世界中から価値あるアンティークが集結するイギリスはロンドンで由緒あるアンティークショップのスタッフになってしまったのだから。 p この本が知的好奇心を刺激してやまないのは、好奇心旺盛な著者がだんだんとロンドンのしきたりを学んでいって、目の前にある貴重なアンティークの数々を活写していることだけではない。 p ロンドンっ子としてのプライドを誇りに、あくまでプロフェッショナルとしてふるまうスタッフ1人1人の姿が生き生きと温かい視線でとらえられていることだ。とくに、世界的な不況の影響を受けて“店じまい”するショップと歩調を合わせるかのように余命いくばくもない宣告を受けた老スタッフの姿がしみじみとロンドンの雨のように心にしみる。 p 一度でもロンドンの街を歩いたことのある人は必読! 憧れをいだいている人はバイブルになる1冊。きらきらした“お宝”の数々に、思わずため息をついてしまうことうけあい。 骨董好きでなくても
衰える気配のないアンティークブーム。似たような内容の本が溢れる中、本書は出色のエッセイと断言できる。文章自体が骨董独特の匂いを放っているのだ。濃厚な(時に暴力的ですらある)老舗骨董店の空気を吸ってきた筆者の、冷ややかでユーモラスな語り口は、ブームに踊る人々に読んでもらいたい。ちなみに私は骨董大好き人間です。 えがたい体験
著者だけにしか書けない得がたい体験が、見事に表現された本です。とりわけイギリスの伝統的な「タテ社会」がどういうふうに運営されているのか、ということについては、つまらない留学記・旅行記の類を寄せ付けません。英語がまともに話せない学者が書いた「欧米社会論」「日本人論」などよりはるかに優れています。 p ただし一つだけ残念なのは、古臭くなってしまった日本人論の発想に縛られていることですね。日本人は集団志向で、欧米人は「個」が確立している・・・といういつもの話ですが、単身日本を飛び出してロンドンの名門骨董店の従業員に、実力でなったような著者の、いったいどこに「個」が確立していないのか? p 私の知るかぎりでは、この著者は、多くのイギリス人よりもはるかに個人主義的で!、そのままずばりの「個」であるようにおもわれるのですが。
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甲野善紀と近藤隆夫との対談を掲載し、古武術のスポーツへの応用を紹介。さらに「身体動作の謎」に迫る。NHK人間講座「古の武術に学ぶ」をはじめ、番組で放送されなかった甲野善紀の技の映像を、付属DVDにタップリ収録。